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流れる水に、触れるのを忘れていた

短めの夏休みを先日とり、僕は静岡県三島市へと足を運んだ。1泊2日の小旅行だ。
本来ならば、前日の昼過ぎくらいから旅行をしようと思っていたのだが……家のクーラーが不調になってしまい、点検のため業者を呼んだところ、このお昼すぎしか空いていないよ、と提示されたのが、旅行1日目としていた日だった。なので、その時間を潰して諸々の点検を行い、結局三島駅についたのは夜6時すぎ。おかげでゆっくり観光できたのは2日目のみ。嗚呼、時間に余裕があれば、沼津や熱海も回ろうと思ったのだが……。

さて、半日ほど三島駅周辺のせせらぎ散歩コース&クレマチスの丘を巡ったのだが、自然が豊かでありつつも、街としての機能もしっかりある良い場所だった。また、先にも述べたが、沼津、熱海、そして伊豆高原にも手を伸ばすことができるので、ここを起点として東静岡一帯を巡ってみるのも良いかもしれない。そんな場所が新横浜から40分弱で行けるのだから、大変素晴らしいことである。
GoToトラベル事業及び旅行そのものへの反発は根強いが、このような「近くにある良いトコロ」に目を向けるキッカケにしてみても良いのでは、僕は思ったのである。

というわけで、全体的に満足度の高い旅になったのだが、1つだけ後悔していることがある。
それは「各所で流れている川のせせらぎに、もっと手や足で触れておけばよかった」というものだ。

https://www.mishima-kankou.com/course/957/

上記リンクにある通り、三島駅南口方面には富士山からの湧き水でできた池や源兵衛川、御伝川のせせらぎが各所に点在している。まさに「水の街」なのだ。僕も川沿いを歩くことで、そのことは大いに実感することができた。透き通る川や池の水。流れる音を聞いているうちに、心が癒されていく……。
だが、その水にあまり触れていないのである。そのことに気がついたのは、旅行を終えて数日後のことだった。
もちろん、水はとっても綺麗である。タオルを濡らして顔を拭いたり、首にかけて体温を下げるくらいはした。でも、直接手や足に触れたのかと言われると……。

理由を考える。散歩の途中で道を間違えてしまい、少し心の余裕を失っていた。まず思いついたのはそのことだった。次の旅程までに、時間通り動かなければならない。そんなバタバタした気持ちが、ひたすら歩くだけで休むことを忘れる旅にしてしまったのだ。
そして、もう一つは、「触れる」という行為そのものを忘れていたのでは? ということである。長きに渡るステイホームとソーシャルディスタンスにより、人と直接的に会わない、触れないという発想を、なぜか流れる川の水にまで適応していたのではないか? と。
なにより、この仮説をハナで笑えなくするような生活を、僕自身している実感があるのだ。

そういうこともあり、この夏にやりたいことリストの中に「川でも海でも良いので、自然の水の中に足を突っ込む」というものが追加された。果たして、その機会は訪れるのだろうか。そして、その場所はどこになるのだろうか。動画で保存してある川の映像を見る度に、小さな後悔が心の中を流れ続けているのだった

どうもです。このサポートの力を僕の馬券術でウン倍にしてやるぜ(してやるとは言っていない)