滅びゆく文明を文字に遺すというロマン

突然だが、「滅びゆく文明」とか、「かつて栄えた文明」「〇〇文明滅亡の謎」とか、そういう文字面にロマンを感じないだろうか。

文明とは高度な文化や社会のことらしい。
要するに「高度ってことは頭良くて凄かったのに、なんで滅びたん!?」とか、
「人が一度に沢山死んだのに理由分からんの!?」とか、そういう謎に、私はロマンを抱かずにはいられないようだ。

そしてそれが、私がこの場所に文章を書こうと思った理由のひとつである。

日本に生まれた日本人である私は、日本という滅びゆく文明(国)の中で、まさにその滅亡を目の当たりにしているひとりの人間としての手記を残そうと考えているのだ。

などと書くと、壮大な歴史的悲劇のストーリーを記したいように見えるかもしれない。

実際のところは、一民草の平々凡々な記録の方が後々読んで面白い気がするので、日々感じた取り止めもないことを書くつもりだ。
そしてそもそも私は別に悲観に暮れてはいない。

「まぁ栄えるものはいつか滅ぶしなぁ」と、ぼんやり薄目で状況を見ているような感覚だ。
何なら、冒頭に書いたように「滅びゆく文明の渦中にいるなんてロマンの塊じゃん!」なんてちょっと心を踊らせてすらいる。

私は今年で29歳になるが、この「私たちは滅びゆく文明の中の人なんだよなぁ」という感覚、同世代から下の人は割とみな共通認識として持っていると感じる。

しかし、少し歳上 -40代くらいからだろうか- の人と話すと、そもそもこの共通認識を前提として持っていないが故に、まともな会話にならないことがままある。

別にこの国が本当に滅亡するかどうかはどうでもいいのだが(そもそも今の時代に国の滅亡ってどうやるのかという話でもある)、そういう感覚を持つ若者が割といる、ということが言いたいのだ。

この記事を読んでいる人にも、「あぁ、そうだね、うん分かるよ」って人と「滅びゆく文明!?まだ若いのに、自分の国をよくする努力もせずにそんな風に悲観的に見てけしからん!」って人がいるんじゃないかと思う。

もし後者の人で、大体40代以上で、一度でも「20代の部下(娘や息子でもいい)が何を考えてるか全然分からん」と思ったことがある人がいたら、もしかしたらそれは、あなたとその若者が見ている世界が全く違うからかも知れない。

別の記事でこの話を掘り下げてみようと思うので、すごく暇だったら試しに読んでみて欲しい。

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