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自己分析インタビュー vol.1

これまで建築の設計者として働いてきたコマツさん、ITエンジニアへのキャリアチェンジをしようとプログラミングスクールの42Tokyo(以下、42)に入学されました。去年秋頃に自己分析を受けていただき、その後スタートアップ企業からの内定をもらい、今年からITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせました。

この記事では、コマツさんが自己分析で発見したご自身のことや、就職活動にどう役立てたかなど、インタビューさせていただきました。

※本記事は、42Tokyoの学生向けの記事になります

コマツさんのこれまで

大学・大学院で建築を学び、その流れで建築の設計職に従事。3年ほど働いた後、42Tokyoに入学。1年ほどフルコミットで42に取り組み、今年からスタートアップでソフトウェアエンジニアのキャリアをスタートする。
趣味は、登山やキャンプなどの外遊び。


自己分析で気づいたコマツさん自身のこと

自己分析を受けていただいた時には、自己理解について以前の記事の流れに沿って、ご自身の価値観や将来の方向性(ビジョン)などを言語化してもらいました。

建築への興味の中に「多くの人が使う公共的なもの」「土台となるような仕組みづくり」などに関わりたい、という価値観が含まれていました。

一方で、「建築は完成までの時間がかかりすぎる」という点に対して、「もっと短い時間軸で達成感を感じたい」というビジョンがあることも言葉になりました。


(ここから、インタビュー)

Q. どうやって会社を選びましたか?

今の会社を知ったのは、前職の在職中に社外のお世話になっていた人が紹介してくれたのがきっかけでした。当時は話を聞いて面白そうだなあと思いながらも、その時は建築ど真ん中でやっていたので、自分が入っていく場所ではないな、と思っていました。

42に入って就活を始めた時に「そういえばそんな会社があったな」と思い出しつつも、他の会社も受けてみようと思っていました。

実際に就活をしてみると、僕は年齢や経験などから新卒でもIT経験者でもない状態なので、正面突破の就活をしていても面談にたどり着くのに長くかかりそうだな、と感じていたので、使える縁は全部使ってみよう、という思いで、改めて声をかけてみました。


Q. 自己分析で、就活に役立ったことはありますか?

建築からITに行きたい、と思った理由の一つに時間軸の話がありました。「建築は一個のものが出来までに時間がかかるので、もっと短いサイクルで達成感を味わいたい」という価値観です。

図面を書いても5年後、という業界から、今日書いたコードが1週間後にリリースされる、というスピード感に変わり、転職して良かったなあと感じています。


ー もう一つ、「どちらかというとバックエンドに関わりたい」という思いもありましたよね。

今の会社は新しいサービスを作ったばかりのため、フルスタックの関わりでやるしかない状態です。なので、フロントエンドもバックエンドも触るし、いろんなところを触れられるのが面白いと感じています。なんとなく「バックエンドの方が興味あるかな」くらいだったので、今は両方触れるのが面白いと感じています。


ー 小さい規模の会社だからこそ両方触れる、というのは結果的に良い選択だった、ということですね。

CTOの方と入社の話をしたときに、「実際、将来どうなりたいかを考えた上で決めると良いよ。うちに来ても、来なくても良いし。」と言っていただきました。技術に尖ったエンジニアになりたければメガベンチャーの方が向いているかもしれないし、いろんなものをひたすら作るとかサービスを作り出すということではスタートアップも向いている、という話でした。一旦は「いろんな分野をやってみたい」という気持ちがあるのでスタートアップを選びました。


ー 尖ったエンジニアの道ではない方を選ぶのに迷いはありましたか?

迷いつつ、せっかくの縁だし面白そうとは思ってたので、とりあえずやってみよう、という思いです。


Q. 42での学習から業務へはスムーズに入れましたか?

はい。入った初日に「このタスクをやってね」という形で3日くらいで仕上げました。「コード読んでドキュメント読んで実装してみて」という感じで始まり、自分には心地よいペースでした。


ー 言語環境などは知っているものでしたか?

いえ、全然。PHPやVue.jsなど、触ったことはなかったです。Webサーバーの課題でHTTPやインターネットの仕組みは理解していたり、最終課題の準備にTypeScriptで色々作ってはいたので、Webサービスの裏の仕組みはざっくりと理解はしていました。言語の違いは文法を調べればすぐわかったので、基礎力は身についてたんだな、と感じました。


ー やはり、42の学習の後半にある課題までやられていたから業務に入りやすかった感じですか?

そうですね。それと、CTOの方に「キャッチアップが早いね」と褒められました。42のカリキュラムはしっかりしているので、それをちゃんとこなしてればすぐ働けるんだな、と身をもって実感しました。


ー 業務では質問などしますか?一人でできるような内容でしたか?

一日に1,2回ほどSlackで質問したりします。ただ、仕様を聞いたりだけで言語で困るようなことはあまりありません。


Q. 企業から42の学習はどう見えていると感じますか?

CEOの方が「プログラミングスクールは信用していない」と話をされていました。ただ、実際に話をしていて「42の学生なら優秀だなあ」と感じてもらえてるようで、繋がりがあれば紹介してほしい、と乗り気にはなっていました。

ー OBになった人が実績を積んで、42Tokyoが信用されるようになったコマツさんはすごく貢献しているなと感じました。


Q. 就活について他の学生へのアドバイスはありますか?

日本の場合、年齢によって就活の仕方がガラッと変えないといけない感じがしています。新卒の方にはルートが用意されているので単純なんですけど、それ以外の人はあらゆる手段を尽くしてやっていくべきかなと思いました。僕の場合は、前からのつながりがあったけど、42の学生同士のつてでリファラル面談を受けて紹介してもらうなど、そういう流れの方が肩書きなどのフィルターをかけられる部分がないと痛感した。既存の就活サービスを使うやり方もあるけど、特に42がわけわかんないうちに入学した人などは、王道ルートじゃないところに行けるところに強みがある、と思っています。

個人的には、メガベンチャーなど大企業に入りたい、という流れは偏差値至上主義みたいになりそうに感じていて、自分は大手に入るために42に入ったのか?と自分自身で考えてみた時に、自分のやりたいことをやる、というのが基準であって企業の大きさはあまり関係ないんじゃないか、と自分の中では感じました。


ー エンジニアの知り合いが少ない方はどうしたら良いと思いますか?

42の中で探すのも良いかなと思いました。すでに就職された学生の方が、他の学生の親戚がその企業に勤めている、という縁からカジュアル面談に進んだ、という話を聞きました。そういう意味でも、中の人たちとのコミュニケーションみたいな面も大事なんじゃないかなあと。


Q. 改めて、自己分析は就職活動にどう利用できそうですか?

やりたいことを考える上では、他人と話をすると整理されたなあと思いました。自分を考えることは大事ですが、大学の就活の延長での自己分析と、ここでの自己分析とは違うと感じています。

「王道コースに行きたいから42に入ったんじゃないでしょ?」と思ってるので、王道じゃない道に行くには42は向いていると思います。カリキュラムとしては現場のエンジニアも良いものだと言ってくれてるけど、世間的にはマイナーだ、ということを考えた上で、王道に行きたいのか? 日本で社会的知名度がほとんどない42に行ったからこそできた面白さがあるんじゃないか、と思います。

ー 在学中の方は新卒の立場を利用して就職するのが有利ですが、そこの中でも競争はあると思います。そこで一歩抜けるために自分らしさが武器になるように、自己分析の課題を利用してもらえればな、と私も感じました。


Q. 42Tokyoで学んだ学生が社会で働くことの意義とは

ー 以前に、42が今後卒業生を排出してスポンサーや卒業生の寄付で成り立つには、最初の在学生が頑張らないと、という話をしましたね。

自分がスタートアップに入って貢献していけば、42の宣伝になるかもという気持ちも何割かありました。実際に提案しようと思ったらCEOの方から42に興味を持ってもらえたので、そういう役目を果たしていきたいなあと思っています。

知り合いがいない、というのであれば、僕に繋がれば良いですしTimes(学内チャット)にもいろんな人が書き込んでいるので、利用すれば良いと思います。

ー そうですね、繋がりも大事ですし、「自分が何をしたいのか」ということも合わせて、自己分析を通じて言語化できると、より方向性が見えてきそうだな、と感じました。


インタビューを終えて

42に入った時点ですでに王道ではないんだから、という言葉が印象的でした。企業の大きさで選ぶよりも、自分が何をやりたいか、という観点を尖らせつつ、いろんな縁からのアプローチをしてみる、というのもありなのかなあと感じました。

自己分析が、皆さんの将来への道しるべとなることを願っています。

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