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金曜夜のひとり言

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記事一覧

哀しみにこんにちは

心理学者の河合隼雄先生は、物語について沢山書き記している。 『残酷な話をしたからと言って…

人はケダモノ?

自分にとっての常識が他の人には、全くもって違う場合は多々あるだろう。 この「違い」という…

秋の空

うっすらと秋の気配が 空に漂う 昼と夜の境は どことなく 居場所がない気持ちにさせる 不…

夏の終わりに

夏が終わる。 先日、たまたま公園で出会った2人の子どものお母さんが 「もう、本当にコロナ…

「おやすみ」
少し痛む
そんな時に
お腹いっぱい食べて
何かにくるまって
優しい夢を見られるような
そんな時間が皆あったなら
もっと違う世界になったのだろうか
それでも
今のあなたの前に美味しいご飯があって
暖かなベッドが用意されていることを
願いながら

歩いて歩いて

「雨がやんでる隙間に・・・」 と気分転換に外をプラプラと歩いていたら、再びどしゃぶりにな…

どこまで

どこまで行けば終わるのだろうか どこまで行けば変わるのだろうか どこまで行けばいいのだろうか それは「もし」と同じく 曖昧で漠然とした不安を絡ませる 道はいつも 歩いている間は終わりなく 通り過ぎてしまえば 過去のアルバムの一ページに過ぎない 花は散り 人はやがて死ぬ 明日はあると信じていても 終わりは突然に訪れる どの映画もそうであるように 叫び 叩き 狂い 興じているうちに夜は更ける 心に下りた帳は 気づかぬうちに人を喰らう 痛みを背負い歩き続け

早朝の蓮の沼で

ふと思い立ち、蓮の花を見に行った。 観光地的に名前は聞いているが、いったことのなかった蓮…

ブランコとお別れ

最初に出会った頃は、発語もなかった。 小学生だったのが、気がつくと中学生になり、次第に増…

紫陽花の季節に

土台があやふやだったならば 心はどこへ向かうのだろう 言葉は何を刺すのだろう 誰かが押し…

優しい毒

この5月、雨の日が多かった。 人の気分は天気に左右されやすいというけれど、 ずっと緊急事…

膝をついて

どことなく とめどなく なし崩しに 膝をついて ポケットからなけなしの何かの欠片 きっと…

飛べても飛べなくても

急に『魔女の宅急便』が見たくなった。 見たくなった、と言っても、見たくなるほど好きだった…

カレーとナンとコロナ禍と

急にどうしてもカレーが食べたくなった。 それも、インドとかネパール料理屋さんのあのカレーだ。 こんなことはそうはない。 (疲れているのか?)と思いながら電車の中で、閉店時間に間に合うだろうか、途中下車の駅にカレー屋はないだろうか。と、スマホを覗き込む。 結局、自宅の最寄り駅で間に合うのでは、と急いで駅を出て「確かあのへんに・・・」あったインド料理かネパール料理屋へと急いだ。 「おひとりさまですか?」彫りの深い顔の店員さんが、マスクの下から笑顔で迎えてくれた。 「ま