見出し画像

権力争いと怒り

日常に起こる権力争い

アドラー心理学における「権力争い」とはどのようなものだろうか。

権力争いは日々起きる。争いが起きているかどうかは、
人間関係の中で生じる怒りの感情の有無によって判断できる。

特に家族内では起きやすい。
「遊んでないで宿題しなさい」
「ちょっとは洗濯手伝ってよ」
「なんで晩飯の用意できてないの?」
と言う時、怒りの感情が混じっている。

相手が自分の思い通りに行動しない時、大小の怒りが湧いてくる。
つまり自分が描いた理想的なイメージがあって、
現実を理想に近づけるため、怒りを使って他者を動かそうとする。

この時、権力を使おうとする心の動きが生じている。

権力(けんりょく)とは、一般にある主体が相手にとって望まない行動を強制する能力である(Wikipedia)

「悪いあなた、かわいそうな私」から離れる

怒りを伴わない権力の行使もありうる(警察官は犯罪者を逮捕する)。
しかし対人関係において怒りが生じる時は権力争いが起きていて、
その攻防から、自ら手を引くことが解決の一歩になる。

なぜなら他者を動かそうとするのではなく、
自分から変わろうとする主体性が現れるからだ。

子どもが宿題をしないのは子どものせいではなく、
親が口うるさく叱ることその自体が、
子どもに宿題をさせないようにしていると考える。

事実がそうだというわけではなく、一旦そう捉えてみる。

「悪いあなた、かわいそうな私」から離れ、
自分がその結果を選んでいる(自分が宿題をしないように仕向けている)と
捉えるところから始めてみる。

権力の取り合いで争うことなく、協力的な関係を模索するには、
個人の主体性を発見することから出発する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?