民意の危険性

■辺野古基地を巡る選挙
 法的効力は無いが辺野古基地を巡る選挙が行われた。「反対」43万4273票、「賛成」11万4933票、「どちらでもない」5万2682票。これは投票率約51%の結果。沖縄基地問題で連日騒いでおきながら、反対を明確にしているのは43万4273人しかいないことが明らかになった。

■全体で見れば
 投票結果を見れば沖縄の約40%しか反対派がいないことになる。他の60%は外部の人間が運動していることを意味する。投票結果の72%で勝利したと喧伝するのは、全体像を見られては困るからだ。

■民主主義の選挙
 選挙は必要だが民主主義が成立する条件を満たすことが必要。

人間としての条件
 制限の範囲内の自由:人間・個人主義
 無制限の自由   :獣・利己主義

社会
 制限の範囲内の自由を選んだ人間同士の共同体。

政治
 個人の利益よりも全体の利益を優先した多数決が民主主義。

 民主主義は「国民は公正無私の立場で選良を選ぶ」という仮説により成り立つ。人間は不完全な生き物と言う前提を無視しているので、仮説が崩れると衆愚政治や扇動政治に陥る。

■民意の危険性
 多数決が民主主義になれば選挙は腐る。必ず「個人の利益よりも全体の利益を優先した多数決が民主主義」を成立することが選挙の基本。
 ソ連時代からロシア人は隣国ウクライナ・ジョージアに移民を送り出した。移民系ロシア人の人数が現地民よりも多くなると、移民自治を求めて選挙を行った。選挙をすれば移民系が多数派だから選挙で勝てる。その後祖国への帰属を求め、祖国ロシアは自国民保護を名目に軍隊を派遣した。
 選挙を悪用した国盗りが実際に有るから、民意が常に正しいと思えば間違うことになる。だから常に民主主義が成立する条件を忘れてはならない。

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