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人間が求める3つの世界があります

 遊びは大きく2つに分けることができます。

①気まぐれに、なんだかおもしろそうだと気軽に取り組む<気晴らし活動>

②努力をいとわず、知恵や技を駆使して真剣にものごとを成し遂げようとする<追究活動>

 しかし、ほとんどの場合、人間が自分から進んでする活動は気晴らし活動から追究活動に移行していきます。そして追究活動が始まると、その活動は3つの領域に向かいます。

①みたて遊び(ごっこ遊び)…身近なものへの共感感情はみたて遊びとなって現れますが、やがてそれは共生意識や共感感情、やがて身の回りのものへの愛情に発展していきます(哲学・宗教に発展)。

②パターン遊び(模様遊び)…平面や立体の美しい形への関心がパターン遊びとなり、その活動は美意識を育んでいきます(芸術への関心に発展)。

③探究認識活動(パズル・ゲームなど)…ものごとの因果関係や秩序に対する関心がパズルや様々なゲーム遊びに向かわせ、その中で論理的な思考を育成していきます(科学的関心への発展)。

 ここで心にとどめておきたいことは、大人が真剣に求めている愛や美や真理(科学)を、子どもは遊びの中で楽しみながら学びとろうとしていることです。この子どもが本来希求している世界を、私たちは今まで子どもたちに与えることをないがしろにしてきました。求めているものを与えて遊ばないはずはありません。わたしは全国の子どもたちの喜び楽しむ姿に接して、ますますこの観点で子どもの遊びを見つめることの大切さを確信しました。

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