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行政系公式オンラインイベントで初の進行役として参加してみて。

5月23日(土)に、盛岡の関係人口プロジェクト(盛岡という星で、等々)のオンラインイベントがあり(イベント運営事務局は今年度からプロジェクトに加わったココロマチさん)、そのトークセッションでの進行役として参加しました。トークセッションでは自分自身含めてプロジェクトメンバー5人で事業紹介や現状の課題・今後について…等を語り合うもの。

トークセッションが90分、その後の交流会が60分、みたいな感じです。

Zoomを利用して、交流会はブレイクアウトセッションで2ラウンドで4~5の個別ルームで分科会的に行いました。

参加人数は主催側含めて45名ほど。今回は盛岡関係人口プロジェクトに今まで何らかのカタチで関わったことがある/参加頻度が多そうな人を中心にお声がけしたものでしたが、それでも、このタイミングでこれほどの方々が集まるのは、さすがStay Home期間だな、と。

日中14時スタート17時終了、18時からは非公式的に「spatialchat」を利用してオンライン飲み会。こちらは延べ人数で15人ぐらいの方々が入れ替わり立ち代わりで参加してくださった感じです。

ひとつひとつ、備忘ログを。

1.90分のトークセッション

こんな感じで私は拡張デスクトップ機能をフル活用して、3画面モードで進行役をしました(顔や個人情報部分にぼかしをいれています)。

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3画面モードはオンラインイベントでとても有効です。左側の第1画面(ノートPCの内蔵ディスプレイ)は操作専用。第2画面の中央モニタにウェブカムを重ねるカタチにして目線を真正面に。この第2画面はあくまで見ている方々とのコミュニケーションエリアのみとして、画面共有もこのモニタで。そして、第3画面の右側は進行台本・時計・ミーティングチャット・タイムテーブル表示。

第1画面では、その時々で、参考URLを用意したり、運営メンバー専用のFacebookメッセンジャースレッドで進行の流れ確認や軌道修正をリアルタイムに行える。こういう使い方で、臨機応変な対応をすることができました。

また、スマホも1つ確認用に配置して、参加者側にどう見えているかを、これで確認。(たぶんタブレットやセカンドPCがあると、なお奥行きのある対応ができるんでしょう)

マイクはここでは見えていませんが、口元近くにピンマイクをつけています。スピーカーはBluetoothで飛ばして大きめ音量で部屋全体に聞こえる感じで。イヤホンやヘッドセットも一案かなと思いつつ、あくまで「ここが聞こえづらかった」みたいな配慮がしやすいように、主催側は「小さい声もクリアに聞き取りやすい感じ」にしてしまいすぎると、もしかしたら参加者側を置いてけぼりにするかもなぁ…と。そんなことを思いながら、この「マイクはピンマイク」「スピーカーは外付けで部屋全体で聴く」にしてみました。耳が閉ざされないし頭が軽いからより自由な身体性で参加ができる。

マイクについては欲を言えばガンマイクっぽいものが欲しいですが…高いので、社会変容が確定的になってきたら導入しようと思いますw あとはカメラも。カメラはSIGMA fpが欲しいなぁと、この”Go Ando / THE GUILD”さんの記事に影響を受けちゃう(20万するので…ホントに仕事にしていく場合は……)

肝心の進行内容については、色々と改善点はあるものの、自分的にはまずは及第点かな、と。本来考えていた進行スケジュール通りにできず、臨機応変に軌道修正しましたが、これも運営・クロストーク側の専用チャットでリアルタイムで相談できたので、すごく良かった。リアルイベントでもできないことはないかもしれませんが、なかなか難しいですよね。
あとは、参加者の表情が見えないことに苦戦するものでしょう。これは、この3月~5月、色んなオンラインイベントに参加してみて、対策を色々と想像していたもの。そもそも「わからない」と割り切る必要があるとか。
チャットをガンガン盛り上げよう!みたいに煽るのもひとつですよね。今回、けっこう意識的にやりました。なので、最初のあたりは「8888(パチパチと拍手の意味)」みたいな反応も続いたり、補足情報や挨拶が飛び交ったり、とても良かった。
が…トークセッション後半になってくるにつれて、運営サイドに近いメンバー以外のチャット発言が減っていき。

原因の予想ですが2つあって、1つはネガティブに考えると「飽き」があるかもしれないし、一方でポジティブに考えると「集中しているのでチャットする暇がない」かもしれない。
実際に参加してくださった方から事後にヒアリングすると「オンラインってイベントに集中できるから良いですね!」という反応もあったので。
そう、そう考えると、オンライン上でアンケートなんかも完結させられると、リアルタイムで「何が良いか/何が悪いか」がわかって良い。デジタルマーケティング的な手法の導入とか色んな可能性を感じます。

長々とですが、トークセッションについてはこんな感じ。
(画面共有や画面切り替えの細かいテク的なものの経験値Upはあるものの、そこらへんはまた別の機会にでも)

2.ブレイクアウトセッションでの交流会

私自身はセッションファシリテーターで参加していたのであまり余裕がなくスクショ等は取っていないのですが、これもまた色々と気づきがありました。
「Zoomのブレイクアウトセッション VS Remoのカンファレンス」みたいなツールでの参加者交流会の自由度の違いがよく語られていたりしますが、Zoomの場合は、主催者側が場をコントロールできるのが最大に強い。内部メンバーに層の厚みがあればやれる幅が広がる。

一般的には「はじめましての人」との交流・雑談がオンラインイベントでは課題、となっているのですが、ここに、色んな工夫を加えることができれば、リアルではなくても、それなりの交流や関係性の発展につなげられるような気がします。

3.非公式でしたがspatialchatでの夜の懇親会

けっこう実験的で、かつ当日アナウンスで様子を見よう、みたいな感じだったので、45名中の15名ぐらいの参加でしたが、これもかなり色んな可能性を感じました。以下スクショのような感じ(顔や個人情報はぼかしてます)

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「spatialchat」はログイン用URLさえ知っていれば名前を入力するだけでその専用ルームに誰でも参加できてしまう。それゆえに、場合によっては不審者のような人が入ることができるかもしれないし、まだセキュリティ的によくわからない部分があるので、今回はあくまで「有志による非公式」という開催でした。

スクショで見えているように、個々の参加者(丸いポツポツ)は、そのエリア内で自由に移動できて、距離の概念をオンラインコミュニケーションに導入したもの。遠い人の声は遠く聞こえる。遠すぎると聞こえない。
また、拡張機能としては、YouTubeを貼り付けられて一緒に視聴しながら語り合える(音声の重なりでの雑味がない)、画像を貼り付けられる、画面共有もできる。そんな感じです。一方でチャット機能とかはなく、けっこうシンプルな設計。

人数が増えれば増えるほど効力を発揮していて、自然と、いくつかの島にわかれていく感じで、リアルな飲み会の場っぽくなるので、個人的には、今のところ一番、オンライン懇親会に適しているツールだなぁという印象です。

その中でもいくつか工夫は必要そうで、たとえば、「誰でも会話に参加してきてOKゾーン」と「じっくり話していますゾーン(できれば飛び込みで来ないでね)」のゾーニングがあると、場がより良くまわるかもなぁとか、いろんな気づきがありました。

ルームを発行した人だけがわかる、画像を埋め込める「マスタ画面」があるので、そうしたゾーニングをデフォルトで設定しておけば、バーチャル飲み会会場のみならず、バーチャルマルシェ、バーチャルライブ会場、バーチャルオフィス…みたいに拡張していけそうな気がしています。

今回は、オンライン飲み会で重宝されている「焚火YouTube動画」を出して、火を囲って語り合ったり。そしたら、肉とか魚とかバナナとか焼く人が出はじめて(画像貼り付け)楽しかった(笑)

扱える端末や環境がまだ明確ではなかったり、前述のとおりのセキュリティの課題点等がありますが、このUI/UXの方向性は、別のプラットフォーマーも真似して導入する気がしますし、今後のオンラインコミュニケーションのスタンダードのひとつになりそうな気がしています。
(とはいいつつかなり”ゲーム的”なので、5Gやエッジコンピューティング等テクノロジーが進展しそれぞれの端末やネットワークの処理速度が上がる社会になれば、たとえばフォートナイトやマイクラ的なものだとか、もしくはバーチャル空間サービスのほうが主戦場になるかもですが)

4.その他もろもろの気づき。経費や予算とか。

そんな感じで、まずはバーッと備忘メモを1時間ほどで書いてみました(あとで編集するかな)。オンラインイベント自体についてはこんな感じなので、これから行政系のイベントなどを検討する方も、ご参考にしていただければと思います。

そして、イベントそれ自体、というよりも事業の全体設計にもけっこう影響が出る気がします。

一番デカいと思うのは、経費をどこに突っ込むべきか、という視点。ここはかなり構造が変わる気がする。

たとえば地方行政系の移住促進のイベントって、行政担当者や主催者グループ・地方側ゲストが東京とかまで行く旅費が人数分かかります。

去年なんかも、岩手関連で色々ありましたが、場合によっては数十人規模で岩手から出張してたじゃないですか、ひとつのイベントで。仮に20人が岩手から移動し、夜の懇親会まで参加して宿泊する場合、新幹線+宿泊でもだいたい4万ぐらいかかる。4万×20人で80万ですから…。で、実際のはじめましてな参加者が50人とかな場合と、オンラインイベントのCPAを比較すると、かなり考えさせられるな、と。

その分、面白い予算配分ができたらいいし…。みたいな。色々と考えさせられますよ、withコロナによって「知っちゃった」ら。
※経費を削れるということではないです。それは違うと思う。適切な予算配分でコンバージョンを高めるとか、そういうアクションを取ってほしいし、あくまで成果指標の変更が大事だと思います。延べ参加者数ではなくデジタルデータ活用で行動履歴を取ることでコンバージョン率やCPAを測るとかで。

あと、Zoomに関して言えば、「ウェビナー機能」がやっと欲しさがわかった。40人以上が参加するイベントの運営側にいて、はじめて理解できた。100人以上のセミナー系以外は必要ないんじゃないかって思っていたけれど、ちょっと考えが違ってたなぁ。ウェビナー機能は操作画面とか全然いじったことないので、コストかけて導入していじってみるべきかどうか、けっこう悩んでます。
(もちろんYouTubeやFacebook、periscope⇒twitterといった配信ツールの連携も考えられますが、zoom内で完結できたり、参加者を厳密に限定できたり、有料化対応とか…色々考えると、ウェビナー機能ってよくできてるもんなんだな、と)

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