雨が降り続けるある日のこと。

学校から帰るバスの中で押しつぶされるのが馬鹿馬鹿しくて
傘が雨音を奏でるのを聞きながら歩いていた。
そんな帰路だった。

_この辺りには神様の木があるんです

そう話す彼の
その声も顔も名前も知っていたはずなのに
なんだか初めて会った気分になった。

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