低所得層の家計

年収90万円で生きている人の本を読んで、豊かに暮らしていてすごい、という感想を持っていた。

この度彼から源泉徴収票を見せてもらったところ、我々ひとり頭、その方の年収とほぼ変わらない金額で生活していたことが明らかになった。

彼と共に住み始めて約1年、貯金が増えもしないが減りもしていないことから、我々は本で読んだそのすごいと思っていた人ほどではくとも、変わらぬ生活を送っていたのだと、二人で衝撃を受けた。

え、私達、年収200万あれば生きていけるの…?まじ…?よその話ではなくて…?

余裕は確かにないが豊かではある、と思って暮らしていたが実際に数字で見ると驚く。


ネットで見た、自炊が節約になるかならないか問題。何度も見てきた話題だけど、これはやり方次第だよなぁと思った。私は自炊が節約にならないタイプだが、彼は自炊で節約になるタイプ。
格安年収でも生きていけたのは彼の自炊力が大いにある。安くて美味しい野菜を見つける力があること、ありものでご飯が作れること。私にその力はないので、食費の低さは彼の努力と経験の賜物。世の料理を作れる方はすごい。


家計簿を二人でつけていて、生活費を圧迫する2大要因が見つかった。医療費と交際費。これがある月は貯金ができず、これが無い月は固定費と変動費を合わせても余裕で暮らせていた。

病気と見栄で、人はお金を失うんだねぇ〜と彼としみじみ話しながら、やる気がないときは休み、風邪の予兆があったら休み、とにかく体調を崩しきらないようにしよう、と二人で決意を新たにした。

交際費は、抑えようとしているつもりはないのだけど、行かなさすぎて、外で飲みに行きたいほどの人は半年に1度くらい、濃い話ができる飲み会くらいでいいなと思うようになった。

お金が必要な優先順位をつけていくと、他人と関わるためのお金は後回しになっていく。その習慣で暮らしていたら友達を誘おうとも思わなくなった。たぶん彼も私も一人でも楽しいと思える元々の性格もあるんだろうけど。

お金は少ないけど、豊かに暮らしている、って、負け惜しみに近いと思っていた。いざ自分がそういう生活をしていたことを知ると、「なるほどこんな感じなんだ」という発見に近かった。

お金を稼ぎたい!少ないのは良くない!と思っていたけど、少ないお金で継続的に生きていけたということだけは事実なので、自分の言ってたことがブーメランとして頭に刺さっている。「えっ、あれっ、少ないお金で生きていけてる…!?」と、根底にあった価値観が覆されたのは驚き。

まぁ少ないお金で生きていけたし、という気持ちは、将来のお金への不安を少し軽くしてくれたように思う。

ちなみに彼だけなら固定費も合わせて月10万円前後の生活費で生きていける。訳の分からない速さでお金が貯まっていく彼の貯金をストップさせたのは紛れもない私の存在なので、好きにできるお金を私が稼げるようになるまで待っててなー、という思い。

不憫な旦那さんに全額寄付します。