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【わかばルームのすきま教材・ひらがな導入】線引き「ひひひかどカーブ」「ひひひかどカーブ星無」最難関を「運動企画力」で乗り越えよう。

どうも、わかばルームです!ご閲覧、ありがとうございます!

さあ、いよいよ、ここが最難関です。

もっと複雑な線引き課題はこの先にもあるのですが、それら以上に、この「ひひひかどカーブ」は子どもが迷って、なかなか成功できないことの多い課題です。楽々できてしまうお子さんもいますが、それにしても、どうもここがわかばルームの一連の線引き課題では最大の難関になっているようです。ここがクリアできれば、この先の線引き課題でこれ以上に迷うことはまず無い…と言っていいくらいです。

身体を使う行為は、しばしば何らかの目標を意図して行われます。何かをしようとして、行為するわけです。そして、その目標を達成しようとするならば、いくつかの細分化された身体動作を順々に組み合わせていかねばなりません。一般に、その細分化された単純な身体各部の動作のそれぞれは、あまりに当たり前すぎていちいち意識にも上らないくらいで、細かく意識して考えてみれば確かにそんな動きもやっている…と気付くくらいのものです。そして、かつて一度もやったことがない動作をするときは、その動作を組み立てるのは初めてのことなのにも関わらず、一瞬のうちにその動作をこうやってこうやって…こうする…という段取りを脳の中で「プログラミング」してから、運動へと出力していきます。そのプログラミングする能力を「運動企画力」と言います。運動企画力が高ければ、初めてのそこそこ複雑な動作でもすんなりとできるものですが、運動企画が苦手であれば、あれ?あれ?どうやったらそれできるんだろう?と迷ってしまったり、大変な場合には動けなくなってしまったりします。

例えば、小さい子どもが地面からジャングルジムの一番上まで初めて登ってみようと意図するとき、まず、何から始めなくてはいけないか?次にどこをどう動かすか?そして次は?…そうした動作の連続を細分化して考えてみれば、その行為はそんなに単純なものではなく、たくさんのいろんな動作の組み合わせにより達成され得るものだということがお分かりいただけるでしょう。他にも、ダンスやスポーツ、おもちゃ遊び、身支度、お絵描き、工作、音楽などなど…のたくさんの初めての場面を思い浮かべることができますが、これらを「運動企画力」という概念を使って解釈すると、様々な活動や学習場面での動作の段取りを子どもが自分で上手に組み立てられるようになるにはどうしたら良いか?というセラピーの視点が生まれてきます。

さて、ここまでの線引き課題において、一番最初は単純な一本線の線引きの練習からスタートでしたが、次に「かど」を書く練習に…と、段々とより高度な動作の組み合わせが必要なものへと発展してきました。「運動企画力」とは「初めて行う動作を段取りできるか?」ということを指す概念で、以前に学習した動作を再現することとはまた別の問題になります。しかし、いったん、「かど」を書く動作と「カーブ」を書く動作を身体で覚えたら、それらの動作自体はいちいち運動企画しなくても、すでに自動的に楽々再現される動作のユニットのようになりますから、今度はその二つの動作ユニットをどう組み合わせてさらに複雑な線を引くのか、次々と現れる初出の線引き課題と向き合う場面で運動企画をしていくこととなります。ここで、「かど」も「カーブ」も書いたことがないお子さんが、いきなり「ひひひかどカーブ」のような線引きを行おうとすると、ユニット化されていない相当に細分化された動作をいちいち大量に運動企画して組み合わせなければならなくなるため、頭の中で処理しなければいけない情報が大変な量となり、混乱して難渋を極めることになります。

実際、「ひひひかどカーブ」で悩ましくなってしまう場合というのは、最初は「かど」で、次は「カーブ」で、また次も「カーブ」で、その次は「かど」…とやっていくうち、あれ?次は「かど」だっけ?「カーブ」だっけ?と迷うような形で現れます。それで、気付いてみると「かど」なのに「カーブ」を書いてしまった…ということが起きるのです。「ひひひかどカーブ」では「ひ」の字を3回書くみたいなことになりますが、「ひ」に限らず、初めての文字を書くとき、さらにはこれまで書いたことのない言葉や文や文章を書くときには、こうした運動企画の連続が続くことになります。お子さんにもよりますが、「ひひひかどカーブ」は大切な課題となることが多く、これを数回に渡り練習することが、お子さんをより先に進ませることに繋がる場合がよくあります。これを繰り返し練習するうちに、だんだんと次は「かど」だ、次は「カーブ」だと意識して、手の動きがスムーズになっていきます。そして、またこれから先、未知の新たな「かど」や「カーブ」の組み合わせを運動企画できるように、線引きの課題が複雑になっていくのです。ひらがなにせよ漢字にせよアルファベットにせよ、文字を書く力は運動企画力と大いに関係があるのです。

●ひらがな書字へと導いていくプロセスで良い助けとなることのある線引きの課題を、様々な難易度のステップでバリエーション豊富に練習できるように考え、このシリーズを作成しました。
●おうちをスタート、ねこちゃんをゴールにして、線を引く課題です。
●ひらがなへの導入を意図して作成しましたが、他の用途でもどうぞお使い下さい。
●規約の範囲内であれば、個人、法人、公的機関、商用、非商用問わずご利用いただけます。
●【ご利用案内と規約】はこちら➞https://note.com/wakabaroom/n/n5d5614f9f0e7
●PDFファイル、A4用紙1枚ずつ、全2教材です。

本教材は有料です。本記事を100円でご購入下されば、「ひひひかどカーブ」と「ひひひかどカーブ星無」の2つのファイルを両方、ダウンロードできます。

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