「クソババア」なんて言っちゃいけない。でも、ありがとう。
『おかあさん。僕優しい?』
「優しいよ。何かあったの?」
『今日、1人ぼっちでいた子に声をかけて僕の自由帳に一緒に絵を描いたの。それでね、その子が描いたページを切って、あげたんだよ。
どお、優しい?』
「うん優しい。その子嬉しかっただろうね」
学童帰りの薄暗い帰り道。
息子と歩きながらこんな話をしていると、自分が小さな頃のことを思い出した。
「そういえばお母さんも小学生の頃、お友達の家に塗り絵と色鉛筆を持って遊びに行ったことがあったな。お母さんの塗り絵を1ぺー