case2 言ってもできないスタッフがいる時、あなたはどう行動するか。

自分「Aさん、面談もそうだし、この書類もそうだけど、もっと提出期限や時間を守ってほしいな、できる?」
Aさん「できると思います。頑張ります」

そう先日話したばかりなのに、今日も書類の提出が遅れた。

(なんでできないんだろう、舐められてるのか、なんなのか、もう!!)

内心結構怒っていた。

一体どうしたら良いのか、怒ってもきっとうまくいかないだろうし、でも一回喝を入れないとうまくいかないかもしれないし。

うーん、、、と悩んでいた。

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皆さんは上の事例のような状況の時にどのような対応をしますか?

今回も私の実体験を交えながら書いております。言ってもできない部下がいる、みたいなのは本当によく聞きます。私も経験しましたが、単純に自分が言って直るなら、苦労はありません。

今回は実際にどう考えて、解決方向にどう導いていったか、書いていこうと思います!


アクションを起こす前になぜできないのかを考える

そもそもですが、ある事例に対してすぐに行動するのは意外と危険です。感情の赴くまま、言ってしまうとトラブルになる可能性もあります。

何度も同じミスや自分にとってむかつくことがあるとどうしても先に怒りという感情が前に出てしまいがちです。

感情が先に出ると、本来解決しないといけないことがぶれて、解決できなかったりします。

そのため、どんな状況であれ、感情的にぶつかることは当然よくないですし、いきなり話を持ちかけていくのもよくありません。

つまり、話をする前に準備が重要です。

まずは、“イシュー(解決すべき課題)”は何かを考えます。

今回の事例なら【書類などの提出期限を注意しても守れないこと】が問題であり、【書類などの提出期限を守れる】ことがゴールです。

問題をちょっと細かく分けると提出期限に遅れたこと、決め事を守れなかったことが問題になります。

ここからなぜできなかったかを考えていきます。

note資料.001

簡単なロジックツリーを作りました。これだけでも【自分が悪いのか】、【スタッフが悪いのか】、【仕組みが悪いのか】の3パターンがあります。

その中からさらにふかぼっていくと、それぞれの問題点が見えてきます。

この時、もれなくダブりなく(MECE)考えることが大切ですが、慣れないと意外と難しいです、、、

今回の場合、大枠から考えると、スタッフ本人の問題だけでなく、上司である自分や環境である仕組みも良くなったかもしれません。

自分が悪いとしたら、スタッフが悪いとしたら、仕組みが悪いとしたら、という“仮説”を細かく立てていき、より具体的なものを作ることが大切です。


相手も悪気があるわけではないかもしれない

なんとなく問題点はこれかなというのが見えてきたかと思います。

ただ問題点をあげただけでは、相手に伝わりません。相手に伝えるためのコミュニケーションが必要です。

この時に先ほどあった感情=怒りをぶつけてしまうと、問題点を考えた意味がありません。

ここで言えることの一つとして、“多くの人が悪気があって間違いを起こしているわけではない”と認識することです。

提出期限を守ることを
・異常に重要視してる人
・重要だけど、ミスったらしょうがないよねと思う人
・全く感じない人、無視する人

などそれぞれ“価値観”が違います。

自分にとって普通という価値観があっても、相手にとってはできなかったらしょうがないよねという価値観の人もいます。

価値観はそれぞれ違うこと、自分の価値観を相手に求めないというのも大切なことだと思います。


こうして自分は成功した!

ここからは実際に行った成功例を紹介します。

Aさんとまず、面談を行いました。

話す前に【自分の価値観を押し付けないこと】、【スタッフは優しい人間であるため悪気ないこと】を理解してから行いました。

自「先日提出期限をなんで守れなかったか、振り返りをしたいんだけど良いかな?」
A「はい。実は自分も悩んでいたんです。なんでできないのかわからなくて。」
自「そうなんだね!じゃあ一緒に解決しよう!」

そこから一緒にロジックツリーを用いて考えていきました。

画像2

悩んでいたということもあって、自分と仕組みの部分は削除。ヒアリングしながらこの2つに絞れました。

要因を紐解いていくと決められたことが守れないというより、聞いてるけど、忘れてしまうといった問題が大きいことがわかりました。

結果として
・比較的イメージもつきやすいto do リストを使って、忘れないようにする
・1日一回は見ると言ったことを意識する

の2点を取り組んでもらうようにしました。

また今回自分も一緒に作ったことで、主体的に取り組み、以前より格段に守れるようになりました。


まとめ

今回は成功事例を書きました。

今回の事例を通して学んだことは、できないことに対して、「できるようにちゃんとして!」と言ったとしてもできない理由があり、本人も実はできない自分に悩んでいることもあるということです。

一つ一つ、それぞれの課題を一緒に解決していきながら、成果が出せるようにしていくこともマネージャーの大切な仕事の一つです!

それでは!




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