また一つ年をまたいでいく
もうじき年が明ける。このことを意識するようになったのは一体いつからだろうか4、5歳の時はそんなのよりクリスマスにもらったプレゼントの余韻に、お正月というごちそうが並びお年玉というお金がもらえる約束された豪遊に思いを馳せて一日一日をカウントダウンとして日々楽しみが募る幸福な日々だった。いざ年越しを迎えるとなっては、ごーん・ごーんと鳴り響くテレビでもわかるしっかりした重低音の除夜の鐘を子守唄に眠りにつく。ふわっと香る年越しそばのお出汁の匂い。微かに聞こえる親戚の話し声、自分でも眠