ポトリと落ちた土から

稲刈りの後、冬になる前に 

もう一度田んぼをおこすトラクターが、農道を行く。

田んぼから出て、タイヤについた土を
舗装された道に、ポトリと残していく。

トラクター以外通らないその道は、そのまま冬を迎える。 

辺り一面、全てが白に包まれる季節

散々寒さに耐え忍んだ後、
ようやく日差しがあたたかくなり、雪が解けはじめ、再び地上に色が戻ってくる。

久しぶりに現れた地面


秋にトラクターが落とした土が
たまたま、ちょうど日本の国土みたいな形だった。

雪の下にずっとあった、その土のかたまりは
栄養をたたえ少し苔むしていた。

雪がなくなった そのひっそりとした農道を、
犬の散歩で歩いてきた私

え!?何これ!小さい日本じゃない!?

雪の下から現れた奇跡を見つける

ポトリと落とされた土からはじまるなんて。。



まるで神話のような創世記

氷の季節が終わり、緑の大地がはじまりそうな予感

氷河期が終わった後の日本を見てしまったような
何とも言えぬ壮大な気分を味わった

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