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【インタビュー】47歳で初転職!会社員しながら社外で活動する理由

現在、ワーママや主婦が“起業や独立”に憧れる理由を深堀して連載中です。ですが今回は少し趣向を変え、会社員を続けながら、日々を楽しんでいる人に注目してみました。

インタビューに応じてくれたのは、47歳で初めて転職に挑み、会社員をしながら働くパパママむけに交流会や自治体で講座を主催しているしのぶさん。会社員との両立はどう?会社員は辞めないの?色々インタビューしてみました!

【こんな人に読んでほしい】
・会社員の働き方に悩んでいる
・働くパパママたちの交流に興味がある
・会社員だけど起業に憧れている

転職はやっぱり大変。だけど手に入れた副業の機会

ー副業OKの会社に転職したそうですね。
前の会社を退職するつもりは全くなかったんです。だけど、乳がんを経験したことで「もしかしたら、定年後という未来はないかもしれない」と考えるようになりました。

もともと育休後カフェ(リラックスしながら育休後の働き方を考える場)を社外活動の一環で細々とやっていたんです。その活動を、定年後に取って置くんじゃなくて今から広げたいなと思い、副業OKの会社へ転職しました。とはいっても、副業で稼ぐ!とか、独立する!を目指しているのではなく、あくまで会社員を中心に生活しています。 

47歳での転職活動はどうでした?
本当に大変でしたね…。いくつか転職サイトに登録して、エージェントさんと面談したんですけど、「いや~、しのぶさん。年齢が…」って頭を抱えられて。管理職経験もないし、特に目立った資格もない一般職。エージェントさんも困っちゃって。書類選考でも落ちまくり、心が折れそうにもなりました。

でも、奇跡的に今の会社だけは面接に進めたんです。面接で「副業ができる会社で働きたいんです」って、ドキドキしながら伝えたんです。そしたら「へえ、面白いね。じゃあうちにおいでよ!」って言ってもらえて。IT系の会社で、社風がすごく柔軟だから副業も自然に受け入れてくれました。


ー転職後は順調でした?
慣れるまでは相当苦労しました。仕事内容も違うし、日本の老舗企業からIT系企業に飛び込んだのでカルチャーも違う。仕事の進め方から報告の仕方まで分からず、ついていくのに必死でした。1000回くらい「転職しなければよかった」って思ったかもしれません(笑)まあ、「副業できること」を第一条件に会社を選んだのでしょうがない部分もあるかなって。もう覚悟を決めて踏ん張ったって感じです。気づいたら慣れてきて、今に至ります。

今は、会社員という働き方がちょうど良い

ーどうして育休後カフェを開催するようになったんですか?
きっかけは、育休から復職してしばらくした頃に「あれ、自分のキャリアってこれからどうしたらいいんだろう?」と、いわゆるキャリア迷子になったことです。それで、女性向けのキャリアセミナーに参加して出会ったのが、育休後コンサルタントの山口理栄さんでした。

それ以来、山口さんが主催する育休後カフェに参加するようになったんです。何度も足を運ぶうちに、「自分でもこういう場づくりをしたいな」と思うようになり、育休後カフェ・ファシリテーターの資格を取得しました。

最初の頃は、告知ページを作るだけでも何日もかったし参加者も集まらなくて。知り合いにチラシを配りまくったりして、開催するのも一苦労でしたね。

ー会社員の仕事を軸に副業をするスタイルについてはどう感じますか?
とても良いですよ。最近、起業する女性も増えてきてるなとSNS見て感じますけど、私は会社員を辞めるつもりはないです。子どもの教育費とか、まだまだかかる費用もありますしね。それに私、たぶんサラリーマン向きなんですよ。言われたことはやるし、安定志向で変化にも強くないし…。

このバランスが今はちょうどいいんです。副業に割ける時間は限られてしまうけど、その分、本業の安心感があるので、お客さんが一人来てくれるだけで「ありがたいな」って純粋に感じるんですよね。目の色を変えて売り上げに拘るのではなく、目の前の人に満足してもらうことを一番に考えることができてます。

参加してくれた方が「なんとか両立できそうな気がします」って言ってくれたり、「連絡先を交換しませんか」と参加者同士のやりとりする姿を見ると、「この場を作って良かったな」って実感するんです。

ーこれからのキャリアで決めていることはありますか。
ぼんやり「こんな生活がしないなぁ」というのはあるけど、明確には決めれてないです。難しいですよね、将来を選択するって。

ただ、最近では社内でも、小1の壁をテーマに育休後カフェを定期開催できるようになったんですよね。自分で開催するだけでなく、社内や自治体から委託をうけてママパパ応援講座を開いたり、気づけば開催回数は70回を超えました。

会社員しながらでも、地道にコツコツと続けてきたことで、実績もやり甲斐も増えたと実感しているところです。

なのでこれからも、健康や家族との時間を一番に考えながら、今の活動は続けたいかな。それで少しづつ出来ることを広げて、自分も楽しみつつ、育休後の働き方やキャリアに悩む方々が、一歩を踏み出せるきっかけになれば幸せかなと思います。

〈編集後記〉
47歳での転職に「やるしかない」と覚悟を決めたしのぶさん。特に印象的だったのは、「目の前の人に満足してもらうことを一番に考えている」という姿勢です。コツコツ積み重ねることで満足する日々をつくっておられ、「人生に一発逆転はないのだな」と思いました。

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