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2020.2.25 それぞれの

先日、私が住む地域の伝統芸能を観た。

キレのある美しい動きをする若者がいて、あぁまだ若いのに素敵だなぁ勘がいいのだなぁと拝見していた。
パンフレットを見ると、その若者は以前私が少し勤めていた保育園の園児だった。びっくりした。

その子はおっとりとしたマイペースな邪気の無い良い子……正直、学校という集団生活のテンポからこぼれてしまうかも、という様子だったので、内心心配していた。
実際、その子の母親が相談をしている姿も見ていたので、どうかその子なりに成長できるようにと思っていた。

パンフレットでその子の名前を見た時、園児だった頃の顔が浮かんできた。
あの子がこんな風に舞台で活きいきとした姿を魅せている…すごくすごく感激した。

それぞれに、活きる道はある。活かせる時はあるのだ。
学校など一般的な集団ではなくとも、居場所はある。
そう思えて、今の私たちの状況を振り返り、涙が出るほど嬉しくなった。本当にありがたい。

きっと本人はそんなこと思ってもみないだろう、ただただ自分なりに一生懸命やっているのだろう。そういう奢りの無い子だった。
だけど、その子の姿で力をもらえる私のような者もいる。

娘も知っている子だったので、
「本当に上手だった、すごい」
と感心していた。
久々に人がいる所に出たので、とても疲れてはいたが、
「観に行けて良かった」
との感想。


ありがとう。
また出会える時をたのしみにしています。