10与えて1返してくれる人材の育成
恩返し
このタイトルの言葉の題材にあるのは、ジャニーズ事務所前社長・ジャニー喜多川氏の言葉をテレビで聞いた覚えがあって、いい言葉だなと思いました。再度調べ直して見たら、ジャニーズアイランド現社長・滝沢秀明氏がジャーニー喜多川氏に言われた言葉だと知りました。
霜田明寛著『ジャニーズは努力が9割』という本から、一部引用しました。
「15、16才のころかな、"ユーに10あげるから1返しなさい”って言われたことがあって。それは、Jr.がテレビ局の人に挨拶をしなくて、ジャニーさんに怒られたときの言葉なんです。チャンスや環境、すべてを与える。挨拶は1だ。だから最低限、挨拶はしろって。本当にすべてを与えられていたので、少しでも返したいんですけどね。ただ、与えていただいたものの大きさを考えると、どんだけ恩返ししても足りない」
と書かれている。すべてはジャニーさんに対する「恩返し」をしたいと言う思いが自分の根源にあるのだと感じました。
より詳しい内容については、霜田明寛著『ジャニーズは努力が9割』という本にも書かれています。ジャニーズとしての努力の形が見られます。また、ジャニー喜多川と言う「経営者」「採用担当者」としての生き様が伝わってくる1冊です。
挨拶から作りだす人間性
ある意味、親として子供たちに接することは、簡単には真似することができない「究極の経営方法」だと思いました。
親としての威厳として、チャンスの機会は与えてあげるから、子供としての威厳はしっかり「挨拶」をしなさいというとてもシンプルだけど奥が深いものだと思いました。
確かに普段の生活であいさつに意識することは歳を重ねるにつれて忘れてしまったり、少しテキトーに流してしまったりしがちな面もあると思います。
でも、挨拶は人と人とをつなぐ「最初のコンタクト方法」であることには変わらないと思います。挨拶で始まり挨拶で終わる。よく武道の世界である言葉ですが、そのことが生きる上で何よりも大切なことです。
挨拶から始まる人間関係はどこまでも長く、どこまでも深くできるのがひとつの魅力だと思います。瞬間瞬間で人の考え方、気持ちの置き所は変化します。毎日同じ気持ちの人はいないです。
それぞれに変化がある時間を過ごしているのです。
そのため、毎日の挨拶は、しっかりと相手がどんな表情をしているのかを確認する要素もあります。
あいさつをしても元気がなかったり、覇気がなかったりするとその人の健康状態に変化があったりと、すぐに気がつくことができるのです。そのためあいさつはシンプルでありますがとても深いものであると感じました。
人間性という武器
挨拶の一番のメリットは「人間性」を強化できることです。人間性は私たちが生きていく中で、必ず必要になる要素です。
挨拶を大切にさせるということは、人格を強化させることでもあると感じました。人間性は、いつ、どこ、どんな時でも大切になって来る要素です。
人間性の一番の難点は「若い年齢」の時ではないと、成長曲線を描きつらい面があるところです。
若いうちに吸収することができれば、いずれ歳を重ねても対応することができると思います。歳を重ねてから基礎を意識することは不可能ではないですが、柔らかい吸収力が必要になってくると思います。
歳を取ると日本人は特にそうかも知れませんが、年下から何かを言われた時に反発的な態度を取る人がいると思います。それでは「人間性」を築くことはできません。同時に「フラットな気持ち」「学ぶ気持ち」が大切になると感じました。また、人生経験の中で築き上げられたモノが偏見に変わってしまうこともあり、純粋な気持ちで受け入れることができないことも考えられる。
なので、若いうちに築き上げることが大切であると思います。
リーダーシップを発揮する上で
実際に、自分自身がリーダーシップを発揮しなければいけない場面で、どのようにチームや個人のメンバーに声がけをすることが良いのでしょうか。
きっと大切なことは「穏やかな心」を持つことだと思います。実際に、この記事を読んでくださる人の中にはリーダーシップを発揮している。する場面が来る人もいるかもしれません。個人個人の気持ちを理解することが大切であるのかと思います。相手が何を感じてどう思っているのかを把握するだけでもその先の関係性の築き方が大きく変化すると思います。
その時に大切なのが、自分から頭ごなしに発言するのではなく相手に言わせることが大切だと思います。相手も自分の発言には責任を持つ意識が芽生えるからです。頭ごなしに言われたことや、上の立場の人の経験談を話しても関心がなければ全く心に残ることはありません。相手の中にある気持ちを引き出すことが大切であり、リーダーシップが求められる大きな要因であると思います。
挨拶と恩返しの恩恵
挨拶をすることは、人と人をつなぐ最初のきっかけです。そのきっかけがなければその関係性はずっと築かれることがないことだと思います。なので、挨拶からはじめる関係性はずっと長く続き、お互いに恩返しをできる関係にあるのかなと思います。
もし、恩返ししたい人がいるのなら、恩返しという大きな「1」を返せるよう、一生懸命活躍する姿を見せてあげてください。きっとそれだけで想いは届くと思います。
(2020-12-24 編集)
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