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エッセイ

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自分のこと (機能不全家族、依存、仕事、恋愛、心療内科、発達障害)
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2024年7月の記事一覧

マリア様のような微笑みが色気だと思う

マリア様のような微笑みが色気だと思う

男性、女性共に、優しい仕草や語り口調に惹かれる今日この頃。

そっと体に触れる、にっこりと目尻を細める、ゆっくりと語りかける、丁寧な言葉遣い…そういった父性・母性的なものに色気を感じている。

若い時は、力強くて楽しませてくれる人を、よく好きになった。
「お前」って呼ばれるのにときめいた。
荒々しく抱きしめられて喜んだ。
下卑た話に大笑いするようなノリの良さが重要だった。
"優しさ"なんて毒にも薬

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それでも、家族は続く

それでも、家族は続く

『それでも、家族は続く』信田 さよ子 著
読了。
カウンセラーというご立場から、家族のことを様々な切り口で考えている興味深い本だった。
教師としても使えそうなカウンセリングのスキルが書いてあったし、個人的にも考えるところが多かった。
学んだことをつらつら書いていく。



「母がいつも機嫌が悪いのは自分たちのせいだ」
「母の機嫌をとってあげないと」
「母の期待するような自分にならないと」
そんな

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三角座りで泣いてないで ちゃんと話して

三角座りで泣いてないで ちゃんと話して

今日、私は最高に面倒臭い女だった。
彼とお出かけの場所を決める時に、自分の思う通りにならずに不機嫌になり、彼に素っ気ない態度を取ってしまった。
彼も私も離れた所で座り、無言で別々のことをする。
『週末にしか会えないのに。』
『こんなことで彼に嫌われたらどうしよう』
そんな想いが溢れ、なんと、ベッドの隅で膝を抱え、涙する27歳、女…。
子どもにしか許されん"構ってちゃんムーブ"をかましてしまった。

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柔らかで透明で無垢なその心を

柔らかで透明で無垢なその心を

故郷の好きなところを考える授業で、
「僕は、夕焼けが好き」
と、ある子が言った。
どうして?と尋ねると、
「海で見える夕焼けが綺麗だから」
とにっこり笑った。
なんて繊細で味わい深い感じ方なんだろうと胸を打たれた。
ここに住んでいる子は、皆んな故郷の海が大好き。

元気いっぱい遊んだ帰り道、皆で歩く海岸線。
陽が遠くに沈みゆく。
一瞬、立ち止まって海を見る。
緋色に染まる海面が、あなたのガラス玉の

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この人しかいない

この人しかいない

昨夜、彼と大衆的な中華料理屋さんにご飯を食べに行った。
羽付きパリパリ餃子、こってり麻婆茄子、ぷりぷりエビマヨ…etcをほかほかの白米とともに頬張る。
夜に満腹になるまで食べる、炭水化物を摂る、なんてこと、以前は絶対にしてなかったけれど、最近は貴方と
「お腹いっぱい。美味しかったね」
と笑顔を交わしながら食べることの多幸感を優先してしまっている。

帰り道、彼が運転する車の中で、お互いの価値観につ

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新しい物語を一緒に見つけよう

新しい物語を一緒に見つけよう

「物語」の語源は「物語る」というそうだ。
「物は語る」とも言えるかもしれない。
物は、静かにそこにありながら、こちらに想起させることや何かを訴えてくることがある。



物を多く持たないようにしている。
その分、一つ一つの物を長く大切に使う。
例えば、食器。
お茶碗は、蚤の市で一番に目に留まった柴犬のデザインのもの。
手に取ると、可愛らしい柴犬のデザインに心がほっこりする。
丼は、金物屋で買った

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誰にも伝わらないようなことをずっと残していたい

誰にも伝わらないようなことをずっと残していたい

昨日、何気なく
「近くの海にはヤドカリがいっぱいいる」
という話をしたところ、
「絶対に、今日、見に行きたい」
と珍しく強い意志を持って言ってきた彼。
そんなにヤドカリ見たいのかな…?
と戸惑いつつ近所の海へ二人で向かった。

夕方の海は、人がまばらだった。
ここの海はパリピが居ないのが凄くいい。
小さな海水浴場。美しく豊かな自然。多種多様な生き物。
ここへ越してきて3年目、すっかり海が好きになっ

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愛情のうつわ

愛情のうつわ

とあるラジオ番組で"アダルトチルドレン"の話があった。
アダルトチルドレンとは、子ども時代に満足いくまで愛されなかったために、大人になって「自分を愛して欲しい」という欲求を「相手を思い通りにコントロールしたい」といったような恣意的な言動で満たそうとする人のこと。
所謂、"毒親"と呼ばれる人に多いらしい。
ラジオを聴きながら、自分や自分の家族に重なることも多かったのだが、一番に学校の子どもたちのこと

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「着生」ぐらいでいきましょう

「着生」ぐらいでいきましょう

私と貴方、これから先、「着生」ぐらいで 
いきましょう。

片方に害をもたらし養分を吸い取る「寄生」でもなく、
片方または双方に利益をもたらす「共生」でもない。

ただ、樹木を柔らかく覆う苔のように、
二人 くっついているだけでいい。
互いに根も張らず、心は自由。
貴方は貴方の人生を歩んでいるし、私は私の人生を歩んでいる。
互いが互いを どれだけ深く想っているかなんて、分からなくてもいい。
貴方が

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結婚って家族のしがらみが付き纏う

結婚って家族のしがらみが付き纏う

先日、彼が私の家に挨拶に来てくれた。
母親だけだったらどうしよう…と思っていたが父親の姿が見えてほっとした。

でも、通されたダイニングテーブルに座ったのは父だけ。
母は台所にいて、こちらに来ようともしなかった。台所に椅子を置いて、黙ったままこちらを見ている。
私と彼にはお茶を出して、父には何も出さない。
茶菓子すらない。
父と彼が話す間、私の心は怒りで煮え繰り返っていた。
何故、こんな日ぐらい取

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出口を見つけられない

出口を見つけられない

最近、無気力のトンネルに入ってしまった。
主に仕事の面で。

仕事は、担任をしていた頃に比べたら正直楽だ。
プレッシャーも担任よりはずっと軽い。
だからだろうか、最低限、仕事をこなしたら早めに帰ってしまう。
自分の授業が無い時間は年休を取って帰ることもある。
平日の夜は一切家で仕事はしない。
体調が悪い時に迷わず休んでしまう。
担任じゃないから困らないかな、なんて思ってしまう自分がいる。
「あの人

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