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お笑い以外にも使える「フリ」と「オチ」

陰キャでテレビも持っていない私ですが、昨年、職場で言われたことがありました。

「それがオチ?」「オチが弱すぎる」「オチどこ?」

その時の私にはオチの正確な意味や定義がわかりませんでした。
特に笑いを取ろうとしたわけではなかったのですが、若干の失笑と小馬鹿にされたような雰囲気になり
「もしかしてお笑いに関する知識や技術は誰もが持っていなければいけないものなのか?」といった負の感情に包まれ、その時の記憶は深く刻まれることになりました。

ということを最近思い出しましたので、
この記事では「オチ」とセットの「フリ」、そしてそれらが様々なことにも利用されている事について解説します。

ざっくり「フリ」と「オチ」とは何?

フリ:相手に「この先、この話はこうなるだろう」という想定をさせる。また、話の結論へ導くための状況説明。
オチ:「フリ」で想定させた結末を裏切るような話の締めくくり方。

フリオチの簡単な例を記します。

フリ:雪の上で滑らないようにスパイク付きの靴を履いてきた
オチ:家を出てすぐに滑って転んだ

このように「フリ」で語ったことを「オチ」で裏切っていく形式ですが、このままだとインパクトに欠けるので適度に「フリ」を膨らませます。

フリ:天気予報で大雪が積もると耳にしたので、何年も使っている絶対に滑らないスパイク付きの靴を履いてきた
オチ:家を出てすぐに滑って派手に転んだ

他にも

フリ:今日は朝早くから大事な用事があったので、スマートフォンに充電ケーブルを挿してアラームも5つ設定した
オチ:充電ケーブルのコンセント側が刺さっていなかったため充電されておらずアラームが一つも鳴らなかった

オチにも少し手を入れましたが、こんな感じになります。

「フリに関しては、常日頃の自分がオチと矛盾するような要素を自分自身から探し出し、それをいくらか膨らませてフリにすれば良い」(引用元: なぜ、あなたの話はつまらないのか?)

お笑い芸人はこの流れを息をするように使うらしいのですが、一般ピーポーかつお笑い番組も見ない私にとっては目からウロコでした。
「人志松本のすべらない話」の番組を数回見たことがあるのですが、全てがこのフリオチを上手に使って笑いを誘っていた記憶がありますし、話が面白いと思う人はこの構成になっているように思われます。

何かに似ていると気が付きました。


にじさんじ所属のエクス・アルビオさんが用いる「エビオ構文」です。

リスナーやほかのライバーに共感を持ちかけたり、呼びかけておきながら 僕は違いますけどね と即否定する。
汎用性が高くエクスのリスナーを始め、ライバーにも広まっていった。
(にじさんじWikiから引用)
https://wikiwiki.jp/nijisanji/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%93%E3%82%AA

上記のエビオ構文まとめ動画をざっと観ていただけると掴みやすいと思うのですが、フリとオチの応用版と言えそうですよね。
本人曰く「癖で言ってしまう」みたいなのですが、ちょっとうらやましいです。

少し脱線したので話を戻します。
ここまでお笑いについてのフリオチについて解説しましたが、他にもテレビ番組の制作についても同じように使われているそうなんです。

「テレビ番組の制作に携わる人は、「フリ」「オチ」に従って話を構成し、番組を制作しています」
「だからデビューしたてのアイドルやなりゆきで番組に参加することになった素人さん、必ずしも話が得意でないような人たちでもそれなりに面白く話せるのです」(引用元: なぜ、あなたの話はつまらないのか?)

他にもドラマ、映画、アニメなど何にでも使われているようです。
(この文章を書いている時点ではどの作品のどこにそれが盛り込まれているか想像もできていませんが)

それはつまり、VTuber/V-Liverの企画であったり、動画構成、そしてトークに用いることで、面白さのレベルを上げることが可能ではないでしょうか。
また日常生活においても同じことが言えると思っていて、仕事のプレゼンテーションやお客様とのお話、ちょっとした世間話でもフリオチを効かせたトークで周囲を沸かせることもできるかもしれません。

とは言いつつも、いきなり実践は難しそうです。厳しくないですか?

私は厳しいです。
やろうとは思うもののパッと思い浮かぶ気がしません。

なのでまずは紙に書き出す、メモアプリに書いてみるといった方法でトレーニングを行い、フリオチの効いた事を話せるようになると良いそうです。

私もしばらくこの方法でトレーニングを行ってみます。

この記事が何かの役に立てましたら幸いです。


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