VRoid Studio正式版がMToon最新版に対応する予定なので、UniVRM v0.85に更新してみた

※オンラインショップでは、オリジナル3Dモデルの販売とVRoid用の素材の配布を行っています。


VRoid Studio正式版ではどのように変わるのか

VRoid Studio正式版が2021年10月下旬にリリースされる事が予告されました。

変更点は以下の通りです。

・顔パラメータが男女共通になった

・顔のカテゴリ・パラメータが7種類から16種類になった

・プリセットアイテムが数十種類追加。編集したアイテムはカスタムアイテムとして保存可能。

・髪型が「前髪」「後ろ髪」に分かれた

・アクセサリ・重ね着が追加。アクセサリは、メガネ・ネコミミ・ウサミミが選べるようになった

・制服の半袖・長袖のテクスチャ(UV)の歪みの修正

・ベータ版モデルのコンバート機能

・トゥーンシェーダー「MToon」の最新版に対応

ベータ版と比べて、正式版はかなり機能が強化されている事が分かります。Blenderなどでアイテムを作る必要がありましたが、その手間を軽減出来そうな変更内容だと思います。

MToon10とは

2021年10月5日の時点で詳しい仕様が分かりませんが、どうやらVRM-1.0用のトゥーンシェーダのようです。VRM-1.0の仕様もまだ細かいところまで詰めていないような感じで、ベータ版の仕様しか公開されていません。

VRM-1.0の一番の変更点は、必須ボーンの見直しです。この仕様は、VRoid Studio正式版でも同じように必須ボーンが変更される事がアナウンスされているので、恐らくVRoid Studio正式版はVRM-1.0の仕様に準拠して開発されているのでしょう。そのVRM-1.0に対応しているトゥーンシェーダがMToon10です。Global Illuminationという項目が追加されていたり、モード選択が出来て、標準設定のBasicとより細かい設定が出来るAdvancedが用意されています。現状で、このシェーダに対応しているVRMアプリやサービスがなく、Standard Shaderに自動変換されるので、既存のMToonで十分です。

VRoid Studio正式版に合わせる為に、UnityのVRM環境を最新にしよう

VRoid Studio正式版では、MToonの最新版を導入すると予告されています。VRM対応アプリやサービスに幅広く対応し、モデルの再現性を高める為だそうです。この「MToonの最新版」が今までVRMで使われてきたMToonの最新版であるのか、それとも、新しく策定されているMToon10であるのかは分かりません。

UnityでVRMのインポート・エクスポート・編集が行えるようになるアドオン「UniVRM」のv0.80以降では、既にMToon10が選べるようになっています。

VRoid Studio正式版と同じように、幅広くVRM対応アプリやサービスでのモデル再現性を高める為に、UniVRMも最新版に更新しておくと良いです。但し、MToon10に対応しているアプリやサービスが現状では無いので、トゥーンシェーダはMToonのままで構いません。

VRoid Studio正式版で、色々と素体構造が変わりそうな感じがしますが、UniVRMはVRMの仕様を策定しているVRMコンソーシアムが開発・公開しているので、VRMに関しては最終的にUniVRMで編集・エクスポートしておくと良いと思います。

BlenderでのVRM編集・エクスポート

BlenderでVRMの編集をする場合は、「VRM Add-on for Blender 」というアドオンをインストールします。


Blenderは3Dモデリングツールである為、アクセサリーを作ったり、服や素体を改良したりする点で、とても自由度が上がります。場合によっては、モデリングの知識とスキルが必要になってくるので、VRoid Studioのみでモデルを作るよりも難易度は高いですが、オリジナルモデルを作るのに向いています。2021年10月5日時点で、UniVRM 0.85やVRoid Studio ベータ版で出力したVRMモデルに対応しています。

VRM Add-on for Blenderで編集をしてVRMに出力した場合において、そのまま、VRM対応アプリで使えますが、念の為、標準仕様であるUniVRMにインポートしてパラメータ設定をして出力しておけば、なお良いでしょう。

VRoidが2021年10月下旬から新しいステージを迎えます。VRoid Studioによる素体作りからBlenderやUnityを使った改良までの流れにも変化が出てくるとは思います。一番肝心のVRoid Studioによる素体作りがどのように変わっていくのかは、今後注目するべきポイントです。

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