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梅酒を仕込んだ。

夏を迎えるにあたり梅酒を仕込んだ。「梅酒を仕込んだことの有る側」の人間にランクアップしたわけだ。

今目の前に明確に線が引かれているのがわかる。私はその線を「越えた側」に立っている。一昨日まではそうではなかった。梅知らず人間だった。
しかし今は、不可逆に、「こちら」側にいる。人としてのレベルが変わった、アセンションしたのだと使い終わった氷砂糖の空き袋がそう語っている。

この記事ではそのランクアップの過程を完全ドキュメンタリーとしてお届けしたい。(梅酒作ったという日記です。)

## きっかけ

前々から「は~~~つくりて~~~」と思いながらも行動には動かさない、そんな狭間の位置に「自家製梅酒」が居座っていた。そんなところないですか梅酒作りの立ち位置って。

そんなさなか、奥さんの同僚が梅農家さんと聞いて、「え、梅売ってもらえるのかな」みたいなこと言っていたらポンポンと発注が決定。

ガソリン(梅酒つくりて~~~~気持ち)と火種(梅農家さんへのコネクションという作る口実)が出会っちまったわけだ。

「幸運は用意された心のみに宿る」by パスツール(仏) 

この言葉をここで思い出しておきたい。(別になにか努力したわけではない。)


## 調達

### 梅の調達

まずは梅をGETする。梅がないと始まらない。宇宙梅起源説。ありがとう奥さんの同僚の方、そして奥さん。

今回は二種類の酒と二種類の梅を試したかったため、計4kgの梅を購入した。1ビン1kg。

なお今回使用した品種は定番の「南高梅」と、梅酒・梅ジュースに最適でオススメという「露茜」だ。

露茜はスモモとのかけあわせということで色が紅色の美しい梅。
身も大きくそのままかじりつきたくなるような見た目をしており、みると「あ、球というより珠だな」という品と麗しさのある品種になっている。

こんな感じ。画像だけでうまそうな生梅ってあるんだ、知らなかった。

なお梅農家さんからの直売だったのでお値段がおかしなことになっている。

インターネットを駆使して調べると、梅酒用青梅は1kgあたり安くても800円程度で、良さそうなものだと2000円オーバーといった相場観のようだ。
そんな中、500円/kgで売っていただけた。露茜に関しては2500円あたりで見つかるのだけど、こちらも変わらず500円/kg。クリエイターサポートとかしたほうがいいのかもしれない。


梅が届く。最高~~~
手前が露茜で奥が南高梅。


### レシピの調達

今回従ったレシピはこちら。

ダークラムについてはレシピ通りの分量だと梅が浸かりきらなかったので(たぶん私がつかった瓶の底面積が広めだったせい)、あとでラムを追加した。
梅1kgに対し計1Lのラムを利用したことになる。砂糖はそのまま。まあええやろ。

基本的には

・梅:氷砂糖:酒 = 1 : 0.5 : 1~1.8
・ビン
・竹串 または爪楊枝(ヘタ掃除用)
※ 酒はアルコール度数35度以上


とやれば良さそう。


### 瓶の調達。

無印の果実酒用ビン4Lを4本。1つだいたい2000円。
たまたま無印良品週間でお安くGET。それでも今回一番お高くついたのがビン。ということは次回からは圧倒的に低コストで仕込めるということ...

蓋が異様にかっこいい。


### 酒の調達。

酒だッ!

近くの酒屋でダークラム750mlビンを3本、ホワイトリカー1.8Lパックを2本購入。ダークラムはマイヤーズのこちら。「マイヤーズ」が何かはわからないがスーパーでも見たこと有るラベル。うまいんだろうな。

大量の酒を持ち歩いていて楽しくなっちゃった様子。


### 氷砂糖の調達。

近所のスーパーで氷砂糖1kg袋を2袋入手。若干ホコリをかぶっていて在庫も購入した2袋以外なかったので梅酒がブームになれば確実に品切れ続出間違いなし。

調達物は以上!


## 仕込み

### 梅を水で洗う

水でざっと表皮を洗ったらキッチンペーパーで水気を拭き取りながらヘタをとる。

4kgを二人でやって10分くらい?おもったよりもサクサク終わる。深夜の作業なのでテンポの良さは大事。


### 梅を水につけてアク抜きをする

...はしなかった。

というのも届いたときに少し黄色くなる程度に熟しかけていたのでやんなくてもいいだろと判断したため。めんどくさかったというのもある。


### 熱湯でビンを洗う。

蓋の内側にわかしたお湯をかけ回し、その後に内部にもお湯をそそぎ、蓋を締めてシェイク。

全体に熱湯がしっかり行き渡って雑菌殲滅が(主観的に)完了したら、予め肘までアルコールティッシュで拭き上げ常在菌も完全滅殺した浄化済腕を差し込んで内側の水気をキッチンペーパーで徹底的に拭き取る。カビに対してはゼロ寛容で臨む。

写真を撮り忘れた。各種レシピを見るにここが一番大事らしい。といってもどの程度熱湯に晒せばいいのか全くわからないので、とりあえず「熱いお湯がまんべんなく内側に行き渡る」ことを目的とした。


### 梅と氷砂糖を交互に入れる。

交互にいれる。画像はないッ

### 酒を注ぐ。

注ぐッ!!

注ぐッ!!

注ぐッ!!


### 完成。

はい。

左から 露茜のラム / 露茜のホワイトリカー / 南高梅のラム / 南高梅のホワイトリカー。ラムが足りないとこの段階で気づいて3本目を追加で買いに行くことにした。梅が水面に出ちゃってる。

蓋の上にキッチンペーパーとラップをまいて、気持ちカビに対する安全対策を加えている。効果は多分ない。

このあとは冷暗所において、たまにシェイクしつつ3ヶ月待つとのこと。6ヶ月経つとより美味しくなるらしいが、絶対にそれまで残ってない。確定的未来。


## 感想

うまそ~~~
あと不思議なことに「かわいい」という愛護の気持ちが発生している。ういやつ~~~

この者たちが美味しくなるまでひたすら眺めていられそう。これが丁寧な暮らし。

完。

好きです