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気持ちの社会彫刻、協働芸術としての=Takibito

何をー
自分にも他人にもSNSにも出せない、ネガティブとされる気持ち達を

なぜー
ネガティブな気持ちの存在自体を「自分自身である」ための栄養に変えたいから。
だって、人間の気持ちに、無駄なものなどなどひとつも無いから。
だって、「自分自身である」こと以上に大切なことなど無いから。

どうハックしたかー
自分でも意識できず誰にも言えないネガティブな気持ちを可視化することで一回目の成仏をさせる。
さらに手放したらそのまま見送る行為を、いま・どこかのあなたたちと共同で行うまでのプロセスをポジティブにフィードバックする。
以上のプロセスを回すことで、
ネガティブな気持ちのトリセツ&ケアを巡る環境を、集合的な社会彫刻をつくりあげる循環的な創作行為としてアップデートする。

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言いたいことを言うのが、こんなに難しいのはなぜ。
気持ちを吐き出せる場が、こんなに見つからないのはなぜ。
人知れず傷付き、塞ぎ込んでしまう人が、こんなに多いのはなぜ。

SNSの一般化によって、いままで届かなかった声が人々に届き、情報へのアクセスが容易になり、知り合えなかった人たちと共感の輪が生まれる一方で、他人の目を気にしすぎて息苦しくなってしまうことも増えた。

公的な専門機関やNPO、研究機関にも話をお聞きし、この問題を解決するためのこれまでの取り組みを知ることはできた。 でも、それだけではカバーできない”領域”(人と気持ち)が存在することに、嫌でも気づくことになった。

具体的には、周囲の目や社会の空気を気にして自分ひとりで気持ちを抱え込む人、医療機関に対する壁を感じる人、有料専門機関に支払う予算をもたない人、そして自分で自分の気持ちを認めることができない多くの人。

だったら、こうした今まで隠されてきた気持ち・隠されていた人の存在に、内側から光をあてることはできないか?
より身近に、気軽に、心理的にも安全に、
開かれた今の時代の⦅対話⦆が可能な場をウェブアプリケーションの形でつくることで。

「焚き火」という、自分も暗闇も等しく照らし出してくれる人類最古の叡智の場をスマホ召喚すること。

社会的に「人に言えない」と隠されがちだった心の痛みを、
自己+他者+専門知との対話を通じてほぐし、
誰もが抱える痛みや悩みに開かれた社会に”アップデート”する。

アップデートとは、以下を指す。
マイナスな気持ちを直感的なインターフェース上をタップすることで、数値化して収集。これまで精神科医療につながることで始めてカウントされたメンタルヘルスの地図を大幅に拡張する。データは、NPOや行政や医療機関と共有することで、セクターを越えての協働による、日本のメンタルヘルスケア環境のアップデートを図る。専門家に依存しない、水平な対話による人間的環境的な治療を志向。そのためのオープンダイアログの専門家を交えた開発。

希死念慮や鬱は「思ってはいけない感情」として、外にも言えず自分でも認められず、抱え込んでしまうことに起因するからこそ、心の痛みが深刻化する前に、周囲や専門知に相談するためのハードルを下げる必要がある。
自分は今つらいのかもしれない、本当はちょっと苦しんでいるのかも。その気持ちに気づき、もしそのかけらでも外に出すことができれば、もう少し自分に優しくできるはずだと。

根っこにある信条はこうだ。
すべての気持ちは必ず存在価値がある。それをまずは自分で認めることが、「自分自身であること」につながる。さらに他者と共に各々の気持ちの存在を認めることこそが、人間的な環境の構築=社会彫刻という、人間社会が一個の有機物という単位となる真に芸術的な協働と考えることはできないか?

一人一人が一人称に徹して、自分の気持ちをみつめる。
みつめたものを二人称のあなたと、そっと持ち寄る。
集合的に生起した三人称の私達が囲んでいる温かな気持ちは、もうひとつの焚き火と呼んでよいのではないか?

この話が極めて抽象的で、まるで雲を掴むように聞こえるとするならば、それは煙を見つめること=気持ちが成仏する瞬間の痕跡を視覚によって「手放す」、という共感覚的な仕儀によってあなたの全感覚をハックするからに過ぎない。
私は私で、そのままにあなたである、ということはどうしようもなく私達である。それだけのことだ。

何の気構えも、金もいらない。
ただ、鎖のように循環する私=私達の煙が、いっときの社会などという鎖を越えて漂いゆく先、長く細く導いていく先を見つめているだけでいい。

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