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withコロナ時代の宅録の始め方〜セッティング編

さて、前回までは宅録に必要な機材、環境について書いてきました。
最近はデジタル技術の発達により、比較的簡単に宅録を始めやすい環境を作れるようになりました。
しかしいざ初めてみると、思ったように録音できず困ることも多いと思います。今回は宅録で快適に作業をすすめるために必要なことを解説します。

実践すれば、音質の大幅アップや生産性向上に役立つ情報ですのでぜひご覧ください!

○マイクをどこに立てるか

マイクは「なるべく響きの少なく、ノイズ源から遠く、ご近所の迷惑になりにくい」場所にセッティングします。以下にポイントを記します。

1.壁からなるべく離れ、しかし部屋の中心まではいかない場所が良い位置
壁からの反射音を少なくするために、なるべく壁から離れます。
一番壁から遠い場所…それは部屋の中心です。しかし、中心は向かい合う壁と壁が等距離になり、その状態もまた嫌な響きが生まれやすいのです。
ではどこがよいかというと、部屋を3×3のマス目で区切った縦横1/3の場所を目安にセッティングしてください。(下図の赤丸の位置)

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2.ノイズ源にマイクを向けない
収録時、エアコンや換気扇などは止めましょう。蛍光灯も「ジーッ」というノイズが目立つことがあります。白熱球の電気スタンドなどを導入しましょう。外の車の音など、自分ではどうしようもないノイズがある場合は、マイクを逆に向けて立てます。それだけで随分目立たなくなります。

3.ご近所と反対の場所に立てる
集合住宅の場合、角部屋であればお隣とは逆にマイクを立てます。両隣とも住居であれば窓側か玄関側に立てましょう。

○マイクスタンドの立て方

マイクスタンドを正しく立てればノイズ軽減につながり、音質がアップします。簡単ですので、正しい立て方をマスターしましょう。
これに関しては詳しく解説しているサイトがたくさんありますので、その中でも一番わかりやすく、かつシンプルに解説しているTuneGateさんの記事をご紹介します。

この中でも特に重要なのは、【ポイント2】支柱は床から離すです。
支柱が床にくっついていると床の振動がもろにマイクに乗ってきます。ネジが緩みがちで、離してたつもりでも、ほっておくと床にくっついていることもあるので、収録前は必ずチェックしましょう。

○マイクとPCを接続する

マイクの音をPCに録音するためには、双方の間にオーディオ・インターフェイスを接続する方法が一般的です。

1.USBマイクという選択
初心者からよく聞かれる質問は「マイクを直接PCに接続できないの?」です。接続できないわけではありません。
マイクとオーディオインターフェイスが合体したUSBマイクというものがあります。以下は最近発売されたUSBマイク AKG Lyra-Y3を紹介したDTMステーションさんの記事です。参考にしてみてください。

USBマイクはほとんどが1万数千円購入でき、とても手軽ですのでまずはUSBマイクから…と始めたくなりますよね?…わかります!
でも、ちょっと待ってください。USBマイクはその構造上ノイズの影響を受けやすく、低価格帯の商品がほとんどで音質もそれなりです。
リモート会議などで使う分にはかなりの音質向上となり便利なものですが、ナレーションやセリフ録りで使うにはいささか力不足です…
初心者こそ、専用のオーディオ・インターフェイス+コンデンサマイクを導入をおすすめします。
音質向上+使い勝手もよいので生産性も向上します。

小枝さんという方がUSBマイクとコンデンサマイクの聴き比べ検証記事を書かれています。むちゃくちゃ参考になると思いますのでぜひご覧ください。



2.マイク→オーディオ・インターフェイス→PCの接続
オーディオ・インターフェイスの接続方法ですが、ケーブルの種類や機器の接続方式の違いなどで多岐にわたります。
これに関して、ロックオンさんのサイトでむちゃくちゃ詳しく解説してるページを見つけました。ここに全て網羅されているので、ぜひご覧ください。

3.【番外編】マイクをPCのmic inに直接続←おすすめしません
お手持ちのマイクをPCのmic入力端子に直につなげて録音に挑戦しようとする方もいるかもしれません。これやってみるとわかりますが、ひどい音になります。まだiPhoneマイクのほうが良い音がします。
以下の動画は、オーディオインターフェイスあり・なしを比較検証した動画です。

○ヘッドフォンかスピーカーか

宅録で使うスピーカーを、モニター・スピーカーといいます。最初からモニター・スピーカーを買う必要はなく、お手持ちのノートPC内臓スピーカーや音楽観賞用のBluetoothスピーカーなどで十分です。
宅録で、セリフやナレーションを整音、編集する時に一番気を使うこと…それは、収録の時に気づかなかったノイズが入り込んでいないかのチェックです。
ノイズチェックをスピーカーで行おうとすると、それなりに大きな音で鳴らさなくてはいけないし、高音質なスピーカーが必要となります。(良い音のするスピーカーは高いです…)
ヘッドフォンは比較的安価(1万〜3万)でノイズチェックできます。音も外部に漏れませんので、宅録に向いています。

ただし、ナレーションのボイスサンプルなどを作る時に、音楽やSEと声をMIXするときはヘッドフォンだけではバランスがつかみづらいので、スピーカーを使いましょう。

○終わりに

今回はいざ初めて見るとつまづきがちなポイントを解説しました。
いかがだったでしょうか?

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