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「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」が開催。一体どんなイベントだったのか?

皆さんこんにちは。VRC note編集長の八重樫です。

7月27日〜28日にかけて、Meta社主催の「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」が開催されました。主催・協賛企業はMeta社の他、CyberMetaverse Productions、大日本印刷(DNP)、NTTドコモ、PwCコンサルティング、ソフトバンク、凸版印刷などです。それ以外にも参加企業が19社あり、幅広い業界からメタバースに関する企業が参加しているのが特徴です。

このEXPOは実際にホテルで企業ブースの展示があり、さまざまなサービスを体験できるようになっていました。
どんな展示があったのか簡単にご紹介します。

面白いVRならではの体験としては、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とデザインスタジオ・バスキュールのブースでの体験が挙げられるでしょう。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を付けると自分が宇宙飛行士になれ、国際宇宙ステーションを眺めたり、触れることができたり、宇宙空間が広がり地球を眺めながら記念撮影ができます。

メタバースで重要であるバーチャルプラットフォームの展示もありました。
HIKKYはVRChat上に作られた過去のバーチャルマーケットの会場の展示をし、DNPは渋谷未来デザインと宮下公園パートナーズと取り組んでいるバーチャル空間「渋谷区立宮下公園 Powered by PARALLEL SITE」や、AKIBA観光協議会とともに取り組んでいる「バーチャル秋葉原」などの展示をしています。

JAXAの例もそうですが、メタバースにおける体験ではどういう世界観で何をするかが重要になります。バーチャル空間ではどんな表現もできるので、現実に近いものから非現実的なものまでいろいろなことができます。メタバースに人を呼び込むには体験(コンテンツ)も重要ですが、それを実現する場(プラットフォーム)の構築も重要なポイントであると感じました。そのためにも、さまざまなプレイヤーが参加して事例が増えていくといいと思います。

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メタバースで自分の分身となるアバターについての展示ももちろんありました。凸版印刷はメタクローンアバターの展示を行い、その場で自分そっくりのアバターを生成する体験を提供。またPixivのブースではVRoid Studioの体験ができるコーナーを設置しました。(VRoid Studioはアバターのパーツなどを選び、VRM形式のアバターが作成できるソフトです。)

アバターについては現在、ネットで販売されているものを使うか、アバターが作れるツールを使って自作するか、製作者に頼んで作ってもらうか、などの方法で手に入れることができますが、凸版印刷のメタクローンアバターやVRCのスキャナのように簡単に撮影ができて自分にそっくりのアバターが持てるというのも選択肢の一つに入っていいのではないかと思います。

Meta社の味澤氏はイベントの冒頭で以下のようなお話をされたそうです。

「Metaは社名を変えましたが、『コミュニティ作りを応援し、人と人とがより身近になる世界を実現する』というMetaのミッションは変えていません」と言い、メタバースがソーシャルテクノロジーの次なる進化であると話します。

メタバースの3つの特徴として、味澤氏は「没入感:Immersiveness」「その場にいるような感覚:Presense」「相互運用性:Interoperability」を挙げます。そして現在はゲーム/エンタメが中心となっているメタバースのユースケースについて、今後は仕事/教育/コマースが増えてくると語り、今後の10年間でGDPに占めるメタバース関連の割合が2.8%に達し、3兆ドルの新しい経済が生まれるという予測を示しました。

そのうえで、メタバースの推進に向けたMetaの役割を、「メタバースの実現に必要なテクノロジー・ツールの強化をサポートすること」と定義します。VR領域では現行のMeta Quest2やハイエンド機として今後登場予定のProject Cambriaといったハードウェア、Horizon Workroomsのようなソフトウェアを提供。ARについては、すでにInstagramやFacebookでARが日常的なものになっているとして、今後はショッピングでの活用を図るといい、さらにネクストプラットフォームとしてARグラスの開発をすすめるといいます。そしてさらに一歩進んだMR(Mixed Reality)を「メタバースの実現において重要なステップ」として取り組んでいくことを明らかにしました。

https://news.mynavi.jp/article/20220727-2409337/ から抜粋

このイベントが面白いなと感じたのは、さまざまな業界からたくさんの企業が参加している点です。メタバースという定義がまだ曖昧なものに対して、前向きに取り組んでいきたいという企業が業界など関係なく多いのだなと思いました。

先ほども述べた通り、メタバースと一口に言っても、バーチャル空間もアバターも、そこで繰り広げられる体験も、それぞれがとても重要であり考えていく必要があります。今回EXPOにさまざまな企業が参加していたことからもわかる通り、複数の企業が提携することでメタバースが形作られていくのだろうと思います。Metaがこのような取り組みを開いたのも、おそらく1社だけで道を切り開くことはできないので、一緒に取り組んでくれる企業を集めたいという思惑があったのではないか、と推察できます。

私たちVRCの構想も同じで、私たち1社だけで何かを成し遂げようとは思っていません。私たちが提供するUAPという3Dアバタープラットフォーム構想についても、アバターを一つのデータとして捉え、さまざまなプラットフォームを横断して利用できるような形を目指しています。今後、EXPOに参加していた企業や、他のメタバースに取り組みたい企業などとの協業も進めて、横断的な取り組みが加速していけばと思っています。

「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」の展示内容は10月のCEATEC2022で一般公開もされるそうなので、楽しみにしたいと思います。


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