HoloLens2体験記とその他いろいろ
Volumetric Video/ホログラム専門家の小池です。
HoloLens2が遂にローンチしましたね😎
ご縁があり、一足早くデモを体験させて頂いた事もあり、ちょくちょく感想を聞かれるので、こちらにまとめてみたいとます。
& ここ数週間でかなり貴重なインプットが多かったので、XR業界の気になるトレンドも含め、いつもの様にXRスタートアップの起業家としてゆる〜く書いていきます。
(※僕の体験したHoloLens2は開発段階の物で、製品版ではありません。また、下記は個人の意見ですので、あしからず。。。)
HoloLens2はアリ!!
(※大好きなスラムダンクより)
割と上から目線な言い方でスミマセン。。。
でも、本当に正直ベースで"HoloLens2はアリ"だと思っています!!
なぜなら、HoloLensは"ナシ"だったんです。
誤解の無いように言うと、HoloLensは個人的には大好きです。
しかし、スタートアップとしては、爆発的に成長するビジネスを展開する必要があり、その基準で判断するとまだ無かったんです。
前提条件で言うと、HoloLensは開発者向けであり、
実際の現場でどういうニーズがあるのか?
どういった課題が解決できるのか?
といったのMRの可能性を探る為のプロトタイプでした。
世界中で実証実験が行われ、集まった結果やフィードバックを元に改良されたのがHoloLens2なのです!!(※このMRの可能性=データを世界で一番把握しているのはマイクロソフトです!)
その意味ではHoloLensは大大大成功だったのではないでしょうか!?
(※大好きなスラムダンクより その2)
もう一回言います、僕、HoloLens大好きです!!
HoloLens2体験記 -液晶編-
HoloLens2を体験していた時、マイクロソフトの方に
あれ?だいぶ上の方にズレて装着していますね?
と言われ、体験中に装着し直しました。
個人的に超衝撃的な一言と超感動的な場面でした!!
HoloLensは視野角が狭く、特に縦が狭い事で有名です。
HoloLensを初めて体験される方がよく"見えない"と言うのは、ある特定の位置で装着する必要があり、その高さ以外では映像が見えず、ホログラムをキレイに見るのが難しい端末だったのです。
なので、いつものクセで映像が見えた位置で装着していたら"かなり上の方"だったと。そして下にズラした瞬間に世界が変わりました!!
視界いっぱいにデジタルキャンバスが広がっていたのです!!
体験時に写真を4枚撮っていただいたのですが、その表情を拡大すると↓↓
めっちゃ楽しそうじゃないですか?
まさに小池の世界が変わった瞬間を捉えていると思いますw
縦の見える範囲は劇的に広がりましたが、やはり映像が切れてしまう箇所は存在します。しかし、横に関しては、眼球を目一杯動かしても映像が途切れる事はありませんでした!!視野角超〜広いです!!
HoloLens2体験記 -UI/UX編-
HoloLensは視線、ジェスチャー、音声を駆使して操作します。
そしてジャスチャーには、2つのコマンド方法(ドラッグを入れると3つ?)しかありませんでした。
ですので、体験前に操作説明が必須であり、実際には練習や慣れる必要がありました。
よく、思うように"使えない"と感じる方が多かったのはこの特殊なUIが原因です。
しかし、HoloLens2は、手と指を認識しているので、目の前のホログラムを手で掴んだり、指で押したり、まるでそこにあるようにインタラクティブに扱う事が可能になりました。
ピアノだって弾けます。
実は、この技術自体(HoloLensが発売された)2016年にはマイクロソフトのR&Dチームは実現していました。(恐らくトレードオフの関係で見送られ)長年研究を重ね、満を持して実装されたのです!!
整理すると、HoloLens2では
見えない/使えない が 見える/使えると進化しているのです。
本当に事前の説明不要で、ごく自然に”即”使いこなす事が出来ます!!
例えば、パソコンの使い方を知らない人は結構多いと思います。
しかし、僕の知人の子供はまだあまり喋れませんが2才でiPadを使いこなしています。
前回のブログでVUI(音声ユーザーインターフェイス)について触れましたが、
Spatial Interaction(空間操作)のUIに関しては、マイクロソフトがNo.1です。
PUI=Perceptual User Interface(知覚的ユーザーインターフェース)のR&Dはダントツで世界一です。
(※PUIという分野は、Symmetry Dimensions Inc.CEOの沼倉さんのFBで最近知り、早速、知ったかで遣ってみました。が、マイクロソフトは今のところ認知度の低いPUIとは言わず、単純にUIと表記しています。)
(※※アップルが2020年に発表すると言われるARグラスは、Voice First端末と言われていて、ハンドジェスチャーとアイトラッキングは恐らく搭載されないだろうと噂されています。全然何の根拠もありませんがw)
余談 HoloLensと子供の話
HoloLens2は年齢による子供の使用制限を設けていないそうです。(※HoloLensやMagic Leap Oneは13才の年齢制限があります。)
ただし、ペットボトル1本分ほどの重さがあるので、首への影響を考慮して、子供の長時間の使用は控えた方がいいそうです。
それを踏まえて、是非下記の動画を見てみて下さい。
小学校3年生の生徒がHoloLensを使用しXRプレゼンをしています。
そして、その映像を他の生徒はiPhoneのAR機能で共有しています。
スマホネイティブ世代の次はXRネイティブ世代ですよ(笑)
もう、本当に今の時代に小学生やりたいです(^^;
マジックリープ について
12月9日に行われたMagic Leap × docomo MeetUp vol.1にも参加してきました!!マジックリープ の日本市場への期待とドコモの本気度が伝わるイベントだったのですが、
アメリカから来た社員の方のプレゼンを聞くなかで強く感じたのは、
Magic Leap全然うまくいってないな!?でした(笑)
以前ブログに買いたように、個人的にマジックリープ は2014年からかなり意識してマークしているので、もう違和感満載の最新情報でした。
一言で言うと、めっちゃピボットしてるじゃん!!っていう。。。
販売中のMagic Leap Oneは開発者向けであり、HoloLens同様にプロトタイプな訳ですが、マイクロソフトとは違い、想定したような結果/データが得られていないのが明らかでした。
イベントの3日後には特許を担保に多額の融資を受けたとリークされ
翌週にはCFOとSr. VPの退任が明らかになりました。
が、2020年春にはMagicverse SDKがローンチされ、各国で5Gが始まるタイミングで"SIM入りの新端末"を発表すると思うので、僕の好きなマジックリープのまま輝き続けてくれると思います!!
そして、どこかのタイミングでGoogleに買収されるんだろうな〜って(笑)
余談2 マイクロソフトのAndroidスマホ
マイクロソフトのHoloLens2発売と、マジックリープのピボットと、アップルのARグラスの噂の中で、個人的にすっごく引っかかっている事があります。
マイクロソフトは2020年にAndroidのスマホ"Surface Duo"を発売するというニュースです。
個人的に完全にスマホを捨てていて、ポストスマホのMRに全振りしていると思っていたので、気になって仕方がないんです。。。
なので、Androidに対応したXRグラスSurface Glassを出してくるんじゃないのかな〜?とかって一人で妄想していますw
P.S
本当はルッキンググラスとかGoogle Daydreamとか中国の話とか、Volumetric Video(ホログラム)関連のアップデートも多かったので、そこを書きたかったのですが、長くなったのと、書くのに疲れて来たので、最後はど〜でも良い妄想を書いちゃいましたw
また改めて書きます。。。
2019.11.22 Hiroki Koike