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関市が新たに不登校支援で打ち出す「フリー教室L教室」とは?

来年度、関市が新たに不登校支援で打ち出す「フリー教室L教室」について解説します。

令和5年度関市の予算案より


関市は県内でも不登校児童生徒が多い市です。
関市でも適応指導教室「ふれあい教室」としてわかくさ・プラザに一つ作られていていましたが、不登校の数に比べて通っている生徒がかなり少ない現状です。

フリー教室の取り組みは「校内のフリースクール」とも言われ、広島県や岡崎市で進められています。
フリー教室は、学校の中に別室登校できる学級をつくります。
そこでは、支援員や先生が配属されて、生徒それぞれがやりたいことに合わせた、個人の思いを大切にしたサポートをしています。

岡崎市のF組では、1日の時間割も生徒自身が決めて、生徒がリラックスして過ごせる空間づくりのために、カードゲームや生き物、ピアノなども設置しています。フリー教室は、通常学級との垣根がないため、生徒は、行きたい時には在籍学級に、距離を取りたい時には、校外の適応指導教室を選べます。

岡崎のF組の理念がとても素敵です。

  1. 適応するのは生徒ではなく学校。学校に適応できるようにする適応指導教室ではない

  2. 通常学級と同じ、1つの学級として扱う

  3. 多様性を受け入れられる、校内でも信頼の厚いエース級の教員を担任に置く

  4. いつでも生徒たちを温かく迎える支援員を配置(市の予算で採用)

  5. 教室復帰ではなく社会的自立を目指す

来年度関市でこの取り組みをする上で、私の懸念点としては、室長として退職校長、教頭先生が中心に室長をやる想定と聞いておりまして、これまでの学校の慣習に縛られて「教室へ戻す」ことが目的になってしまうことや、歳が離れていることもあって子どもがリラックスできる空間づくりができるのかという点です。
ただ、なんにせよ関市の不登校支援にとっては大きな一歩。市全体の意識改革も含めて大いに期待したいと思います。

ただ、私は、不登校が問題ではなく、学校行かなくても育つ仕組みづくりが必要だと思っています。「教室復帰ではなく社会的自立を目指す」こと。

私は、子どもに多様な選択肢があることが大切だと考えます。
地域の中に、フリースクールに準じるような、さまざまな科目勉強とも連携できるような社会体験の場がたくさんあって、それらを子どもが選んで取り組めるような地域も一緒になった教育が大切だと考えています。

不登校支援を含めた北村が目指したい関市のビジョンについては、こちらを是非ご覧ください。
https://kitamuratakayuki.com/manifest/

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