画像生成AIのコツ

「知能」であり「人工」

 「知能」なので人間のように一行目の内容がその後まで影響したり。もしかしたら最後の文章以外覚えていなかったりもあるかも。
 フットインザドア(心理学)で倫理フィルターを搔い潜れるという話すらある。

また、「人工」なので機械語がベースにある。
 AIが勝手に「視覴」という単語を生み出したという話もある。本質的にはUnicodeで日本語を理解していて、漢字と仮名を使っていないことに起因するのだろう。
 なので日本語で韻を踏ませることも難しい。

AIだけにこだわりすぎない

細部にこだわるくらいなら後からレタッチした方が良い。

 例えば目の模様にこだわりがあるなら、ペイントソフトで描けばいい。インペイントすら要らない。
 人間を複数人出したくても上手く行かないなら、一人ずつ出してコラージュした後i2iをかければよい。

 そもそもAIには自分じゃイメージできない体の形や色味、雰囲気を出してほしいのだ。譲れないこだわりを明確に持っているならそこだけ自力で修正すればよい。

人間に対するAIの長所を理解する

 AIが人間より優れている部分というのを考えてみよう。

 自分が実際に使った経験の中で考えてみたところ、豊富でバラついた知識が魅力かな~と思った。
 例えばメカ娘みたいなのを出力するのはかなり得意そうに見える。人間の絵を描くことと機械の輪郭両方に精通してる人間というのは珍しいから。だがAIはデータセットに入ってるものを元に出力できる。

上手い使い方は探せばもっと色々あると思う。

様々なアプローチを試してみる

 前まで画像生成するときのプロンプトは「1girl,blonde hair, green eyes」のように単語の羅列で作っていたのだが…

 SDXLでたまたま「1girl has blonde hair and green eyes」のように記述すると出されるものがかなり変わった。
 性能が上がって単なるタグじゃなく文章を理解するようになったのだろう。

 色々試してると、単なる文章でも「A,B,C,and D」ではなく「A and B and C and D」と書く方が良さそうというのもわかった。
 結局のところ機械だから「AND/OR」という形式の方がわかりやすいんじゃないかと思う。

時間があれば試行錯誤してみると良い。

失敗から観察する

出力した絵が微妙なら、何が微妙なのかを考える。
 自分の作ったものだけではない。他人のイラストでも良い。例えばpixivのAI生成作品を今ザッと見ると「必要のない書き込み」と「薄い色味」が気になった。

書き込みと視線誘導

 注目する必要のないところまで書き込むと、どこに注目すればよいのかがわからない。
 AI生成作品を見てて疲れるのは、枚数が多い以上に「何を伝えたいのかがわからない」ことにあると思っている。

 アダルトイラストだけはAI産でも楽しめる!というのもこれが原因だろう。
 どこを見るべきかは提供者と消費者の間でなんとなく共有される。それにエロさというのは生々しさを描く必要があるから、書き込みが多い方が良い。

 余計な書き込みを消す方法としては「プロンプトにflat colorと入れる」「LoRAでフラットカラースタイルを適用したり、ディティーラーを負に適用する」「モデルを変える」など。

※見てて疲れることや書き込みが多いこと自体は単純に良い悪いで測れる問題ではない。
 例えば攻殻機動隊の漫画なんかは読んでて凄く疲れるが、その分しっかり情報量があるので満足感は高い。ASDの子供が制作した絵画などはその書き込みに圧倒されることも多い。

色味を考える

 「明暗がぼやけててなんとなくAIっぽく見える」というのもAIを使ってて起こりやすく感じる。

 そもそも生成AIというのは、学習に必要な画像が足りないからそれっぽい画像で水増ししていたはずだ。
 和製アニメ的なカラーイラストのデータセットが不十分なまま、モノクロの漫画や海外のダークなイラストや現実的な写真も埋め合わせで入れているとかじゃないだろうか。そうなると必然的に彩度が足りなくなる。

 それを改善するためには、出力した画像を画像編集ソフトでコピーして上から透明な乗算レイヤーにするとよい。透明度を15~25%くらいに調整するとはっきりとした良い色味になる。
 こういう内容は上手なイラストの描き方!みたいなのに載ってる。

回数を熟すことも重要

 このプロンプトやパラメーターで大丈夫だと確信したら、回数をこなすことも大事だ。たまたま出たエラー的要素が良くて後からプロンプトに追加することもよくある。
 素振りや正拳突きなど、回数を熟すことというのは本質的に重要なことなのだ。「運だけのガチャ」だとしても、訪れた幸運を掴むのには人間の意思がいる。


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