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【笠間市】ミスターアンバランス

茨城県笠間市に、お気に入りの場所があります。

生きものと自然に囲まれた隠れ家的カフェ。
お庭で採れたハーブを使ったお茶やお料理をいただきます。

ひと息ついてお庭に降りますと、
重そうな図体で一生懸命芝生を掻き分けるお方が……

……!!

一見顔つきや歩き方はアリのよう。
しかしサイズはアリの何倍もあり、ひときわ大きな腹部がどう見てもアンバランス。
そして腹部の半分にも満たない羽はもはやなんのために……?

質感や色味はルリゴキブリに近く、細かい凹凸が青黒く光って美しい。

この奇妙な虫の正体はいったい……。

『とんでもない甲虫』ご著者の福井敬貴さんに答えを教えていただきました。

ヒメツチハンミョウという甲虫です。
生きてるときは腹部がパンパンに膨らんでいる虫なんですが、普通に標本にしようとすると縮んでくしゃくしゃになってしまうんです。

ふむふむ。
確かに、図鑑の標本写真を見ますと腹部がくしゃくしゃに萎んでしまっているのが分かります。

※図鑑写真はオオツチハンミョウ

なんでも、ツチハンミョウは一度に4000個以上の卵を産むという。
先ほど出会った彼女も、たくさんの新しい命を宿していたのでしょうか。。。

因みにこの虫は毒を持っていて、触れると脚から黄色い液を出すらしいのですが……
それもこれも、大切な我が子を必死に守る母親の強さなのかも知れません。


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