無本番・練習日記2020年9月21日~27日

2020年9月21日(月祝)
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラソナタ Op.31-4
 今日はモダンヴィオラ一本に絞って音出し。いつも通り音階を弾いてクロイツェルの16番。トリルは数を多く入れようとすると逆にトリルが聞こえなくなってしまうため、効果的にトリルを用いることができる目安を模索する。しかしトリルに夢中になると曲が何を弾いているのか演奏者自身が訳が分からなくなってしまうため、大前提としてまず装飾音を省いて曲の全体像を把握する作業から練習が始まった。ただ何とか1曲弾き切ろうとすると、途中で指が疲れて動かなくなってしまうのだ。
これを初めて弾いたヴァイオリン時代はまだ小学生だったので、無理矢理弾こうとしてそこから苦手意識が芽生えてしまったものと思われる。
苦手意識が薄れたところで、水分補給の小休止を取りヒンデミット。楽譜の巻末付録・ヒンデミットの自筆譜を見ながら1楽章。やはり手書きだと得られる情報が違ってくるのか、曲を捉えるための視点が変わり、視野が広がる気がする。興味深い。印刷だと「音にしなければならない」という義務感が生じてしまうのは何故なのだろう。
バロックヴィオラは無事の確認のみ。

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2020年9月22日(火祝)
音階(C-dur , a-moll)
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
 偶然見た映画で、「良い音の押し売り」のような演奏はするまいと感じた昨日。
 今日練習に使える時間は1時間、まず昨日弾けなかったバロックヴィオラで音階、のちテレマンのファンタジー。12曲全てをバロックヴィオラで一周したので、再び1番に戻る。せっかくなので、モダンヴィオラと弾き比べ。演奏に際して気を付けることが細かい部分で違いすぎて、しばらく戸惑ってしまった。一音一音、音の行き先を見守り、小細工はしない。今日はここまでで時間切れ。どこかに演奏の共通点があるはずなのだ。

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2020年9月23日(水)
音階
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
 本日午後より大学のオーケストラ授業が復活。喜ばしい。モダンヴィオラは午後に弾くため、午前中の1時間はバロックヴィオラの音出しに使う。
 音階は一度やりだすと、いくらやってもキリのない時があり、今日はどうやらその日だったらしい。一段の楽譜に満たない音階で1時間費やすところだった。耳を楽器演奏モードに持っていくための練習でもあったので、最後の15分は曲のために。テレマンは1楽章を3段練習したところで時間切れ。あまり練習した実感はないものの、次の練習の機会まで色々と寝かせておくことにした。
(余談)久し振りのオケ授業の第1回目はハイドンの『時計』。座席の間隔は余裕でラジオ体操ができるくらい前後左右たっぷり取ってあり、耳が慣れるまでに時間を要した。一体どういうバランスでホールに響いているのかよくわからず、ただファゴットとコントラバスに挟まれた幸福をひたすらに味わう授業時間となった。管楽器の近くの席は楽しい。

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2020年9月24日(木)
他用のため練習お休み。

2020年9月25日(金)
他用のため練習お休み。

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2020年9月26日(土)
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
 秋の長雨の湿気の多い時期に、丸2日楽器ケースを開けないと少し心配になってくる。今日もジメジメしてやる気はなかなか起きなかったが、楽器の無事確認のために音出し。持ち時間は1時間、ゆえにバロックの方のみ。幸い調弦もほとんど変わっておらず、しかしA線にすね毛のような、ささくれのような、繊維のほぐれのようなものが出てきやすくなってきた。そういえば弦を替えてどれくらい経つだろう。コロナ禍により本番で弾いた回数こそ少ないが、早半年あまり。そろそろ張替え時かと思いながらの練習となった。
 テレマンは1番のAllegroのみ。腑に落ちない部分を見て見ぬふりをしてきたのか、それとも今日がそういう日だったのか、納得のいかない部分が次々と出てくる。数小節弾いては止まり、進んでは戻りの繰り返し。まるでスイッチバック運転のようだ。これ、次のGrave弾いてからまたもう一回弾くのよね。それを考えると、一度最初のLargoから全体を通した方が良いのだろうか。
 明日の音出しはモダンヴィオラを中心にする予定。

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2020年9月27日(日)
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
J.ハイドン:交響曲101番『時計』ヴィオラパート
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 昨日納得のいかなかったテレマンを最初に弾く。一度Allegroを通し、次のGrave → Allegroと繋げて弾き、更に最初のLargoへ。一晩眠ると視点が変わるのか、昨日よりは悩まずに済んだ印象。拍を数え始めた時点で曲が姿や流れを変えてしまうのはよくあることだが、どうやらこの曲は特にその傾向が強いらしい。
 毛羽立ち始めたA線に視線が行ってしまいがちになりながら、バロックヴィオラの音出しを終了。モダンヴィオラの音出しへ。数日振りのモダンヴィオラは重さが違う。
 水曜日に授業で弾くため、ハイドンの『時計』1&4楽章を一通り復習。パート譜をペトルッチで出しそびれたので、ポケットスコアで代用する。当たり前だが音符が小さい。先週の初回合わせで弾きづらかった理由が知りたかったのもあったが、一人でヴィオラパートを弾いたところで疑問解決には至らず。「ソーシャルディスタンス」で距離が極端に離れていただけではない気がしたのだ。いっそヴァイオリンパートも練習してみるか。
 最後にハイドンからリンクして、しばらく離れていたF.A.ホフマイスターのヴィオラ練習曲を取り出す。菅沼先生のレッスンでの書き込みが懐かしい。協奏曲と間違えてヴィオラをやり始めた時に買った楽譜だけれど、予想に反して長い付き合いになりつつある。クラシカルボウで弾いたらどういう世界が見えるのか、自分でバロックヴィオラを買ってからは、そっちの興味も掻き立てられる。

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