無本番・練習日記2020年10月19日~25日

2020年10月19日(月)
セヴィシック:ヴァイオリン教本 Op.1 Part1
 今日の音出し時間は30分強、昨日ケースから出していなかったバロックヴィオラを優先する。せっかくなので、セヴィシックを取り出しOp.1 Part1の12番「スラーなし→2拍単位でスラー→記譜通りのスラー」の順番で、全て繰り返しを入れて音階をやっていく。時間の都合により、調号5つ以上のものは割愛。それでも弾き終えるまでに、それなりに時間がかかった。温故知新。日々の練習に取り入れれば良いものになりそうだけれど、練習目的をはっきりさせてから用いた方が効果が出そうだ。幸いヴァイオリン版は何冊か手元にあるので、試行錯誤してみよう。さてどの巻にしようか。

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2020年10月20日(火)
ロッシーニ:『ブルスキーノ氏』序曲(1stヴァイオリン・ヴィオラパート)
音階(C-dur , a-moll)
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲
ロングトーン(4拍→2拍→1拍)
セヴィシック:ヴァイオリン教本 Op.2 Part.1
 『ブルスキーノ氏』序曲は譜読み。楽譜はペトルッチでダウンロード&印刷し、1stヴァイオリンを中心に行う。ページ数は同じはずなのに、音符の数が圧倒的に多いのは1stヴァイオリンならでは。ヴィオラのパート譜を見たら、あまりに音数が少なくなっていて拍子抜けしてしまった。こうして実際に弾いてみると、1stヴァイオリン・2ndヴァイオリン・ヴィオラの違いが個人練習であっても体感できるので面白い。
 譜読み作業の後は普段通りの練習。ここでもヴァイオリンとヴィオラの違いを実感。ヴァイオリンでは難なく引き出されていた自己表現が、ヴィオラを持つと口が重く、不器用になる気がする。「ヴィオラは控えめな人が多い」とよく言うけれど、単に表面に出していないだけであって、内に秘めたるキャラクターと自己主張の濃さはヴァイオリン以上なのではないかと改めて思う。2ndヴァイオリンも同様。
練習は音階を弾き、レーガーの第3番、今日は4・2・3楽章の順番に進めていく。4楽章Allegro Vivaceは指のもつれが課題なので、まずはゆっくりと。ついでに以前はうやむやにしていた複数個所も、改善・解決の道を探る。2楽章Vivaceは後半部分を中心にするつもりが、数日前弾いた時にはすんなり弾けていた前半部分が弾けなくなっていたので、楽章全体を練習することになった。「昨日弾けていたものが、今日弾けなくなる」のはよくあること。何かしらの問題が解決されないまま表面化していることが多いので、何となく苦手だった重音部分や、弾き方・音の処理が曖昧になっていたスタッカートの部分を洗い出して練習。後半部分は前半部分からの繋ぎと、主に松葉(クレッシェンド・ディクレッシェンド)の扱いを。どれも長年ほったらかしにしていた問題点だったので、良い機会になった。3楽章Adagioは主にフィンガリングと音程。昔は難しさが先に立っていたが、レーガーの無伴奏ヴィオラ組曲は素敵な曲だ。
バロックヴィオラはロングトーン(4拍→2拍→1拍。各弦を下から弓一往復ずつ、指定の拍数の長さで弾いていき、Ⅰ番線まで行ったら上から下の弦へ戻っていく)。C線を鳴らすのに苦戦する。セヴィシックはOp.2 Part1の6番を選択。ボウイング練習を目的とした巻なので、次回も引き続きこれを使ってみよう。

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2020年10月21日(水)
他用のため練習お休み。野暮用多し。

2020年10月22日(木)
他用のため練習お休み。

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2020年10月23日(金)
セヴィシック:ヴァイオリン教本 Op.2 Part1
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲
 バロックヴィオラは2日ぶり。セヴィシックの6番でボウイングのヴァリエーション違いを練習し、テレマンは3番。1楽章Adagioと2楽章Prestoを弾く。2日個人練習をしないでいると新鮮な気持ちになれるのか、耳が大雑把になるのか、Adagioにはさほど時間をかけず。Prestoは譜読みこそ終わっているものの、譜読みの段階を脱し切れていないような弾き心地。どこかにあるはずであろうちょうど良い場所を、まだ見つけられずにいる。これを解決するには繰り返し弾いて回数をこなすしかないと、無意識のどこかで感じ取ってはいるようだ。今はごまかしたいというものぐさな気持ちが先に立っているけれど。あとは諦めて腹を括るだけ。
 モダンヴィオラは音階の後指慣らしでクロイツェルの8番を弾いて、レーガーの3番。「4楽章→2楽章→3楽章→4楽章→1楽章」の順に弾いていく。数日前の練習の功を奏したか、アンテナが鈍くなっているか、4楽章Allegro Vivaceが弾きやすくなっていた。具合を確かめたところで2楽章Vivace・3楽章Adaio・4楽章Allegro Vivaceを続けて弾き、最後に1楽章Moderato。1楽章は流れは何となく掴めてきたと思ったら、音程を取るハードルが上がっていた。あっち立てばこっち立たずとはこのことか。

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2020年10月24日(土)
クロイツェル:42の練習曲
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 Art of Playing Violin
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
 今日の音出しはモダンヴィオラから。音階の代わりにクロイツェルの2番と14番をやり、ホフマイスターの練習曲、4番と10番。4番は同作曲家のヴィオラ協奏曲の1楽章と似ていたため、レッスンは受けたものの大学の期末試験で結局弾かなかった曲。演奏者が一人であるためか、協奏曲の1楽章よりも密度が濃い気がする。弾き慣れて油断していると途端にダサくなる、噛み応えある番号。大学入試に端を発してオケのオーディションに至るまで、ヴィオラを弾いている限り続くお付き合いの作曲家なのだろうな。
10番はあまり練習に取り入れていなかったのか、初見ではないものの弾いた記憶があまりない番号。調号が多く、それが敬遠の一因か。案の定、弾いている最中何度か調号を見落としていたので、あと数回練習で弾いておこう。
ホフマイスターを弾いた後はレーガーの3番を通す。1楽章Moderatoはやはり油断ならない。と思っていたら、3楽章Adagioもだった。
バロックヴィオラはジェミニアーニの教本から音階を弾いた後、テレマンの3番。1楽章を一度通してからは、練習時間のほとんどを2楽章Prestoに費やす。まずゆっくり弾き、フィンガリングや音の居場所確認。一通り終えたところで、とりあえず今日の自分にとってちょうどいいテンポを探る。どうやら今まで弾いていた速さが、遅かったらしいことが判明。思い切って音の重さの軽量化を図り、加えて速度も上げてみたら、今まで何処となく抱えていたモッタリした重さと推進力の無さは消え、自分なりに腑に落ちる流れが出来上がった。しかし音の命中率が下がるのと、耳の集中力をずっと保っているのはしんどかったので、そこが課題。流れで3楽章Grave、4楽章Vivaceも続けて弾いて練習終了。4楽章は重音で指がもつれてボロボロだったので、また次の機会に。

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2020年10月25日(日)
音階(C-dur)
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー
音階(C-dur , a-moll)
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 バロックヴィオラから音出し。軽く音階を弾いた後、昨日の続きでテレマンの3番を練習する。2楽章Prestoは大分馴染んできた(気がする)ので、3楽章Graveと4楽章Vivaceを中心に。特に4楽章は昨日重音が続く箇所で指がもつれてしまったので、指の練習はもとより音の居場所探しも同時に行う。これは指が回るか否かの問題だけではない気がした。「今鳴っている音のみ聴く」ことで、何とか解決の糸口を見つけることに成功。譜読みの段階で沁みついてしまった、拍を数えて音符を並べるだけのものとずいぶん違う印象になった。これが合っているかどうかはわからないが、今日は曲全体のイメージが少し見えた気がするので良しとする。1楽章のアウフタクトの扱いを、少し考える。
 モダンヴィオラは音階を弾いて、ホフマイスターの練習曲、10番と4番。10番はまだ油断は禁物ながらも、昨日弾いていたので全体の流れは頭に入った模様。ただしこちらも拍を数えて音符を並べているだけではどうにもならないので、気を抜ける瞬間はない。4番も同様。この練習曲集は高音があまり出てこず、下2本の弦をたくさん使えるので、弾くのは難しいけれども苦にはならない。

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