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年間ベストアルバム2021 [邦・洋 編]

発表します!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!年間ベストアルバム2021!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!邦楽・洋楽編!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1

今回は2021に発表された邦楽・洋楽のアルバム中から11枚を選びました。(本当は9枚に絞りたかった・・・・)
アジアンインディ編も別の記事で書いているのでよければこちらから読んでみてください。

年間ベストに選んだ基準としては、アルバム作品として好きかどうかです。
この曲飛び抜けて良いけどアルバムとしては好きじゃないなー というのはベストアルバムからは外しているので、ベストソング版のnoteもそのうち書く予定です。(予定)

順位は明確にはつけてませんがなんとなく下に行くほど好きなやつです!それではGO







Makthaverskan -"För Allting"

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スウェーデンのポストパンク/シューゲイズバンドMakthaverskan(マクサヴァスカン)

スウェーデンのアーティストといえばThe Radio Dept.The CardigansThe Wannadiesなどいますが、そこに新たに名前を連ねているのがMakthaverskan。

過去には、アルバム"Makthaverskan Ⅱ"がピッチフォークの年間ベストアルバムのオナラブルメンション(佳作みたいなやつ)にも選ばれ、このアルバムの収録曲"Asleep"は年間ベストシングル73位を獲得した。

シューゲイザーと言えば気怠げで歌詞も聞き取れないような歌い方が特徴なバンドも多いが、Makthaverskanは力強く突き刺すようなハイトーンボーカルが持ち味であり、そのサウンドとの相性ゆえ中毒性のある曲ばかりである。

今回のアルバムでは新たにプロデューサーとしてHOLYのHannes Fermを迎え、新たな始まりを迎えるような作品になっているとのこと。

彼らの楽曲は「生と死」よりも「美と怒りの矛盾」を意識して作られており、確かに一枚通して聴くと曲によって大きな炎が燃え上がったり弱まったりするような感覚で、その炎と同時に自分の感情までも揺さぶられるような作品だと感じた。

力強いシューゲイザーと優しいシューゲイザーがあるとしたらMakthaverskanは確実に力強いシューゲイザーです。そのなかに美がある感じが堪らなく良い!









細井徳太郎 - "スカートになって"

細井徳太郎


2021年に初めて聴いたアーティストの一人である細井徳太郎。
SMTKとしても活動する彼の1作目のアルバムである。

M.1スカートになってを聴いてからそれ以降の曲を聴くと同一人物???となる曲幅の広さ。

M.2八月の光(君島大空とのコラボ楽曲)という気持ち悪い曲(もちろん良い意味)やM.4エンガワ(←この曲まじでやばすぎる)など1曲目の可愛げな曲からは想像のつかない曲の変態さで魅せつけてくる。

ウッドベースとメロディラインでのユニゾンや、さっきまでジャズ調のオシャレ曲だったのに急に歪みギターで破壊してきたりだとか、かと思ったらM.6呼吸:Ⅱ砂漠のノイズでマスロックが始まったりだとか、もうめちゃくちゃ。
めちゃくちゃなのにかっこいいんだ・・・・・・・・・・

これが1枚目で2枚目以降どうなっちゃうの!?!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!というくらい良いアルバムです。早くライブ見てみたいなあ。










black midi - "Cavalcade"

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black midiは2017年結成のロンドン出身4人組バンド。メンバーの年齢は21歳~22歳という、音楽性からは想像できない衝撃の若さである。

2019年に発表した "Schlagenheim" も実験的でもちろん良かったのですが、今回のアルバムではさらにblack midiの方向性が確実となるような作品になったと思います。

キングクリムゾンのような狂気とポストロックサウンドが重なり、このアルバムを発表したことで2020年代のUKシーンはblack midi無しでは語れないと言って良いほど中心的な存在になったのではないでしょうか。

このアルバムでは楽曲の一部にRIDEの"Seagull"のベースラインがオマージュされて使われていたりと、聴いてて多くの発見・楽しみがある一枚です。

2021年は来日予定でしたが惜しくも来日延期となってしまったので、2022年は絶対絶対絶対絶対black midiのライブを見たい!!!!!!!!!!!!










Water From Your Eyes - "Structure"


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いやー、これまじでいいな・・・・・・・・・ 語彙力無くす一枚・・・

Water From Your Eyesは、シカゴ出身、ブルックリンを拠点にする Nate Amos と Rachel Brown によるアートポップ、エレクトロニック、ポストパンク・デュオ 。二人だったんだ!?と今回noteを書く過程で初めて知った。

このギターの音嫌いな奴いる!????!?!?!?と言わんばかりのドリームポップから始まるM.1When You're Around

かと思ったらM.2My Love'sはブラックゲイズかというくらい暗サウンドで来てもう頭の中混乱、Water From Your Eyes、君は何がしたいの?
2:40あたりからの信じられないくらうるさいノイズ音ももう驚かない。どうにでもしてくれ!

そんでM.2→M.3の流れなんかまじで意味がわからない。音がブツッと切れてもお構いなしのWater From Your Eyes、まじで良い

「覚えておいてほしいのは、これは雑草の音楽だということです」と Amos は言います。「レコーディング、編集、ミキシングの過程で、マリファナを吸わずに作業をしたことは一度もありませんでした」









Drug Store Romeos - 
"The world within our bedrooms"

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2021年ベストドリームポップ大賞!!!!

イギリス・ハンプシャー出身の3人組 Drug Store Romeosはスロウダイヴやコクトーツインズから影響を受けたドリームポップバンドである。

この作品は彼らの1stアルバムであり、
ドリームポップの中にもエレクトロニカの要素を絶妙に混ぜ入れ、とんでもなく心地よいウィスパーボイスでずっと聴いていたくなるようなサウンドである。


シンプルなドラムパターンとベースラインがその声をより引き立たせているようにも感じる。

最小限の音数で良いってのが一番嬉しいよね・・・・・・・と改めて感じさせてくれる一枚となりました。冬にもぴったりでさらに嬉しい。(今外で雪降ってるんだけどぴったりすぎて震える)なんとなく映画「エターナル・サンシャイン」の情景が思い浮かびました。











Kabanagu - "泳ぐ真似"

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7曲・11分といういう見た事も聴いたこともない短尺アルバム。

ですが一曲一曲の密度が凄く、短いのに満足感が200%の作品です。

Kabanaguは日本のトラックメイカーであり、tofubeatsの楽曲をRemixしたり諭吉佳作/menとコラボ楽曲を発表していることでも知られている。

そんなトラック作りをメインに活動するKabanaguの2021年のアルバムでは全曲で本人のボーカルが入っている。(トラックだけでなくボーカルもめちゃくちゃ良い)
また、ほぼ全曲でプリズマイザー(Bon Iverが生み出したとされるオートチューンの一種で、一人の声なのに多重に音を重ねたように聞こえるもの)が使われているところが特徴だ。

また、個人的には楽曲の空間の使い方がとても好きで、ミュートの間や曲間の繋がりが本当に最高。だからこそ"泳ぐ真似"は絶対にアルバムで聴いてほしい一枚。

Kabanaguの楽曲は拍子が独特で、曲の構成も音割れ(意図的)も凄いしでめちゃくちゃなのに、アルバム一枚通して聴くとそれらが全て美しく感じて最後の曲"いいだけ"で繰り返される「いてくれればいいだけ」を全部聴き終えた時には謎の疲労感すら感じる。
なのにまた一曲目の"はじまり"を再生してしまう。怖い、けどこれ無しに2021年のベストアルバムは成立しなかったとすら思う。











underscores - "fishmonger"


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さっきまで良質フォークだったのに急に音割れ、ハイパーポップ、グリッチ...???頭バグな一枚。

underscoresはアメリカを拠点に活動するトラックメイカーで、音楽グループsix impalaの一員でもある。

繰り返される音割れに脳みそがぐちゃぐちゃになってしまうようなアルバムです。

特にM.6"Spoiled little brat"はまじでぐちゃぐちゃになります。ぐちゃぐちゃになるとしか形容し難いほどぐちゃぐちゃになります。

このアルバムも曲間の繋がりが最高なのでアルバムで聴いてほしい!











Oscar Lang - "Chew The Scenery"

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The1975やbeabadoobeeを擁する「Dirty Hit」というレーベルから新たに、18歳のOscar Langの1stアルバムがリリースされた。

サイケともブリットポップとも言える彼の音楽は1枚目ながらに完成されたサウンドでずっと体を揺らしっぱなしで聴ける文句なしの作品である。

TemplesやTame Impalaのような程よいサイケさと、weezerやThe1975のような程よいポップさがとても聴きやすく、ネトフリオリジナルドラマのサントラに早く使ってくれよ、むしろOscar Langの音楽映画があっても良いだろとすら思う!

M.5Yeah!という曲では、チップチューンのような音使う曲入りだな〜と思っていたら急にサイケ、サビは多分フェスなんかで聴いたらしんでしまう良さ!でもアルバムの中盤にはピアノ弾き語りの曲もありOscar Lang展開までしっかりしてるのかよ!完敗!となりました ほんとアルバム通して聴くと全曲良い、聴いて、ください!









GRAPEVINE - "新しい果実"

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あ〜、これは、もう、本当にね、、、この辺から語彙力著しく低下しますね、なぜならこのアルバムの良さなんて、聴きゃあわかんだから。

みんなこのアルバムに対して口を揃えて言うのは、GRAPEVINEどこまでパワーアップすんだ!と。

GRAPEVINEは1993年に結成されたバンドで、バンド名はマーヴィン・ゲイの「I heard it through the grapevine」から取っているという。
過去には"退屈の花"や"Sing”など約20年に渡り名盤を発表してきたバンドだが、2021年、GRAPEVINE史上最高傑作とも言える"新しい果実"をリリースした。

M.1ねずみ浄土ではGRAPEVINEから聴いた事のないコーラスワークでスタートする。
ちなみにこの曲、ライブではプリズマイザーを使用していてかなり驚いた・・・・・・・(「新たなフルーツ アダムとイブ」の部分など)

歌詞もめちゃくちゃ韻踏んでくるし、ドラムも要らないものは全部削ぎ落としたかのようなこんなシンプルなパターン、、、聴いた事ないよ・・・亀井さん・・・亀井さんのスネアとキックの音が本当に至高、ありがとう(一番好きなドラマーです)

そしてこのねずみ浄土からM.2目覚ましは鳴りやまないへの流れが神がかり過ぎている!!!!!!!!!
西川さんのソロギターもめちゃくちゃかっこいいんですがその後にくるラスサビの歌い方、これ絶対日本語じゃないでしょ!???(日本語です)歌詞全然聴き取れないけどかっこよ!!!!!!

GRAPEVINEは日本語を日本語ぽく歌わない独特な歌い方が特徴だけど、こんなに日本語が自然にブルージーになっているのめちゃくちゃ感動する、、、泣

というような調子で最高な曲が10曲続いてしまう神アルバムです。
語り始めたら止まらないGRAPEVINE "新しい果実" !!!これ以上かっこよくならないでくれ!!!!!!!!










Official髭男dism - "Editorial"

髭だん

髭男の"Pretender"しか聴いた事なく流行りのJ-POPに拒否反応を抱えている音楽好きの皆さんに、聴かず嫌いは損だということを伝えたい❗️(過去の私への言葉)

ドラえもんの映画の主題歌"Universe"をリリースしたあたりから髭男サウンドに異変を感じていたのですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回のアルバム"Editorial"は革命です。

Apple Musicの"Editorial"のページの紹介文には以下のように書いてあります。

「とりあえず『やりたいことをみんなやろう』と話していました」。
・・・
「せっかくこうやってバンドとして自分たちのやりたい音楽をやって、それを受け取ってもらえるというありがたい、幸せな環境にいるなら、応援してくれているファンの方たちのためにも失礼のないように、しっかりやりたいなと思って。その結果、こういう曲がウケるとか、そういうのはいったんやめようってなりました。『自分がやりたいことをまず一番に考えようね』と」
・・・
「曲を全部並べてみたときに、すごい時間かけて、めっちゃつまずきながらこのアルバムを作ったということに気付いたんです。でも、そのつまずいたり、踏んだり蹴ったりみたいなのが楽しくて音楽やってるところもあるなと思って。プロフェッショナルなんて言葉が似合わないほど泥臭くて、要領悪くて、本当にミスばっかして、やっと自分たちの一番理想的だと思う形を作る、みたいなバンドなんです。時間もかかるし。だからこそやる意味がある、だからこそ音楽にずっと夢中なんだろうな、という思いを歌詞にしました」
アルバムとしてもその「つまずいたり、踏んだり蹴ったり」こそが聴きどころだろう。例えば、藤原が29歳の誕生日にメロディと歌詞のベーシックを書いたというリード曲の「アポトーシス」では、大人の年齢に差しかかった彼の心情が繊細な描写でつづられる一方で、雄大な感覚を携えた歌とサウンドからは名実共にトップクラスのバンドとなった4人の新たな一歩が感じられる。また、ドラムの松浦匡希が作った素材を藤原と組んで発展させたという「フィラメント」では、“さあ来た道にまた戻るより 進むがいい”というフレーズがポジティブに響く。どちらも現在地に至るまでにさまざまな険しい道を乗り越えてきた者の歌といえる。そして、そんな叙情性がセンチメンタルな形で表れた曲が「Shower」。過去に住んでいた部屋や街を回想する歌詞と切ないメロディが心に染みる。「リアルにそんなことを思いながら最近暮らしてます、という歌です。昔住んでた街って、(電車や車などで)通ると、何であんなに懐かしいんですかね? (以前の部屋に)もう他の人が住んでたりして、じゃあどんな人が住んでるのかな?と思ったりして……」


このように"Editorial"ではOfficial髭男dismが作りたい曲を作った結果が今回の作品になったということである。

まずM.1"Editorial"ではKabanagu、GRAPEVINEの時にも紹介したプリズマイザーがまるまる一曲全てに使われています。

また、M.2"アポトーシス"のサウンドといったら開いた口が塞がらない。髭男の音楽性がこんなものになっていると・・・あの髭男がグリッチ???

このグリッチサウンドとボーカル藤原さんのハイトーンボイスってこんなに相性いいんですね・・・そんで1曲目までは打ち込みのドラムが2番目から生ドラムに移行するなど・・やってることがJ-POPじゃないんよもう汗

そんで"I LOVE..."/"HELLO"/"Laughter"/"パラボラ"など2020年発表の楽曲も多数収録されているわけですが、私はこのアルバムが出る前にそれらのシングルを聴いてきたつもりなんですが、アルバムに入っていると全然違く聴こえてくる..................................................なぜ.................再録してないよね..........??

いや、おそらくだけどEditorialやアポトーシス聴いた後だから耳がグリッチやオートチューンを拾いやすいだけ、ウンウン、、、

アルバムとしての流れも完璧だし2020年にヒットしたシングル曲が浮いて聴こえないってかむしろアルバムに必要な要素になっていて、なんていうかほんと凄くないですか!?伝わってる?

あとはもう、ポニキャンの力でレコーディング環境にめちゃくちゃ金かかってるのが伝わってくるのが嬉しい、こんな環境を用意してくれてありがとうございます・・・^^


ということで年間ベストアルバム2021 邦楽部門ではOfficial髭男dismの"Editorial"が優勝です!!ヤッター!!!!!!




















Afflecks Palace - 
"What Do You Mean Its Not Raining"

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ヤッター!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


順位付けてないと言いましたが、洋楽部門一位はAfflecks Palaceです!!!パチパチ

2019年結成、イギリス・マンチェスター出身の4人組バンドで、The Stone Roses/Kurt Vile/The Smiths/The La'sなどに影響を受けたサウンドで、太陽のような爽やかさ、キャッチーさも持ち合わせつつ陰気な感じが見え隠れする音がたまらない!

アルバム一枚通しても心地よく最後まで聴けるし、一曲一曲が良くて、、、
まさに自ら名乗っているようなNu-madchester psyche bandだと思います。

早くLPほしい、そしてライブに行きたい、あともっと日本語での情報増えて・・・



以上年間ベストアルバム2021 邦・洋編でした!
Spotify/Apple Musicにて一曲目のみ入れたプレイリストも公開中なのでぜひ↓

[Spotify]


[Apple Music]



louより^^

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