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【疎開日記2021】#3 黒くて小さい密なるもの

6月2日(水)

昨夜、無事にブンタウへたどり着き、ヘトヘトのまま持ってきたマキタの掃除機で簡単に掃除を済ませ、ベッドに潜り込んだのは11時過ぎ。

引っ越し後だろうがお構いなしに、翌日もオンライン授業は同じ時間に始まるのよね。夫も6時過ぎには家を出るし。

前回、翌日の朝ごはんを用意していなかった経験から、今回はちゃんと持ってきたのでありました。パン!丸パン!そのままかじれるやつ!
あとはチーズ。日本の6Pみたいだけど、もっと柔らかい牛チーズ。


なんとか起きて朝ごはんを済ませ、朝の光で照らされた部屋をまじまじと眺めると…出てくる、出てくる!写真とは違うところがてんこ盛り。


まずは引っ越し前に送られてきた写真がこちら。

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きれいだよね。キラキラしてるよね。
こんな部屋に住めるんだったら、リゾート疎開、最高なのにな。
たぶん新築当時に撮った写真なのだと思われます。


で、実際がこちら。

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同じような黄色い、いや黄土色だな、偽物シャネルの枕。シーツが毛玉だらけでザラザラする。

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壁はシミだらけ。

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バスルームはカビだらけ、かつ埃だらけの換気扇。

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ソファーは破れているし、

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照明?がついていた跡。押しても何も変わらないスイッチがあったから、多分ここだろう。

キッチンには良かれと思って置かれている開封済みのクノールやら、味の素、そしてヌックマム。使いかけ、いつ開封したかわからないものって怖いよね。

掃除してあるとはいえ、明らかに我が家のものではない長い髪の毛が落ちていたり、スリッパが歩くたびにペタペタ張り付く床。スリッパ持ってきて良かった。

バスルームのガラスは水垢で真っ白。水回りはもう大抵真っ白。白いステンレスだと思おう。

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そして、埃だらけの扇風機。もうこれは絶対いつも付いているオプションとしか言いようがない。この国で引っ越しの時、きれいな扇風機見たことない。


挙げればキリがないけれど、ベトナムあるあるなので仕方ないと割り切るしかない。だって、「清潔」という感覚が全く違うのだから。ゾワっとするこの不潔さは、もう自分で掃除して何とかするしかない。

去年のへやよりずっと新しい。第一、トイレが臭くない!それだけでもう十分だよね、と言える心の広いわたしがいます。


けれど、この部屋には奴らがいました。
黒くて小さい密なるもの、おわかりでしょうか。です。

住み始めて、食べ物をこぼした後に現れる蟻ならまだわかるんだけれど…。
誰も住んでいない部屋なのに、ゾロゾロと列を作って歩いている蟻。食べ物落ちていないのに、どこからどこへ向かうというのか。

今回はアリの巣コ○リ的なやつではなく、別の秘密兵器を持ってきたのです。もっとコンパクトで効き目ばっちりのやつ。

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じゃじゃーん!MAXFORCE!

チューブに入った透明なジェル状の薬で、蟻の通り道にプチュッとしておくと、みるみる間に蟻が集まってくるという最近知った秘密兵器。昨日の夜、到着してすぐに蟻を発見し、すぐに薬を仕掛けておいたのだ!

一晩経って見てみると、薬の周りには黒い死骸の山が。そして、ウロウロしている蟻もほぼいない。完全勝利!おめでとう、わたし。一晩にして、蟻との戦いに勝ったのです!

…だけど、この蟻の山の片付けは夫にお願いしよう。(ごめん)


さあ、朝からガッツリ掃除をしたいけれど、娘はオンライン授業中。しかも、一時間目はzoomでリコーダーのテスト。

音を立てずに、映り込まない位置に座り込んで、扇風機の掃除からスタートです。

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そうそう、洗濯もしなきゃと思ったけれど、ベランダにはなんとおじちゃんがおりまして…

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去年の疎開日記を読んでくださった方、覚えてますか?
去年の引越しの翌日も、ベランダにおじちゃんがいたことを。(遠い目)

もう、デジャブ感がすごい!ハンパない!

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塗装前のサビ落としでしょうか?手すりを4人がかりでギコギコやって、ベランダ中カスだらけにしてさっていきました。上の階もやっていくんでしょうね。
掃いても掃いても降り積もるカス。

そして、我が家のベランダに腰を下ろし、休憩していくおじちゃん達。
小心者なので、カーテンが開けられません。カーテン越しにおじちゃんの視線を感じますが、そちらを向くことすらできません。

とにもかくにも、洗濯どころではないのです。

というわけで、オンライン授業中なので、音を立てずにひっそりと掃除をし続けること数時間。ようやく住める環境になったブンタウの我が家でありました。
(まだ床はぺたぺたするけれど)




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