見出し画像

junaida展「IMAGINARIUM」に圧倒される

立川のPLAY! MUSEUMで開催されているjunaidaジュナイダ exhibition IMAGINARIUMに行ってきました。

最近書店で「怪物園」という絵本を見て、綺麗な絵だなあと思っていましたが、junaidaという名前はまったく知りませんでした。
セブンイレブンや百貨店などのクリスマスの絵、書籍の装丁にも使われている絵を描いている人なので、見た覚えがある方もいらっしゃるかもしれません。

どこの国の人??と思ったけれど、京都在住とういことで、やはり日本の人なのかな?? 最近いろんな名前で活動する人が増えているのでよくわかりません(自分もフランチェスカだけど。私のフランチェスカ歴はもう30年ほどです)。生まれは1978年ということ。(*本名はAida Junさんと教えていただきました。ありがとうございます)
京都にギャラリー& ショップHedgehog Books and Galleryを立ち上げ、画集の出版やグッズの販売もしているようです。

今回は初の大規模個展ということで、400点以上の原画が展示されているそう。
展覧会のサイトを見てみたら、とにかく細密な絵なのと、どことなくヨーロッパのような雰囲気もあったりと、自分の創造性を刺激してくれそうだと感じて俄然見たくなってしまいました。

入場券を買うとウェルカムカードを渡されました。
厚さが1ミリくらいのかなりしっかりしたカード。
女の子のコートの襟に、階段とドアがあるのわかります?

***
ここでいったん話がズレますが、
最近、美術展で作品の撮影可、もしくは一部可というところが増えています。PLAY! MUSEUMは、以前行った酒井駒子展もそうでしたが、今回もフラッシュ無しの撮影が可能(動画はNG)でした。
以前から気になっていたのは、撮った写真をSNSに載せていいのかというところです。
これまでも美術展の記事に撮影をしたものを掲載していましたが(SNSへの掲載可と明記してある展示もありました)、ネット上でですが少し調べてみました。
弁護士ドットコムのページに、
「私的に楽しむ分には問題ありません。また、携帯での写真撮影が許されている場合で、美術館の案内でSNS投稿が禁止されていないなら、常識的な範囲・態様での投稿は許されるのではないかと推測します。」
とありました。
ですので今回も少し撮影したものをアップしてみます。
ただ、あまり数を出しても・・と思うので、自分が好きだったものを。
***

会場のドアを開けると、緩やかにカーブした壁に初期作品『TRAINとRAINとRAINBOW』(Hedgehog Books、2011)が展示されています。
列車の上のいろいろな情景で、細かく見ていくととても楽しいので、1枚づつ時間をかけて見てしまいます。

上の絵の左端の部分にブックストアがあるので思わず部分的に撮ってみました。お店の右側の、上にいく細い階段も面白そう。
食堂車のある列車の厨房部分
三越のクリスマスディスプレイのために描いた作品『HOME』(の1枚かな?)。母子の右上に天使がいたり、てっぺんにはお城。右下には外のテーブルで食事をする人たちが楽しそう。
右下にあるのが上の絵です。
これはまた別の作品。細かいお花の中に、鳩に両手を広げる男の人がいて、
それが聖フランチェスコっぽく見えてしまう。
奥の展示室には絵本の原画。これは「の」という絵本ですが、よこに文字が書いてあって、絵本を読んでいるように原画を見ていけます。最初の絵の中「の」何かが、次の絵で拡大されて、またその絵の中「の」何かが次で拡大されて、それぞれそこに物語があって、すごく楽しい。


見出し写真の中の1枚。手前が原画。
この3枚は今回の展示のための描きおろしだそうです。
絵本「Michi」の原画の1枚。本の町みたい。
JR名古屋タカシマヤのクリスマスイベント(2019)と書いてありますね。
挿画や広告のために制作された作品が並ぶ部屋。


「潜在の間」という、ちょっと闇的な世界も描かれた作品が並ぶ部屋。
この写真の左側は鉱物をテーマに描かれているようです。
これまでの明るく可愛い作品とはちがって、ブラックなイメージ。
目を覆っている作品がけっこうあって、気になります。
波うつ布と人が描かれた作品が並ぶコーナーがとても美しかった。

私は細かくて小さいものが好きなので、圧倒されるような細かな物語世界がとても楽しい展示でした。
また、最近は自分でも水彩絵の具やガッシュ(不透明水彩)を使うので、滲みやぼかし、陰のつけ方など、観賞というより観察してしまうことも。

細かくじっくり見るには、可能であれば平日がお勧めです。
興味を持たれた方はぜひ展覧会のサイトにもいってみてください。


書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。サポートいただけましたなら、自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。