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安売りはしない!

こんにちは!
足立佑介です。

多産多死の外食業界を生き抜くには?

私が最初に設立した会社は、「株式会社ダイニング」という社名。
業界は創業して1年で90%倒産し、「多産多死」といわれる外食業界だった。

2010年10月のOPEN時は、個人事業主としての開業。
右も左もわからない中、手探り状態での経営スタート。

会社員に毛が生えたレベルの自分が、果たして本当に家賃や人件費、
仕入れた食材やお酒などの経費を超える売上を上げることができるのか。

毎月必ず発生する各種経費を合わせると、約200万。
つまり、毎月200万以上の売上をあげないと即破産という状態だ。


普通に会社に雇われて働いてきたことしかないただの会社員だったのに、
開業と共にいきなり毎月200万の支払いが始まるのだ。

あなたがもしその状況に遭遇したとしたら、どうだろうか。
私は、毎日悪夢にうなされる毎日だった。

トラックがお店に衝突して全て吹き飛んでしまう夢。
害虫が大量発生し、営業停止になってしまう夢。
強盗がお店に入って、レジから全てのお金が盗まれてしまう夢。

そんな夢を毎日見ては、目覚めて実際には何も起こっていない現実にほっと心をなでおろす。

そんな日々を過ごし、開業してなんとかかんとか6カ月間、売上を上げ続けてきた2011年3月11日14時46分18.1秒。

壊滅的な被害となった東日本大震災が発生。私のお店も例外ではなかった。

お店の棚に置いてあったお酒類は全て床に落ち、その後品川駅に溢れかえった帰宅難民の皆様に無償で場所と食事を提供。

当然、先行投資した食材やお酒の経費は1円も回収されること等なく、家賃も払うことができず、お店も一時的に閉店。

さらに福島原発事故の兼ね合いもあり、関東を離れ関西で車中泊をしながら生活をしていた。

数週間避難生活をしたのち、関東に戻った時には日本全体が自粛ムード。
お客様が戻る見込みなど、全くそんな状況ではなかった。

ただそんな中でも「品川から日本を盛り上げ、震災の復興に貢献する!」とビジョンを掲げ、安売りを一切せず、品質の良いサービス・商品を提供し、適正価格を設定。

自粛ムードで反対意見や批判が殺到する中、それでもお客様に良いものを提供し喜んで頂くと信念を貫いて、きちんと売上を上げて利益を創り出し納税を行ってきた。

そのいわゆるJカーブのどん底の状態から2021年2月まで10年間継続して会社経営を営み、移動年商は2億を突破。僅からながらであるが復興支援のお役に立てたのではないかと思う。

11年前の東日本大震災による大打撃もだったが、今回のコロナ禍やウクライナ侵攻による大打撃も外食業界に大きな影響を与えている。

帝国データバンクの調査によると、2022年の食品の値上げ数は5月末時点で1万789品目、7月以降に4504品目の値上げが予定されているという。

加工食品、調味料、酒類・飲料、菓子、パンなど、軒並み値上げだ。

そんな中、「絶対に値上げをしない!」と公言されたのがサイゼリヤ創業者の正垣泰彦氏だ。

食べる側のことを考えたら、いまは絶対に値上げをしてはダメ。
だって、そうでしょう。世の中はいま、困ってるんだから。
高く売れば、それだけコストアップを吸収できる。
利益を減らさなくて済むと考えて、多くの企業がラッシュに便乗して値上げをしています。
その感覚が、わからないわけではない。

でも、それは売る側の自分勝手な論理だと思いますよ。

本来、ビジネスの優先順位は、社会貢献がトップであるべき。
世の中が困っているときに、自分たちが役に立てているか。
それが、ビジネスの本質です。

NewsPicks

値付けというのはコストからの逆算ではなく、
「お客様の気持ちに寄り添ってするもの」、とのこと。

なので逆に安すぎる価格設定だと今度はお客様に、「こんな値段でこんないいものを提供してもらって申し訳ない」という気持ちが生まれ、お客様が集まらない、というのだ。

品質の良いサービス&商品を提供し、適正価格で売上を上げ利益を創り、
社員に適正な給与を支払う。

お客様にも社員にも、そして世の中にも喜んで頂くことで事業は拡大し、上昇のスパイラルに入っていく。

振り返れば、飲食創業時代に背水の陣で瀕死状態の時、必死で生き抜くために考え抜いたことが、結果として移動年商2億という成果に繋がったのだと思う。

そしてコロナで物件が取り壊しとなり、撤退して別事業を立ち上げて売上を上げながら、いよいよ2022年8月2日は、大阪で新たにリラクゼーションサロンをOPENする。

サイゼリヤの経営方針、そして自分自身の過去の経験から学び、安売りをすることに目を向けるのではなく、品質の良いサービスを適正価格提供し売上をあげ利益を創り、関わる全ての方々に喜んで頂くお店にして参りたい。


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