見出し画像

新戦力紹介⑪


11回目の今回はレナト ヴィスキ選手。
ブラジルのトンベンセFCから加入した選手を紹介したい。

1.経歴

ブラジル出身の23歳。
加入内定のリリースからキャリアを探ってみたい。

2015年にフルミネンセU17でプレーした後、母国ブラジルを離れ活躍の場をイタリアへと移す。
イタリア移籍後の出場歴を以下のサイトを参考にまとめてみた。
懸命に集めてみたが、結果的に良くわからなかった。
こちらが正しいとは限らないのでお許しください。

当時セリエB(イタリア2部)に所属していたLRヴィチェンツァへと移籍する。
出場機会に恵まれず、SPALプリマヴェーラU-19に期限付きで移籍。
黄色くなっている部分は日本で言えばユース年代でのプレーとなる。
イタリアでは主にユースでの活動が多かったようだ。
イタリアでのキャリアを2018年5月で終え、8月からは再び母国へと復帰する。
ブラジルでのキャリアは複雑であった。
ブラジルのリーグが複雑であるため、そこから説明してみたい。
簡単に分けると全国リーグ、州選手権、カップ戦の3つの大会に大きく分けることができる。
全国リーグというのが日本で言うJリーグに当たると考えて良い。
当時セリエC(ブラジル3部)に所属していたトンベンセFCへと移籍する。
トンベンセFCは全国リーグに加わっているクラブとなる。
8月に加入となったが、2018シーズンの登録は間に合わず出場はしていない。
翌年からは期限付き移籍を繰り返すこととなる。
期限付きで加わったクラブはいずれも全国リーグに加わっていないため、州選手権が主に活躍の場となった。
州選手権とはブラジルにある27州全てで行われている大会である。
日本に置き換えると県大会といった感じか。
まず、2019年はサンベルナルドFCでプレー。
出場歴は見つからなかった。
2020年はECプリマヴェーラへと移籍し、サンパウロ州選手権2部で1試合出場している。
昨年の6月まで在籍することとなるが、3部に舞台を移すと21試合中17試合に出場し、飛躍の年となる。
7月から9月まではバーラFC、10月から12月まではモリニョスFCでプレーした。
この2クラブはどのカテゴリーの試合なのかはわからなかった。
とりあえずカップ戦の括りとしたが、ポルトガル語は一切読めないのでわかる方に教えてもらいたい。
見てきたところプロでの経験はほとんど無いと言って良いかと思う。

甲府加入に際して完全移籍か期限付き移籍かは未記載であったが、メンデスの加入時と同じ表記のため昨年の12月で契約は終了しておりフリーであったのではないかと思われる。

2.特徴

左利きでCBの選手となる。
パライバの時同様に実際に見たことがないのでYou Tubeで動画を探してみた。

レナトの最大の特徴は左足から放たれるロングフィードである。
精度も高く、キック力もあるため相手としては厄介な存在となりそうだ。
キックに自信があることもだが、ボールを持つ際に遠くの選手も認知できていることが大きい。
キック力があっても反対サイドにいる選手の状況を理解できていなければ蹴ることはできないので遠くが見られるというのも大事な要素となる。
また、相手にプレッシャーを掛けられていても的確に繋ぐこともでき、周りの状況が悪ければシンプルにタッチラインに逃げる冷静さも持っている。
ビルドアップにおいて大事な「運ぶ」作業もできる選手であり、レナトの加入はビルドアップを向上させるだろう。

CBとしては読みで勝負するタイプの選手と言えそうだ。
状況が悪い中で無理に飛び込むタイプではなく、じっと我慢し奪える瞬間に飛び込むクレバーさがある。
また、スピードもありサイドや背後を突かれた際にスピード勝負となっても負けないだけに速さは持っている。
一方で動画を見ていただけるとわかるが、CBの選手であるがあまりヘディングの場面は出てこない。
メンデスで動画を作ればヘディングの場面が多くなるのではと想像できるが、レナトの動画内にあまり出てこないことからヘディングは得意としていないのではないかと思う。
動画内で出てきた場面で見るとクリアの距離が短かったり、狙っていないであろう場所に飛んで行った場面もある。
また、昨年は31試合に出場しイエローカードを13枚も貰っている。
タックルが深いことが要因かと思うが、この点はJリーグでプレーする中で不安要素と言えるだろう。
Jリーグ基準にアジャストできないとカードやファールが多くなってしまう。

イメージとしてはメンデスとリマの中間のような感じか。
出場歴を調べる中で得点は無かったため、メンデスのようにセットプレーから多くの得点を挙げることは期待できないだろう。
だが、メンデスのウィークポイントであったビルドアップや背後への対応には強みを持っている。
メンデスの後任と考えずに見てあげると良さそうだ。

3.最後に

どうやって見つけてきたのか知りたい謎なキャリアを送っている選手である。
メンデスの後任にそのまま収まるという期待よりかは大卒の選手を獲得したというイメージで長い目で見てあげた方が良い気がする。
パライバとは違い初めての海外ではないが、プロとしては1年目に近いかもしれない。
また、再び感染者が増えている状況では来日時期も未定となりそうだ。
昨年のリラやバイヤと同じようにシーズン開幕後となればDFの選手には多くは期待できないかもしれない。
特に今年は中断期間も無く、昨年のリラのように中断期間を利用してコンディションや連携を高めることはできないだけに活躍しやすい状況とは言いにくい。
伸び代は存分にありそうな選手ではあるだけにシーズン通しての成長には期待したい。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?