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PID制御で進化するブーストコントロール:無段階ブースト調整の実現

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長い間手をかけてきたランエボのプロジェクトが、ついに終わりが見えてきた。今回の作業は、ただのエンジンオーバーホールに留まらず、制御系に大きな進化をもたらす挑戦でもあった。LINKのフルコンを導入し、時代遅れとなったブーストコントローラーを完全に排除する。ブースト制御はチューニングカーにおいて非常に重要で、わずかな制御ミスが車のパフォーマンスを大きく左右する。

これまでのブーストコントローラーは、目標のブースト圧に対して、冬はブーストがかかりすぎたり、夏はブーストがタレたりと、気温などの外的要因の影響をモロに受けていた。しかし、今回はLINKのフルコンを使い、PID制御を取り入れることで、気温や環境の変化に左右されることなく、目標ブースト圧を正確に維持できるように仕上げる。この制御の安定性は、エンジンの性能を引き出すために欠かせない要素であり、妥協するわけにはいかなかった。

さらに、ブーストの調整方法にも新しい工夫を加える。これまでの一般的なON-OFFスイッチでは、LOブーストとHIブーストを単純に切り替えるだけで、細かな調整ができなかった。しかし今回は、ボリュームスイッチを用いて無段階調整を可能にした。これにより、ドライバーの好みに応じたブースト圧の細かいセッティングができるようになり、より高度な制御が実現することとなった。

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問題なし

取付場所にも工夫が必要だった。内装には長年使われていないスイッチがあったが、その穴は意外と広く、このままではしっくりこない。そこで、アルミパネルをワンオフで加工し、スイッチを美しく取り付けた。こうした細かい手間も、プロフェッショナルとしての誇りをかけた仕事だ。見た目の完成度はもちろん、機能性も兼ね備えた仕上がりにすることで、車全体が一つのアートピースのように感じられる。

既存の穴はでかい
余物のアルミプレート
後付け感がかっこいいが
内装に合わせてつや消しブラックで塗る
運転席から操作しやすく邪魔にならないように

フルチューンされたエンジンをLINKのフルコンで緻密に制御し、ブーストを自在に操るこの仕様は、単に「速い車」を目指すのではなく、「全てが完璧に調和した車」を目指した結果だ。一つ一つのこだわりが積み重なり、車がどのように変わっていくのか。その成果をサーキットで試す日が今から待ち遠しい。

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