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【特集】いつか子どもに見せたい “知床” #7. Shiretoko

オホーツク海と根室海峡に囲まれた世界自然遺産・知床。

日本が誇る北海道の雄大な森林と海、稀有な動植物を見つめながら、
「旅育」や「エコツーリズム」について考えてみました。

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◆取材:
VELTRAマイ:ベルトラ株式会社 キッズエコ/ワイン事業部担当。三児の母。コロナ自粛中のマイブームは家庭菜園。


こんにちは。ベルトラ株式会社のマイと申します。

外に出かけたい気持ちが高まるものの、まだまだコロナで思うように外出しづらい現状。家で過ごすことが当たり前になって、お子さまのいらっしゃる方は「早く子どもたちが、安全に外で遊べるようになってほしい」と思われているのではないでしょうか。

落ち着いて旅行に行ける日を待ちながら、改めて日本の大自然を見つめ直す旅。今回は、世界自然遺産である「北海道・知床」についてお届けします。


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恵みの知床" ウトロと羅臼(らうす)"

北半球では最南の海域に位置し、2005年に「世界自然遺産」として指定されている知床。海岸から約1,600mの山頂部までは人が入らないことで様々な動植物が生息し、栄養豊富な流氷によって食物連鎖や希少な生態系をもたらしています。

島の北西と南東で見られる景色が異なり、見所は2つ。大きくは「ウトロ」と「羅臼(らうす)」という2つの町(地区)が観光の拠点です。

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まず、北西側にあるウトロで有名なのは、何といっても「知床五湖」。ここは原生林や知床連山、湖などの景色が一挙に集まるとても美しい場所です。安全にゆったり散策ができる「高架木道」と、より自然に近い「地上遊歩道」の2つのルートが選べ、子どもと一緒に楽しむことができます。

季節によって観察できる動植物は様々。エゾリスやキタキツネの他、植物や昆虫にキノコや花々、多様な生態系が複雑に共存しています。子どもたちが目を輝かせてくれそうな大自然がそこにあり、好奇心をくすぐる「自然の学校」のような場所かもしれません。

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一方、南東側にあるオホーツク海に面した羅臼ですが、ここは「流氷が観測できる、世界最南端の場所」。クジラやイルカのほか、冬にはトドやアザラシも集まります。

また、オジロワシやシマフクロウなどの国際的希少種の重要な繁殖地、越冬地としても機能しています。家族で訪れるなら、クルーズでのホエール&バードウォッチングは外せません。乗り物が好きなお子さんなら、船に乗るだけで大はしゃぎかも。せっかくなので、おいしい海鮮料理もじっくりと味わいたいですね。

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旅を通じて、子どもへ伝えたい「すべてのものに敬意を」

多様な生態系が存在する場所では、簡単なルールがあります。すごく当たり前なことですが「野生動物にえさを与えない」といったような「そこにある環境を壊さないこと」です。

例えば私の場合、旅先で息子から「この虫、持って帰りたい!」と言われたことが何度もあります。ただ、その虫が元々いた場所に返さないとダメだよ。私たちが勝手に場所を変えちゃいけないよ、と。息子はしばらく駄々をこねてましたが、だんだんと自分の頭で理解したようで、それからは生き物を捕まえても元の場所に戻すようになりました。

大げさかもしれませんが、今振り返ると「少し引いた目線で、相手について考える体験」の一つだったかもしれません。ちょっとでいいから相手や周りのことを想像してみる。今は些細でも、そういった “相手を理解しよう” と繰り返していくことで、いつの日か、相手のことを尊重するような考えや、敬意に少しでも繋がっていってくれたら嬉しいなと思います。


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「旅育(たびいく)」という言葉もあるように、本や教科書で得られる知識以上に、実際に自分の足を運んで、五感で体験する出来事ほど楽しい学びはないですよね。

歩きながら木や動物を見つめたり、船から波や鳥の動きを観察したり。知床のような大自然であれば、子どもたちも好奇心が止まらないと思うんです。一緒に立ち止まって考えたり、ネイチャーガイドや現地に住む方々の話を一緒に聞いて、大事な何かを少しずつ育んだり。

目まぐるしく変化する時代に、これから子どもたちはたくさん見たことのないものに遭遇するし、多様性に戸惑うこともあるはずです。そんなとき、旅行を通じて得た様々な経験がどこかで役立ってくれたらと願っています。(VELTRAマイ)

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◆#3. Australia/Perth: ユーカリの風が吹く街
◆#2. Hawaii: ハワイの人は、なぜか、やさしい。
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