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放牧酪農シンポジウム~放牧ってなんだろう

昨日は放牧酪農シンポジウムでした😊
十勝清水町@十勝アルプス牧場の橋本 晃明さん、
足寄町@ありがとう牧場の吉川友二さん、
茨城県稲敷市@新利根共同農学塾農場野の上野 裕 さんと、
酪農学園大学名誉教授の荒木和秋先生の話に、
150人を超える参加者が全国から集まり、放牧への関心の高さが伺えました。
会場からは放牧の実践に当たって様々な質問も飛び出しました。
草だけで乳質は保てるのか?
防疫はどうするのか?
3牧場に共通した答えは、牛を草地に放すことで、牛が健康になり(病気が減り、医療費は減り、死亡事故が減るので導入コストも減る)、飼料の購入費が減り、人間の管理(労働時間)は減り、結果=「利益はあがっている」という歴然とした数字でした。
「土―草―牛」の循環で食料と国土を創出し、その魅力から地域の個性を生かしたテロワールを求めてチーズ工房も増えています。
今回の3牧場は3者ともに「放牧」することで、外から連携したいチーズ職人やカフェ経営者がやってきて、地域での(農商工)連携が生まれていました。
国もかつては6次産業化を推進してきましたが、いまは農商工連携、地域ぐるみでの連携にシフトしてきています。(農家が1人ですべてこなさなくてよいのです。牛に任せ、地域に任せるパートナーシップ、提携であり協同です)
放牧とは、農業をオープンにすることです。壁をとっぱらえば、自ずとイノベーションが外からやってくるのです。
ニュージーランドは、放牧を推進することで農家の収益があがり、生産者が増え、日本の乳量を追い越し、いまは3倍の輸出国になりました。
国は、乳量増産を掲げますが、生産者は減り続け、NZ とは真逆の方向です。
農産物(牛乳)は工業製品ではありません。
工場を大規模化すれば大量生産できる、そんな机上のかけ算通りにはいきません。
人も牛も、こころがあります。楽しければ喜んではしゃぐし(よく働く)、楽しくなければ飽きていきます。
乳量増、牛の増頭=規模拡大=投資して、その回収に忙しく人も牛もストレスかかるのと、
乳量は増やさないけれど、支出を極力減らし、人ではなく牛に働いてもらい、手元にお金が残るほうが、続けやすく(離農しない)あらゆる無駄遣いのないエコシステムです。
放牧にも北海道のやり方と、都府県の水田地帯、あるいは、林間、山地などの中山間、様々あります。
家畜の働きとは、人が食べられないものから恵みを生み出し、あらゆる営みが繋がり合い、土地の課題をプラスに変える力があります。
農水省からも関村課長以下3人が最後まで熱心に参加してくださいました。声は届いたでしょうか~♪
#日本草地畜産種子協会
#放牧畜産実践牧場  はこちら
http://souchi.lin.gr.jp/farm/5.php

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