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アメリカで出会った100の光景 No. 43(建造物の絶景)巨大な大統領の顔を見上げる・マウント ラシュモア

アメリカ旅行の際、目的地の詳細については予習なしで臨むのがポリシーだ。

なんて―。夫任せなのをかっこよく言い換えてみました。怠惰な性格のなせる業です。
メリットは、どんなところに着くんだろうという、ミステリーツアーにも似たワクワク感。デメリットは、見所をあっけなく見落としたままその地を去ること。旅行から戻ってから復習はするので、そのときに、行きそびれところに気づき、悔しい思いをすることもままある。

マウントラシュモアにはまったくの予備知識なしで向かった。
写真ではよく見知っている場所だ。大統領の顔が山に彫ってあるところ。
正直、特に見たいと思っていた場所でもなかったので、まずは観光客の多さにびっくりした。そこまでの道はガラガラだったのに、駐車場からラシュモア山を見上げるポイントまでは結構な人。
歩道はきれいに整備され、州の旗が頭上にはためいている。正面の大統領がだんだん大きくなっていく。

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いよいよ、間近で見上げる。
おおー、大きい!一つの顔の大きさは18mもあるのだ。
しかしそれ以上の感想が出てこない。大きいな、人が多いな、写真と同じだ、くらい。なんて感受性の鈍い女なんでしょ。我ながら。

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資料館は面白かった。この山を削っているときの写真や使われていた道具などを見ると、大変さが伝わってくる。なにせ100年近く前のことだ。

けれど、どちらかといえば、大統領の顔よりも、それをバックに本当に本当に楽し気に写真を撮っている観光客の人たちの方が印象に残っている。アメリカの人達にとってスペシャルな場所なんだなと思った。

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こんな感じでただ行って見ただけだったラシュモアだったのだが、旅行から帰ってきてから、偶然、ここを特集したテレビ番組を見て、がぜん興味がわいてきた。遅い。
番組では、ここができるまでのいきさつや、背景、実際の製作風景などを紹介していたのだが、わたしが特に興味を持ったのは、未完の部屋の存在。
陣頭指揮にあたった彫刻家ガットスン・ボーグラムが途中で亡くなり、最後に作られる予定だった”貴重な国家文書を保管する予定の部屋”が、工事途中で終わることになって、未完のまままだそこにあるというのだ。

硬い岩盤にはロマンがつまっていたのだ。
この番組を見てから行っていれば、もっと熱い気持ちで大統領を見上げていたことだろう。

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未完、といえば、この近くにはアメリカインディアンによるクレイジーホースの像もある。
ラシュモアの像よりも大きなものを、ということで高さ170m長さ195mというとてつもない大きさの像を建造中だ。
完成がいつになるかはわからないようだが、20年以上前、学生時代に見たという夫は、顔の部分ができている!と感動していた。

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完成予定の像と比べると、先はまだまだ長そうだけど、マウントラシュモアに行ったときにはぜひこちらにも。
資料館は手作り感満載で、なかなかカオスでありました。

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ラシュモア山国立記念公園 / クレイジー・ホース記念碑
(サウスダコタ州)
Mount Rushmore National Memorial Park / Crazy Horse Memorial


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