見出し画像

高校生は学校に来ている求人しか応募できないよ、は人権侵害

私が学生のとき、担任の先生と進路面談がありました。私はコックになりたかったので、先生に「札幌のレストランで働きたい」と伝えました。週末は札幌の飲食店を視察しに行き、将来のために下調べしていましたから、私の胸は将来への希望でいっぱいでした。

ですが担任の先生は「高校生は学校に来ている求人しか応募できないから、求人誌の求人は応募できない」と堂々と私に言いました。一人一社制のルールがあるとは一切聞いていませんでしたし、一人一社制はあくまで「学校からは一社しか受けさせてくれない」という意味です。先生に頼らず自分で就活する分については、学校は干渉はできません。

ですが、私はまさか教師が嘘をつくなんて微塵も思っていませんでしたから、私は「あ…そうなんだ…」と思い、先生に紹介された東京の居酒屋の面接を受けました。東京には行きたくありませんでしたが、北海道の求人は田舎のホテルしかなく、手取りは8~9万円ほどだったんです。

最低でも手取り12万円は必要だとアルバイト先の大人たちに聞かされていたので、ホテルで働くのは現実的に考えると無理だと思いました。東京の居酒屋は唯一15万円ほどもらえるようだったので、しぶしぶそこを受けることをしました。

しかし、実際社会人になってみると先生の言っていたことが真っ赤な嘘だったことがわかりました。

高卒の人とたくさん話しましたが、学校に来ている求人しか応募できないと言われたのは、私だけだったんです。

おかしいですよね。

日本人であれば職業を自由に選ぶ権利が憲法で認められているのですから。

先生は自分の業績のために嘘をついたんでしょう。私のおかげで道外に就職した人の欄に一人足すことができましたから、鼻高々だったでしょう。

就職した先はパワハラがひどく、私は体調不良だったのに病院に行かせてもらえませんでした。1つは子宮内膜症のような症状が出ていて大量出血と激しい痛みがあったのに、研修センターの部屋で休んでいろと言われました。また千歳から羽田への飛行機の中で激しい頭痛がし、航空性難聴が悪化して片耳が聞こえなくなったのにも関わらず病院に行かせてもらえませんでした。おかげで数年間は耳から変な音が聞こえました。

この会社にいたら死ぬと思い、研修中に会社を辞めることを伝えましたが、親と学校に連絡すると脅された挙句、研修費用として飛行機代など合計6万円ほど請求されました。

私は律儀に支払いましたが、あとから調べたら法律的に支払う義務はないものでした。ちなみに全国チェーンの居酒屋で、今はかなり縮小しているあのお店です。18年前のことですが、今でも通帳は残してあります。

先生が嘘をついてくれたおかげで、高卒だった私は生活に困窮しました。

本当に辛かった。新卒というブランド力がなくなり、どうしようもなくて田舎の農家で住み込みで働いたり、「あんたなんか生きている価値ないんだから」と言ってくる上司のいる田舎のスキー場でも住み込みで働きました。

もしみなさんが自分の意思で職業を選べない状況に陥っていたら、教育委員会なり相談できるところに通報してください。

悪いのは憲法や法律よりも自分の業績を気にする大人たちです。どうか恐れないで声を上げてください。

学校はあなたの職業選択の自由を奪う権利はありません。


もしあなたの周りの人が労働法などに違反していると思ったら、電話で相談できるところがあります:

地域の役所で無料法律相談を行なっているところもあります。これは札幌のリンクですが「横浜 市役所 法律相談」のように検索すると出てくるでしょう:

神奈川県だと「かながわ労働センター」というところもあります:

地域の労働基準監督署もぜひ活用してください:

先生やハローワーク、企業などは自分たちの都合のいいように候補者(仕事を探している人)を使うこともあります。もしあなたがひどい扱いを受けていたら、毅然とした態度をとり、恐れずに法の力を借りてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?