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いざ、片付け!

汚れてもいい格好でいざ出陣。
祖母の引っ越し先を片付けられるのは私しかいないという状況下で、これはもう戦いとしかいいようのない壮大な片付け作戦を実行中だ。

必要なものだけをもっていくという約束のはずが、気づけば全てのものが平行移動してやってきていた。うんざりするような数の段ボール箱を一つずつあけて、要るのか要らないのか、確認すれば全て要るものになってしまう細々としたものたちを吟味していく。

年をとるとどうしても動ける幅が狭くなるので、物が多い部屋に住んでいること自体がリスクだと思う。転倒のリスクも高まるし、余計なものを買い込んでストックだらけになってしまうのも困り物だ。万が一地震などの災害で、重い物が倒れてきても怖いので、できるだけ身軽でいてほしい。

元々祖母は空き箱や裏紙で何かを作るのが大好きな人なので、全ての物がゴミではないという。時間ができたら工作するから、残しておいてと言われるが、ここは心を鬼にして「せめて半分にしよう?」と交渉。
祖母も頑固だが、私だってその血を引き継いでいる。
粘り勝ちで、今日は花瓶を半分に減らすことに成功した。

ここにあるものの全てに思い出が詰まっている、という祖母の言い分もわからないではない。90年以上生きてきたからには思い出だって、少なくとも私の3倍以上あるのは間違いない。そこは理解しているが、そんなこと言ってられないくらい物が多いのだ。

ハサミなんて30本くらい出てきた。
ゴミ袋は合計で500袋。
流石にそんなに要らないだろう。

段ボール箱も、実はまだ半分ほどしか開封されていない。必要なものが出てこないからと中途半端に開封された箱が、あちこちに散乱していて、色々な意味で危険だ。箱をつぶすのにもある程度力がいるので、これがなかなか重労働。

でも、この時期放っておくと南京虫やアイツの巣にもなりかねない。
ひとまず車に乗せられる分は乗せて処分しつつ、同時に使っていないものを次々と分別して捨てていく。

何がどこにあるかわからなくて、一日中探し物をしているという生活を少しでも楽にしてあげたいと思う。家の中の導線をスムーズにして、足や腰に負担がかからないようにしてあげたいとも思う。これはお節介な孫のエゴなのかもしれないが、どちらにしてもいつかはやらないといけないことなのだ。

同時に、祖母にとっては終活の一環にもなっているようで、残りの人生で本当に必要かどうか、何を残しておきたいのかということを考えているようだった。これは終活に限らず大事なポイントで、本当に必要なものってそんなに多くないのだと思う。

自分自身が数年かけて断捨離を続けてきた分、捨て方の勘所がわかっている、というのもあるが、ある地点を抜けると捨てるのはそんなに苦じゃなくなるのだ。むしろ、必要ないものを所持していることに気持ち悪さを覚えるようになるので、祖母にもこの感覚が伝わるといいなと思っている。

現状、全体の進捗度合いは20%といったところだろうか。
ようやくリビングとキッチンが使えるかなというレベルになってきたところなので、ここからが正念場かもしれない。

玄関、寝室、水回りあたりはとりあえず必要なものが揃っているだけで、まだまだ時間がかかりそうだ。
さらに仏間にいたっては、開かずの間となっている。
仏壇にいるはずの仏様がどこかに行ってしまったというので、次回は仏様を探すところからだろうか。気が遠くなりそうな作業だけど、なんだか燃えてきてもいる。

仕事と家族と時々私。
自分のことは後回しにするのも今はしょうがないと割り切って、この片付け作戦の完了まで走り抜く所存だ。

そのお気持ちだけで十分です…と言いたいところですが、ありがたく受け取らせていただいた暁にはnoteの記事に反映させられるような使い方をしたいと思います。