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オナラで学ぶ中国語ツッコミ

◆生活の中のツッコミ
 台湾にはツッコミ文化はない。と何度か紹介して来ましたが、全く無いということではなく、パフォーマンスの効果としてツッコミをする概念がないという感じです。
 普段男性がバカなことをした時に女性が「なにやってんの!」みたいな怒ってるけど本気怒りじゃない感じ。そんな会話の中の、笑わせることが目的ではないけどツッコミ的役割をしているものからツッコミを勉強していきました。

◆屁啦
 具体的にどうしていったかと言うと、まずは僕が知ってるツッコミの間が台湾でも通じるのかというところから試してみました。とは言えそのころはまだ対して中国語が出来なかったので、まず『うそつけ!』と言う意味の『屁啦!』という言葉だけ覚え、会話が聞き取れて「うそつけ!」と言えそうなタイミングがあったらその言葉だけ言ってみると言うことをしていました。
 ちなみにこの『屁啦!』ですが、漢字そのまま『おなら』と言う意味なので普通に中国語を勉強したい人は全然覚えなくてもいい言葉です。『うそでしょ』くらいの表現なら『騙人』や『真的假的』という言い方のほうが絶対的にいいと思います。
 ではなぜこの言葉を選んだかと言うと、敢えてこの言葉をチョイスしてると思ってもらえるからと、何より発音が簡単と言うことです。以前も書いた言葉のチョイスが大事と言う条件をクリアしつつ外国人が言っても聞き取れる僕にとっては便利この上ない言葉でした。
 結果的にタイミング良く『屁啦』を入れたら笑ってくれたので、そこからタイミングや言葉をちゃんとチョイスすれば笑ってくれるんだと希望を持つことが出来ました。屁がくれた希望です。

◆語尾
 その他に大変だったのが語尾です。「〇〇だよ」とか「〇〇だろ」みたいな語尾は初めは全然勉強しないものなんです。皆さんも「日本は好き」という言葉を外国人に教える時に敢えて「日本は好きだよ」と言う語尾のある言い方は伝えないんじゃないかなと思います。
 でもツッコミをするならこの語尾がめちゃめちゃ大事になってきます。やはり『多い』ではなく『多いな』『多いよ』と言わないとツッコミとして違和感があるようです。日本語なら意識せずに言えますが、中国語でまだ語尾なんて意識してない時にこれをやらないといけなくなった僕はかなり苦しめられました。語尾だけやたら強くなったり語尾が思い出せなくてつっかえたり。「何言ってんだ…ね!…よ!」みたいな感じでしょうか。語尾なんて自然とつける物なので敢えて言ってる感がでたら台無しになるという地獄の流れでした。ちなみに普通の会話で良く使うのが「〇〇だよ」の感じの『喔(オ)』。これを『啦(ラ)』や『啊(ア)』にするとツッコミっぽくなります。

◆スラング
 台湾には中国語と別の台湾語と言われるものがあり、それを使ったスラングが沢山あります。「うるせー」とか「なんだよ」みたいな意味のスラングもあり正直それを使えば笑ってもらい易い時が多々あるんですが、これはツッコミで笑ってもらってるんではなく外国人が下手な発音でスラング言ってるから笑ってくれてるだけだと思い、ネタの中で言う機会は今はかなり少なくなりました。
 スラングを覚えたい人は台湾で少し生活したらみんながこぞって教えてくれるのですぐに覚えられると思います。

 次回は僕らがこんな環境の中あきらめずに漫才を続けられた一番の理由と言っていい台湾人で漫才をやっていた達康.comeとの出会いを書きたいと思います。


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