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「お金なんかはちょっとでいいのだ」

「自分に出来ることはなんだろう?」「僕が世の中に提供出来るものってなんだろう?」

難しいことのように思えて、でもこれって実はシンプルなことなのかも知れないぞ、と気づかせてもらったのは、新型コロナウイルス感染拡大が進行しつつあった時期、神戸三宮、VARIT.界隈でいろいろなお店が「500円ポッキリ」のお弁当を販売し始められたことがきっかけでした。

焼肉「但馬牛 太田家」の500円お弁当。

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「八百屋カフェ&ダイニングSANNOMIYA」の500円お弁当。

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「バール・アブク」「コロモ」「バルストロ キッチン」「バルストロ バー」系列4店舗の500円お弁当。

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「がんこ 和食・トアロード店」の500円お弁当。

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どれもこれも美味しくて。。「これが500円!?」なんです。皆さんの街でも、こんなこと、多かったんじゃないでしょうか。

この5年くらいかなぁ。会社として独立して5年間。お金ってなんだろうな?と自問自答しながら、結局「信頼」の量なんじゃないかな?と思い至るのか、、、なところに、500円お弁当。

この方々とお話ししたことはないので定かではないですが、例えばこんな感じ。

「自粛、STAY HOME、、、でも食べることって人間には必ず必要じゃないか?わたし(料理人)は料理をし続けなければ、生きていけない。生活する、という意味ではなくてまさに「生きる」=「料理をする」と感じるからだ。お金の売上ではなく、わたしのつくる料理を食べて欲しい。お金なんかはちょっとでいいのだ。。。」

最後、ユニコーン「大迷惑」を引用させていただきましたが、この「お金なんかはちょっとでいいのだ」というフレーズ、ずっと頭に引っ掛かるフレーズで、今までの人生の中でも、事あるごとに大切なものとして取り扱ってきました。

話が逸れましたが、僕が料理人なら、こう考えて500円ポッキリのお弁当を販売されていたんじゃないか?という妄想でした。

だったら僕には何が出来るんだろう?

「音楽って不要不急ですか?」この質問に、僕は一瞬たじろぎました。「衣食住」ではないから、無くたって「死なないため」には必要ではないかも知れない。でも、「生きるため」ならどうだろう、、?

「音楽って心の栄養なんじゃないだろうか?」

もうひとつ人生には伏線があって、去年あたりから「SDGs」という言葉が、妙に気になっていたんです。「持続可能な開発目標」。なんじゃそりゃ?

「豊かに生きていくこと」は地球と仲良くすることであると思うし、人間のことばかり中心に考えていてはダメだぞ、という世界的な約束のことだと今の僕は解釈しています。(まだまだ考えは進んでいくと思うので、「今の僕」の解釈なんですが。)

この先、人間は「豊かに生きる」ことを大切にしなければならないんじゃないか?と思い始めていたときに、今回の新型コロナ感染拡大。ウイルス自体のことは僕にはわかりませんが、「500円お弁当」にはその「豊かな暮らし」があるように感じたし、音楽は「心の栄養」であるはずで、それを世の中に提供する、僕はその窓口になれるかも知れないぞ?って思いました。

もちろん「人を集めちゃダメです」ということには参ってます。でもダメだからやらない、、、という論理は、音楽が素晴らしい心の栄養であるかどうかとは、まったく関係ないじゃないか?と。

まだ考えは全然成熟しているわけではないし、お金だってちょっとは必要ですから、聖人ぶることも出来ません。

でも、なんだかモヤモヤしていたことが、500円のお弁当をいただいて、パッと晴れたような、、、いや、晴れてはないかも知れない。ちょっと晴れ間を見つけたような気分になったのは確かでした。

「お金なんかはちょっとでいいのだ」

すごく的を得た言い回しだと思うんですが、いかがですか?どこをどう切り取っても、絶妙なバランスで「意味」や「リズム」が成り立っていて、そしてこの15文字は、大袈裟に言うならば、世の中の本質を示しているような気すらします。

「お金はちょっとでいいのだ」とは全然違いますし、でも、全然要らないって言ってるわけでもない。。。感服。

夢のような世の中を想像してしまいますが、物事は「経済学」が先行してリードするわけでもないと思うので、まずはそれぞれのところでそれぞれの良きものを。

音楽も、売り方ばっかり考えるんじゃなくって、音楽そのもの、本質をどう演奏し、その波動がどう心を奪うのか、、、。それが僕のいるローカルの街では、とてもとても大切な気がしています。

太田家さん、一度行ってみたいなぁ。高級焼肉のお店のようですが、あの時、応援価格500円のお弁当を食べさせてもらったことのお礼を伝えてみたくなりました。

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