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「エシカル」を見落としていませんか?

SDGs(エス・ディー・ジーズ:Sustainable Development Goals)のカラフルなピンバッジをつけている大企業の方を見かけることが増えました。

セブンカフェのストローがなくなり、今では飲み口のついたアイスコーヒー用の蓋が置かれています。スタバの象徴だった緑のストローも、年内に紙ストローに切り替わります。ユニクロ・GU(ジーユー)では「最後の一着まで売り切る」ルールで、大幅に値下げし、翌期に回してでも商品を販売し、販売した商品も回収して緊急災害支援にあてるなど、製造した衣料品の廃棄処分を最小限に抑える努力を続けています。

時代のキーワードは、「エシカル」

これら近年の動きに共通するキーワードこそ、本日のテーマ「エシカル」です。日本語に訳すと、倫理的、社会のあるべき姿に照らして正しい、という意味になります。

「エシカル」は、国連とグローバルカンパニーが勝手にやっている遠くの話ではなく、私たちの目の前でおきている「お客さん」の変化です。だからこそ、大企業は今、必死にこの「エシカル」に取り組み始めているのです。なぜなら、「エシカル」を無視すれば、顧客や投資家の心が離れ、自分たちの事業が立ち行かなるかもしれない、という危機感を感じているからです。

変化は若い世代から


お客さんから「エシカル」なんて聞いたことないですか?今、20 代のお客さんはいますか?いつの間にか若いお客さんが消え、会社の歴史とともに顧客の年齢層も上がり続けていませんか?
消費者庁の調査によると、エシカル/倫理的消費(エシカル消費)というキーワードの認知度は全年齢中 10 代・20 代で最も高くなっていました。また、エシカルな商品・サービスの提供によって企業イメージが向上するか、という質問に対し、10 代・20 代の 65.2%が YES(そう思う・どちらかというとそう思う合計)と回答しています。

価値の本質は、商品・サービスの先にある

顧客が支払うお金の先には、「モノ」があり、そのさらに向こう側には「目に見えない何か」があります。今のお客さんが本当に買っているのは、「モノ」ではなくて、実はその向こうの「価値の本質」であり、その要素の一つが「エシカル」というわけです。他にも、利便性や商品ストーリーへの共感、人とのつながり、自己顕示など。この本質に気づかずに「モノ」だけ見ていると、コモディティ化から逃れられず、いつの間にか安売り競争に巻き込まれ、効率性で圧倒的に有利な大手企業に敗北する未来に一直線です。

まとめ

「エシカル」に関心が高いのは若年層、次いで、50 代~60 代だそうです。自社の商品・サービスを「エシカル」という新しい視点から見てみることで、商品・サービスの魅力を高め、地域の顧客から支持される、素敵な未来を実現してください!

(出典:「倫理的消費」調査研究会とりまとめ(平成 29 年 4 月「倫理的消費」調査研究会/消費者庁 HP)

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