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【ネタバレ考察】新劇エヴァとは

結論から言うと、筆者が感じた事は

新劇エヴァは壮絶な親子ストーリー

である。

それを顕著に感じたのがシンエヴァであった。

シンジには母親であり、ゲンドウには唯一の心の拠り所であり、知識とピアノ以外で唯一愛し、そして愛された

ユイを巡るストーリーであると。

初号機にユイが溶け込んでいる事は周知の事実である。
そのユイをなんとしてでも、自分が人間を辞めてでも会いたい、救いたいゲンドウ。

"母さん"の記憶は朧げではあるが、存在していた事は知っているシンジ。
そんな母さんに、シンジは知らずのうちに初号機の"暴走"や"覚醒"で助けてもらう。

シンエヴァのラストでは、人間を辞めネブカドネザルの鍵を使ったゲンドウが13号機と一体化し、シンジが乗る初号機のバトルとなる。

親子喧嘩である。

力では14歳の男子は父さんには勝てない
劇中でもバトルではまともに戦えないどころか吹っ飛ばされまくるシンジ。

そこでシンジが取った行動は、話し合い
対話であった。

ここからゲンドウの生い立ちや独白が始まる。

割愛するが、ここで大事な事がある。

旧劇でのワンシーン。
ゲンドウの最期のシーンでのセリフの掛け合いである。

俺がそばにいると、シンジを傷つけるだけだ。
だから、何もしない方がいい。

ユイ「シンジが怖かったのね」

自分が人から愛されるとは信じられない。
私にそんな資格はない。

カヲル「ただ逃げてるだけなんだ。自分が傷つく前に、世界を拒絶している」

ユイ「人の間にある形もなく目に見えないものが」

レイ「怖くて、心を閉じるしかなかったのね」

その報いがこの有り様か、すまなかったな、シンジ。

これが全てである。

ゲンドウは愛される事を知らずに生きてきた。
S-DATを使って外部からの全てを遮断して生きてきた。
そんな自分を受け入れてくれたのがユイ。
そんな自分を愛してくれたのがユイ。

自分の生い立ち故に人から愛されるとは信じられなかった。

だから自分がシンジのそばにいると、シンジを傷つけるだけだ。
だから、何もしない方がいい。
私にそんな資格はない。

遮断だ

最初のシンジと同じである。

「ただ逃げてるだけなんだ。自分が傷つく前に、世界を拒絶している」

「人の間にある形もなく目に見えないものが」
「怖くて、心を閉じるしかなかった」

親子はやはり似るものではあったが、最終的にはシンジがゲンドウより精神的に大人になった。
大人になる、という表現は語弊があるかもしれない。
悟った、受け入れたというべきか。

自分を捨ててまで愛したユイと何がなんでも会いたい。
ゲンドウは人を愛する事が出来るのだ。

また、新劇序のテーマソングである宇多田ヒカルのbeautiful worldは、ゲンドウのユイに対する歌であると解釈出来る。

It's only love

もしも願い一つだけ叶うなら
君の側で眠らせて どんな場所でもいいよ
Beautiful world
迷わず君だけを見つめている
Beautiful boy
自分の美しさ まだ知らないの

It's only love

寝ても覚めても少年マンガ
夢見てばっか 自分が好きじゃないの

何が欲しいか分からなくて
ただ欲しがって ぬるい涙が頬を伝う

言いたいことなんか無い
ただもう一度会いたい
言いたいこと言えない
相性無しかもしれない
それでいいけど

もしも願い一つだけ叶うなら
君の側で眠らせて どんな場所でもいいよ
Beautiful world
迷わず君だけを見つめている
Beautiful boy
自分の美しさ まだ知らないの

It's only love

どんなことでもやってみて
損をしたって 少し経験値上がる

新聞なんかいらない
肝心なことが載ってない
最近調子どうだい?
元気にしてるなら
別にいいけど

僕の世界消えるまで会えぬなら
君の側で眠らせて どんな場所でも結構
Beautiful world
儚く過ぎて行く日々の中で
Beautiful boy
気分のムラは仕方ないね

もしも願い一つだけ叶うなら
君の側で眠らせて

いかがだろうか??

「ゲンドウの願いが一つだけ叶うなら、ユイの側で眠らせて」

という解釈が出来る。

「ゲンドウの精神年齢は子供のまま止まっている」という考察もあるが、それも一理あると考える。

エヴァンゲリオンに取り込まれたユイを救いたい、会いたい一心なのである。

その為に距離を取っていたシンジが必要になった。
ゲンドウはシンジが嫌いだったわけではない。
重複するが、愛されるのが怖かった、愛されると思えなかった、だから遮断した、その方がシンジの為になると思った。

再会の仕方こそ最悪だったのものの、一度だけシンジを褒めるシーンがある。
やはり親子なのだ。

ゲンドウは最終的にユイには会えなかった(確か)が、シンジには謝罪していた。
あのゲンドウが、だ。

これが私の新劇の解釈、考察です。
至らない点、感想があればコメントしていただけると幸いです。

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