revelation

とても辛い夜で、そこには暗闇しかなかった。今までわたしが光だと信じていたものは、たぶん幻影だったのだろう。


これが孤独という感情だという事は誰に言われることもなくはっきりと分かったし、もう二度とない昨日を生きてしまっているから、これからは正しく過ごさなければならないと分かったのに、正しいか正しくないかは自分自身で決める事だから、私の人生を肯定したいという強い意志と、しかし気付いてしまった自らの過去の過ちを認めなくては先に進めぬ定めとで、ただ悲しみだけが漂い、その上澄みに浮かぶ僅かな希望は悔しい事に愛で、水辺に風で揺れる一片の花を、もう少し現実的に言い換えるなら肉を煮た鍋に残る灰汁を、その愛と呼ばれる何かを掬わなければならないという本能が目覚めて、私は愛を知ってしまった。


その愛とは、異性との恋愛模様を指すのではなく、キリスト教のアガペーとも違い、なんとなく語呂が良いから愛と名付けてみたけれど、悲しみを遠ざけるものという意味が近い、私にない何かであって、これまでの私が考えていた愛は愛でなく、愛とは人を傷付け、憎まれ、儲かり、他者を蹴落とすような、汚いものであった。


あまり難しい話を書きたくない、ただ自分の感情を文字にしたい、そういう思いで文書を綴っているから、明日起きた時に読み返したら意味がわからないだろう。けれども酩酊中の「そういうことか」と悟ったような全能感とも違い、諦めに近い理解と、これまでの幸せな暮らしを神に感謝し、神がいないんだったら自分自身に、運に、家族に、友人に、要はヒップホップ的なノリで全てに感謝すると同時に、遅すぎる何かへの芽生えに怒り、苛立ち、憎悪の渦に溺れ、踠き苦しむ暇さえ与えられず、日常に取り残されてしまったのだと知った。


言葉だけが私を支えてくれる。言葉は奪われない。言葉があるから自刎しない。言葉をあなたに伝えたい。私は生まれ変わります、言葉によって。きっとまだ下手だけれども、言葉と共に生き死ぬ覚悟ができました。とても辛い独白になってしまった。もっともっともっと言葉を大切にします。ギリギリだけど気付けた実感がある、これからは全ての人に愛と感謝と嫌悪を言葉にして伝える努力を惜しまない。いつか光が見えるその日まで。

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