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自分を取り戻すための日記 29

2022.6.9 決断<前編>

長い付き合いで、仕事で頻繁にパートナーシップを取っていた人から、
昨年末に「貴方はもう必要ない」と言われた。
(そのショックから前回のnote「午前3時」を書いたのは、また別の話)

彼の主張はこうだ。

俺は決めた。
これからは自分のメリットになる人としか付き合わない。
俺が成長するために必要な人とだけ付き合う。
俺はもっと上に行きたいんだ。成功したいんだ。
貴方が自分を変えない限り、この先一緒にやることはない。
「ありのままでいい」なんて甘えだ。
「自分らしく生きる」なんて怠慢だ。
成功するためには圧倒的な努力と忍耐が必要で、無駄なものや不必要なものを切り捨てないと上には行けない。
だから無駄なものは全部切り捨てる。

この言葉を聞いて、私はパニックになった。
瞬間的に「私は無駄なものなんだ。だから切り捨てるんだ」と思った。
今まで良い関係で仕事を続けてこれたし、これからもこの絆はずっと続いていくのだろうと、信じて疑わなかった。
だから物凄くショックだった。

彼の言っている意味がよく解らなかった。
なぜ私が一緒ではダメなんだろう。
解ったのは「私はもう彼にとってメリットないから必要ないんだ」と言うことだけだった。

それからは落ち込み悩む日々が続いた。
自分の何が悪かったんだろう。
必死で頑張って来たのに。
考え過ぎて、私が自分の過去と向き合うのを避けてきたことが悪いんじゃないか、私はもっと自分を厳しく追い込まないとダメなんじゃないかと思い、きつくて苦しい過去と真正面から向き合い、それをnoteに書いた。
辛くて辛くて苦しい作業だった。
でも、半世紀近く見ることを避けてきた過去と向き合ったことで、整理できたこともあり、今では良かったと思っている。
そういう意味ではそのきっかけをくれた彼には感謝している。

でも、書いても書いても、私の本来の気質を変えることはできない。
彼の好みのままには。
私がネガティブで暗くて自虐的なのは自分でも良くわかっている。
それをなんとかポジティブシンキングにしたくて、いまも自分と冷静に向き合うために、この日記も書いている。
過去には何度も鬱になったし、体調を崩して寝込んだりもしている。
そんな自分が情けなくて、自分でもどうにかしたくて、少しずつだが一歩でも進めるように変われるように努力している。

でも、同時に彼が「こうしろ」と要求することに、まったく興味を抱けない自分がいる。
その要求に真面目に従い、努力すればするほど窮屈になり、疲れ果て、怒りが湧いてくる。
しまいには強制的に私を変えようとする彼に腹が立ってくる。

頭では解っている。
上に行きたいと言う彼を、成功したい、新しい世界に飛び出したいと言う彼を、笑顔で見送るのが大人だと。
生き方が変わってきたら別離がやってくるのは当然。

でも、一方的にジャッジされ切り捨てられることにとてつもなく怒っている私がいる。
「役に立てないなら、もういらない」という勝手な理論にものすごく腹が立つ。

この激しい怒りは何か。
私の中の何に抵触してこんな怒りが出るのか。

他の人ならなんとも思わない。
別離は少し寂しいけれど、笑って旅立ちを見送ることができるだろう。

一番近くにいて自分を理解してくれていると思っていた人に、否定されたことがショックなのか。
「俺と一緒にいたいなら、お前が変われ」という傲慢な態度に腹が立つのか。

たぶん私は自分を変える努力をすることが嫌なのだ。
面倒くさいししんどいのだ。
つまり私自身の怠惰。怠慢。
変わりたいと自分で言いながら、変わる気がないのだ。
努力するぐらいなら変わらなくてもいいと思っているのだ。

もう時間がない、これが最後のチャンスだと言いながら、変わる気がないのだ。
焦ると言いながら、悠長に構え、時間が無限であるかのように思っている。
時はすぐに過ぎ去るのに。人はすぐに死んでしまうのに。

このままでは、何もすることなく、何も成し遂げることもなく、老いさらばえて死んでいく。
何者にもなれず、何も成果を出さず、生まれてきた意味さえ何も解らずに、空しく死んでいく。
無意味な生。

一番厳しい問いを投げつけられたから、これほどまでに怒っているのだ。
一番痛いところを突かれたから怒っているのだ。
自分で気づいているのに気づかないフリをして誤魔化していたことを、はっきりと突き付けられたから怒っているのだ。
なんて自分勝手な怒り。
なんて自業自得な感情。

こんな私で何か成し遂げられる訳はない。
こんな私で他人のために何かできる訳はない。
この別離は当然だ。
すべては自分のせい。

私はひとりで生きていくことを覚悟しているはずだ。
無理して自分を変形させても、やがて耐え切れずに自分で自分を滅ぼしてしまうだろう。
それならずっとひとりのほうがいい。

ひとりで、誰にも迷惑をかけずに、ひっそりと生きたらいい。
それぐらいしか私には出来ない。
誰とも上手くやれない。
誰とも一緒に生きていくことが出来ない。

私はひとりだ。
ひとりなんだ。

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