始まりは憧れ

みなさんRPGというものを知っているだろうか。ゲームの中でよく見るだろうが、ジャンルではなくて武器のほうである。

私は銃器について興味があり、旅行に行くたびに少なくない金額をそういったものに費やしている、たとえば一回10万円とかそういう感じ(拳銃を撃つだけならもっともっと安い)。銃というのは一般的に日本では禁忌なので、海外旅行に行ったときに撃つ人は多い、私はそれに平均より金をかける人間だ。

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話をもどしてRPGである。RPGは人が携行できるいわゆる対戦車兵器であり、ルーツはソ連にある。弾頭にはなんらか火薬が仕込まれていて、破壊力がすごい。多くのリアリスティックなゲームでは「強い方」の武器にあたる。銃に興味があれば当然撃ってみたいものの一つだろう。純然たる兵器、人殺しのツールであり、その(携行できるものでいえば)頂点みたいなものを死ぬまでに撃つことは私の人生チェックリストの上位にずっといた。

ただ、こういうのは一人でいっても面白くないし、奥さんと二人で、というのも微妙に盛り上がりがかける。なので、色々な人に「いかない?」と数年誘っていた。そしたらモズ(仮名(?))がかかった。一緒に行きましょう、いつ行きましょうかね。そういう話をしてあとはどこに撃ちに行くかである。候補はいくつかあった、ウクライナ、モンゴル、カンボジア。本当に悲しい事に、ウクライナは情勢が悪化してそういうことはむずかしくなってしまったようだ。モンゴルは平和になったのかどうかはしらないが、そういったツアーをあまりやらなくなってしまったらしい(前は戦車にも乗れたらしい、引き続きウォッチしたい)。となると自動的にカンボジアに行き先は決まった。

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しかし、なんだかんだ生活の忙しさから1年くらいは私とモズで「カンボジア、行きましょう」「いつ行きましょう」で揺れていた、一緒にいく妻にも何度も「いついくの?」ときかれた。仕事も忙しいし、私事も忙しかったからズルズルと後ろ回しになった。なにせカンボジアである、1週間くらい時間を用意しないといけないのだ。そして私は旅行にツアーでいったことがない、なので航空券からホテルから、現地での移動を自分で考える。つまり色々と億劫なのだ。行きたいけどめんどう、そういう気分で延々ひっぱってしまっていたのだが、ある日「2019の11月にしましょう」とモズが決めた。私もはっきり言って目先の面倒さからのびのびにしていただけだったのだ、よしそうしよう。

締め切りが決定された結果、私が持つ数少ない能力である昭和力が発揮された。調整・準備・予約である。想像力を働かせてすらすらとTodoを書いていき、勢いよく埋めていく。迷ったら上か、右か、高い方である。億劫なだけで難しい事などはない、ただ穴埋めをしていくだけだ。年単位でひっぱったわりにはやるときまれば1週間くらいで全部の工程が埋まった。億劫だった現地射撃場のコーディネーターへの英語連絡もメールを投げてあっというまに取り決められた。注意すべき項目リストをおくり、同行者全員におくった。締め切りは偉大。

(ちなみに一番苦労したのは、全行程2週間のうち、1週間で帰る妻の帰国をどうするか、である。ここでは細かく書かないが、結果といては運がよく同行者のニョン(仮名(?))にお願いできた、大変に感謝している)

ちなみに、必要なものは以下である。

・ざっくりした日程
・すべての航空券(航空券の検索はGoogle Flight、予約は可能なかぎりその航空会社のHP、一部は公式サイトがアレすぎたので他でとった)
・現地ツアー(たとえば、ベンメリア遺跡のツアーは予約した)
・有効期限がちゃんとしたパスポート
・ビザ(カンボジアはビザがいるのだ!)
・支払い事情(この国はカードが使える、つかえない、通貨はこれだ、など)
・ホテル(金はあるので、前半は全部良い(ように見える)ホテルにした)
・海外SIM(現地で買うより、安いんだからとりあえず無駄にしても買っていったほうが楽だというのが持論)
・現地の電波が自分の携帯に適合するかチェック( https://www.frequencycheck.com が便利)
・配車アプリ(東南アジアはGrabが便利)準備

かくしてScrapbox(と、Google Docs)に書かれたタスクはすべてグリーンとなり、パスポートの残期限もチェックした、航空券も全部とった。取引先には二週間いなくなると伝え(ネットで仕事できる現場には伝えていない所もあるが)あっさりと当日八王子駅から成田行きのNEXに乗った。



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