マガジンのカバー画像

読書感想まとめ

33
これまでに読んだ本の感想をまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

#16『読書について』感想

今回ご紹介するのは、 ショウペンハウエル 先生の 『読書について』という作品です。 ○あらすじ・内容 前記『付録と補遺』の中から『思索』『著作と文体』『読書について』の三篇を収録.「読書とは他人にものを考えてもらうことである.一日を多読に費す勤勉な人間は次第に自分でものを考える力を失ってゆく.」――鋭利な寸言,痛烈なアフォリズムの数々は,山なす出版物に取り囲まれた現代のわれわれにとって驚くほど新鮮である. ○装画・装丁について さて、いつも私の読書感想シリーズをご覧い

#15『星屑』感想

今回ご紹介するのは、 村山由佳(むらやまゆか)先生の 『星屑』という作品です。 と、本題の前に一つお詫びです。 本作を9月には読み終わっていたのにも関わらず、ここまで感想が遅れてしまったこと、申し訳ありません。 大学の卒論関係で中々ゆっくりとnoteに時間をかけることが出来ずにいました。 まぁ今も暇になったわけではないんですが、そろそろ感想書かないと内容忘れてしまうと思って。 このnote読書感想は私自身の記憶の保管庫でもあるわけですね。 そんなことは置いといて、続きを

#14『スイッチ 悪意の実験』感想

今回ご紹介するのは、 潮谷験(しおたにけん)先生の 『スイッチ 悪意の実験』という作品です。 ○あらすじ夏休み、お金がなくて暇を持て余している大学生達に風変わりなアルバイトが持ちかけられた。スポンサーは売れっ子心理コンサルタント。彼は「純粋な悪」を研究課題にしており、アルバイトは実験の協力だという。集まった大学生達のスマホには、自分達とはなんの関わりもなく幸せに暮らしている家族を破滅させるスイッチのアプリがインストールされる。スイッチ押しても押さなくても1ヵ月後に100万円

【202208】名刺代わりの小説10選

こんにちは。ご無沙汰してます。 Twitterでは前に出したんですけど、 そういえばnoteの記事として出してなかったなと思って。 今回は 私の名刺代わりの小説10選をご紹介します。 ○読書感想のnote記事一覧 最近は忙しくて中々本を読む時間がないんです。。悲しい。 9月は是非とも時間を作って読書に励みたいですね! 現在読んでいるのはこちら また読み終わったら感想出しますね😊 今回もご覧いただきありがとうございました! ★記事へのスキ、noteとTwitt

#13『オルタネート』感想

今回ご紹介するのは、加藤シゲアキ(かとうしげあき)先生の『オルタネート』という作品です。 ○あらすじ 高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須のウェブサービスとなった現代。東京にある円明学園高校で、3人の若者の運命が、交錯する。調理部部長で品行方正、しかし、あるトラウマから人付き合いにコンプレックスを抱える蓉(いるる)。母との軋轢を機に、絶対真実の愛を求め続けるオルタネート信奉者の凪津(なづ)。高校を中退し、かつてのバンド仲間の存在を求めて大阪から単身上京した尚

【2022年5月】装画家・装丁家に花束を

noteでは何度もお話ししてるんですけど、私は本を買う時に本の表紙だけ見て買う"ジャケ買い"をしています。 本のジャケット、すなわち装幀を見ていて思うんですけど、装画家や装幀家の人たちって本当にすごいと思うんです。 ということで、今回は今までこのnoteで読書感想として紹介してきた本たちと、現在読んでいる本の装画家・装幀家を一覧として皆さんに紹介するとともに、改めて感謝したいと思います。 本を読んでいるとどうしても著者の方だけにスポットが当てられがちなんですけど、私はあ

#12『逆ソクラテス』感想

今回ご紹介するのは、伊坂幸太郎(いさかこうたろう)先生の『逆ソクラテス』という作品です。 ○あらすじ 敵は、先入観! 自分の無知を知らない大人。 自分が一番だと威張っているいじめっ子。 みんなの先入観をひっくり返せ! 「自分の考えは正しい。」 そう思っているあなたは"逆ソクラテス"かも!? ○装丁について 本作の装画・装丁はこの方々。 装丁:名久井直子 装画:junaida     *敬称略 いやぁ、まさにジャケ買いする人は絶対買う装丁ですよね。一瞬でした

#11『赤と青とエスキース』感想

今回ご紹介するのは、青山美智子(あおやまみちこ)先生の『赤と青とエスキース』という作品です。 ○あらすじ エスキース。それは本番の絵を描くための下絵のこと。これは、赤と青で描かれた一枚のエスキースが、運命の2人を繋げる奇跡を生み出す物語。 あなたの人生の仕掛け役は、実は近くにいるのかもしれない。 ○装丁について 本作の装丁等は以下の方々となっています。 写真:加藤新作 装丁:岡本歌織(next door design) 絵(カバー表1):U-ku 絵(カバー表4)

【故事成語】孟母三遷

以前、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の感想の中で、 環境が子どもの人間性を形造る というお話をしたんですけど、覚えてくれている方いますか?✋ ▼一応読んでいない方のために記事載せておきますね。 で、この話に関してなんですけど、 これをめちゃめちゃ表している言葉を見つけたんですよ。 それがタイトルにある 孟母三遷(もうぼさんせん) です。 やっぱり現代の私たちが思ったことなんかは、既に昔の人が上手い言い回しを考えているものですね。 それにして

#10『すべて忘れてしまうから』感想

今回ご紹介するのは、燃え殻(もえがら)先生の『すべて忘れてしまうから』という作品です。 昨日までずっと『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2』の感想を投稿していたのですが、なんと8つの感想を書いている最中に、もう一冊読み終わってしまうということが発生致しまして、このような読書感想の連続投稿になっております。 *以下ネタバレを含みますのでご注意ください* ○あらすじいまはない喫茶店、帰りがけの駅のホーム、予定のなかったクリスマスイブ、居場所のないパーティー会場―ふ

#9『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2』感想

今回ご紹介するのは、ブレイディみかこ先生の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2』という作品です。 ○あらすじ13歳になった主人公は、「1」からさらに忙しい毎日と、様々な経験を重ねて成長していく。 いろいろあって当たり前。ライフってそんなもんでしょ。 これは、読んでくれたあなたの物語。 そして、この時代を生きるわたしたちの物語―― 「一生モノの課題図書」ついに完結! ○装丁について『1』から大人になったなぁ〜! 本作を読みながらも主人公の成長が時折垣間見え

【良くも悪くも】memeは凄い

先日、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2』を読み終わりましたので、 その感想を書きます。 しかし、今回も前作の『1』と同様に考えたいことがたくさんあってですね。 やっぱり感想を分けて書くことにしました。 今回はその⑧となります。 ▼前回の"その⑦"はこちら。 ということで今回は memeについて。 皆さん、memeってご存知ですか? 私はこの本を読んで初めて知りました。 読み方は「ミーム」 名前は、学者ドーキンスが1976年に"模倣"という意味のギ

【子育て】親への憧れ

先日、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2』を読み終わりましたので、 その感想を書きます。 しかし、今回も前作の『1』と同様に考えたいことがたくさんあってですね。 やっぱり感想を分けて書くことにしました。 今回はその⑦となります。 ▼前回の"その⑥"はこちら。 ということで、今回は 子から親への憧れ についてです。 皆さんは、 「将来、自分の父(母)のような大人になりたい」 と思いますか? 本作で主人公家族が住む英国の街は、 裕福とは言えない労働階

社会を信じること

先日、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2』を読み終わりましたので、 その感想を書きます。 しかし、今回も前作の『1』と同様に考えたいことがたくさんあってですね。 やっぱり感想を分けて書くことにしました。 今回はその⑥となります。 ▼前回の"その⑤"はこちら。 ということで、今回は 社会を信じること についてです。 作中では、 主人公が住む街のある避難所が、自然災害が発生時にホームレスの人々の受け入れを拒否したことが取り上げられていました。 主人公の男